特定利権がない強み

国家資格の中にも様々ありまして、弁護士や税理士、公認会計士や社会保険労務士…そして中小企業診断士。法律系の士業には、特定利権が付与されている資格があります。

特定利権というのは、その国家資格ホルダーにしかできない業務のことを言います。

ちなみに、中小企業診断士には特定利権というものは、ほぼ皆無と言ってもいいでしょう。

僕は現場型の中小企業診断士として断言しますが、特定利権というのは邪魔な存在でしかありません。

なぜなら、特定利権があることで、その利権そのものが専門業務であるというイメージがついてしまいがちになるからです。

専門業務のイメージは、ともすれば「それしかできない」イメージに変わり、結果的に仕事の幅を狭めてしまうことになりかねません。

もちろん、専門家の中には幅広い業務対応をなさっている方もおられます。

企業経営というのは、課題が多岐に渡ります。

実に多種多様な経営課題に対応していくためには、全方位型の業務を得意とする中小企業診断士の出番と言えましょう。

とはいえ、中小企業診断士が全面解決できる課題も少ない。そこで、他の専門家との連携が重要になってくるわけです。

さまざまな専門家と人的ネットワークを形成し、初期症状の対応をして、全面解決は専門家と連携する…。中小企業診断士は「経営の町医者である」と宣言するのは、その理由からなのです。

町医者ですから、寄り添った誠意ある応対がとても大切だといえます。

投稿日: 2021年9月6日 | 5:50 am

”顧客化する”ということ

中小零細企業にとって、大切な収入源は「売上」ということになります。売上がすべての業績における、バロメーターであり企業の成長をいち早く計る指標となるのです。

売上を上げていくのは、企業の生命線なのですが、この戦略は実に難しい。一瞬の売上は、小手先のマーケティングで何とかなります。

広告を打つとか、キャッチコピーを考えるとか、チラシを巻くとか…。そういったマーケティング活動も大切ではありますが、所詮、来店客を一時的に増加させる施策に過ぎません。

大切なのは、売上を上げ続けること…です。これは、ひとつ「顧客化する」ことが唯一の戦略です。

顧客(=ファン)を創ること。これが売上を拡大していく、唯一の方策なのです。ただ、これには相当な努力と、継続した価値創造が必要となります。

最短距離で売上拡大を実現する方法もありますが、中小企業にとって急すぎる売上拡大は、相当なリスクも伴うことを覚悟しましょう。

経営基盤というものは、構築するのに時間がかかるものなのです。

また、業績拡大が企業の存続意義でありません。企業経営の目的でもありません。

存在意義は、企業活動を通じて社会に価値を投下すること。企業の目的は、関わる人たちの幸せの実現です。

売上や業績は、結果現象にしか過ぎない。ゼニカネ勘定で経営をしていると、早晩様々な人たちに見捨てられます。特に怖いのは、「客離れ現象」。

顧客化の逆現象なのです。また、一度離れてしまったお客様を戻すのは、至難の技なのです。

投稿日: 2021年8月31日 | 5:03 am

いい会社をつくりましょう!

表題は、日本でいい会社と言われる企業の代表格「伊那食品工業」の経営理念です。ここに「たくましく、そしてやさしく」とフレーズが続くのですが、僕はこの経営理念の美しさに惚れ込んでいます。

勝手にですが(笑)、僕が提供する講演会やセミナーのタイトルにしているほど…です。

伊那食品工業の塚越会長は、「いい会社とは?」の問いに、「周りが、いい会社だねと評価してくれる会社」と言われています。なるほど。すべての評価は第3者がするものだし、周りがほっとかない会社は、結果的業績が素晴らしいに決まっています。

このコロナ禍において、「いい会社」をつくることに邁進する企業と、業績至上主義の企業とでは、格差がさらに広まることは必定でしょう。

であるならば、外部環境(コロナ禍)を受け入れて、常に平常心の営みを続けた企業だけが生き残るはずです。

業界的な大変革は、アフターコロナでも起こり得ないと僕は思っています。当然ですが、人々の価値観の変化により新しいビジネスチャンスの発生や、古いビジネスモデルの衰退は起こるでしょう。

ひとつだけはっきりしていること…それは、業界内での格差拡大がさらに急速に広がるということです。

いつの時代でも、社員を大事にし、お客様目線を崩さず、取引先との良好な関係を構築する…そして、地域社会に貢献している…。そんな企業が社会から高い評価を受けて、支えられる経営を実現できるのです。

この現象はどの業界でも同じ。コンサルティング業界でも同じです。

投稿日: 2021年8月30日 | 5:40 am

中小企業の財産論

会社は家庭と違い、経済活動が目的です。家庭は、幸せを育む場所、会社は事業を通じて周囲を幸せにする場所…という違いがあります。

「幸福感」という共通点はありますが…。

企業の財産といえば、財務上では「資産」ということになるでしょう。専門用語で言うと「流動資産」と「固定資産」の合計がその主な内容ということです。

しかし、中小企業経営を鑑みた場合、隠れた財産に目をつけておく必要があります。

例えば「人=人財」。これこそ、中小企業がもっとも大切にしたい財産と言えましょう。この人財力は、財務諸表上には絶対に現れてきません。

次に「モノ(商品)=開発構想中の新商品など」。これも、大切な財産と言えます。中小企業はざまざまな場面で、差別化戦略を必要とします。

当然、お客様に提供する商品(サービス)も差別化が重要。

構想中の新商品価値。これもまた、財務諸表に現れてきません。

最後に「ジョウホウ(情報)=知的財産」です。特許や商標などの、独自の知的財産も隠れた、大切な資産なのです。

このように、中小企業経営には隠れた大切な財産が眠っています。この財産を導き出し、価値を深めていく支援は中小企業診断士の大切な仕事なのです。

残念ながら、金融機関はここのところを見落としがち。なぜなら、専門家が策定した財務諸表(事実)でしか、評価しない傾向があるからです。

また、税理士や公認会計士にも、過去の事実(財務諸表)でしか評価しない方々もおられます(全員がそうではありません…念のため)。

未来価値を作り上げる支援家・中小企業診断士の、「中小企業の財産評価目利き」は、とても大切だと再認識する今日この頃です。

投稿日: 2021年8月27日 | 5:41 am

「集客のやり方」教えます?って…

ホームページを開設して4年以上経過しますが、時々(というより結構な頻度で)、マーケティング会社を名乗る営業メールが入ってきます。その主な内容は、「集客の方法を教えます。」とか「ネットを通うじて、もっとクライアントを開拓しませんか?」といった類のもの。

明言しますが、曲がりなりにもプロの経営コンサルタントです。経営コンサルタントは、当然のことながらクライアントの業績向上のために奔走する専門家です。

その経営コンサルタントが、集客の方法を教えてもらう??などとは…。医者が「治療方法を習う」という論理と一緒だと思いませんか?

随分と甘く見られものです。

このブログで、そんな営業は無駄ですよ!と主張しているにもかかわらず、飽きもせずそんな提案をしてくるなんて…。僕のブログを読んでいないのでしょうか?

営業をかけてくるなら、ブログぐらい読んでからにしてはどうですかね?

さておき、集客方法が簡単に見つかるのであれば、大発明だと思いませんか?そのようなテッパン方法は、この世に皆無と断言できます。

そして、集客が課題なのではなく「顧客化(ファン化、リピート化)」が課題なのですから、「たまたま客を、わざわざ客」にする…そのための方策・戦略を考案した方が現実的なのです。

今後さらなるIT技術の発展とともに、AIを活用した集客方法などを考案・提案する企業が増加するでしょう。

どこまで技術が発展しても、中小企業の顧客創造戦略は「アナログ」が基本だということを忘れてはなりません。

投稿日: 2021年8月26日 | 5:29 am

経営の次の一手を”具体的に”考える

抽象的な構想は、だれでも考えることができます。ある意味、”あるべき論”を提示すればいい訳です。中小企業診断士のあるある現象ですが、フレームワークを示して、原理原則で経営の行く末を示し、構想提案する。

この行為自体を否定するわけではありませんが、この局面はプロのなせる技とは言えない。

プロならば、個別具体的な提案を、個別具体的なスケジューリングで提案すべきです。下手な経営コンサルタントは、抽象論でばかりコンルティングします。

コンサルティングの真髄は、「個別具体的な経営課題を、個別具体的な手法・戦略で、個別具体的に解決する」こと。常に具体的な提案でなければ、経営者は受け入れてくれませんし、組織は動きません。

「言うは易し」の中小企業診断士、経営コンサルタントがあまりにも多い…そう考えているのは、僕一人ではないと思います。

中小企業診断士の仕事は、プロ(=報酬をもらう)の仕事。決してボランティは成立しません。では、お金をいただくためには、”あるべき論”を振りかざしただけの提案では、「…で?何をすればいいのですか?」という基本的な質問に、右往左往することになります。

経営の次の一手を常に考え、個別具体的な解決策を考案するためには、クライアントの経営実態に肉薄(自分の五感をぶつける)しなければなりません。

オンラインで個別具体的なコンサルティング活動ができますか?絶対に不可能です(現在の技術では…)。

抽象論コンサルティングでは、報酬をいただけない…このことを常に意識すべきです。

投稿日: 2021年8月25日 | 5:46 am

規模の拡大が止まった時…。

中小企業の拡大路線は、構想通りに進まないことがよくあります。例えば、30人以上にはなかなかならない…とか、1億以上の売上になかなかならない…などの現象です。

その時には、振り返ってみてください。社員の成長が止まっているのではないか…と。

業績が伸びない原因はひとつ。社員の成長が伴っていないのです。特に順調に伸びてきた業績や、増えてきた社員数が伸びない時。

特に、経営幹部が成長していない場合が多い。しかし、その1番の原因は、経営者自信にあるのです。

得てして、経営者が何から何まで、やってしまうこと。これでは、体がいくつあっても足りません。

幹部が、メンバーの言動を見て、評価・叱咤激励できる(向き合える)人数は、せいぜい5人くらいまでしょう。

ということは、10人の会社ならな少なくとも、信頼できる幹部が2人以上はいることが望ましいのです。

50人の会社であれば、5人の幹部に支えられなければならない。社長は、自分が留守にしている時に、信頼して任せられる幹部を育てていますか?

例えば、経営計画書を幹部を巻き込んで、ボトムアップ型で策定していますか?いつまでも、経営者が一方的に考察して、策定していると、優秀な幹部が育つはずもありません。

業績ばかりに気になって、手足となってくれるメンバー・幹部を育てていないと、経営の拡大には限界が来きます。結果として、業績も伸びるはずがない。

いつの時代も、経営において数字をもたらす(稼いでくる)のは、ヒト=人財であることを忘れてはなりません。

投稿日: 2021年8月24日 | 5:21 am

想いの強さが勝負を分ける!

ビジネスにしろスポーツにしろ、勝敗というのは必ずつきまとう概念です。ビジネスの勝敗は、「黒字か赤字か?」「契約が取れたか?失注したか?」「売れたか?売れなかったか?」「社員が幸せか?不幸か?」などの勝敗基準で分けられます。

スポーツは言わずもがな。勝敗というのは常に付き纏いますよね。

中小企業経営にとって、ビジネスの勝敗は死活問題に直結する場合があります。社運をかけてスタートした新規事業が、軌道化するか頓挫するか?そこに多大な投資を伴っていたのであれば、なおさらでしょう。

はっきり言えることは、ビジネスもスポーツも勝敗を決めるのは「想いの強さ」であるということ。2020東京オリンピックが終了しましたが、満足いく成績を収めた選手たちは、「やりきった感」があります。

そのやり切ったというのは、想いの強さの裏返しでしょう。取り組むことへの熱い想い。この強さの結果に、満足や不満足が伴うのだと僕は思っています。

経営のテクニックとは、「営業のやり方」「商品開発のやり方」「情報発信のやり方」などを挿しますよね。しかし、これらの中身はすべて「想いの塊」なのです。

コロナ禍を乗り切ることも、熱い想いが大切。「一念岩をも通す」です。収束が見えてくるこの情勢の後をイメージしながら、次の一手に想いを込めましょう。

経営はやり方でなく、あり方を問われる営みである…恩師・坂本光司先生の言葉。その言葉の意味をしみじみと噛み締めている今日この頃なのです。

投稿日: 2021年8月23日 | 5:06 am

中小企業の経営支援専門家は、診断士しかいない!

中小企業経営に関わる専門家といえば、真っ先に会計事務所(税理士、公認会計士)、社会保険労務士、そして中小企業診断士…です。法律の顧問として弁護士。知的財産に関わる専門家として弁理士。そのほかにも様々な専門家が関わり、サポートしています。

TVCMでも、「身近な経営のサポートは税理士に…」というフレーズが結構目立っていますよね。

経営に関わる専門家は、その時々で使い分けることがベターですが、未来を切り開くための相談相手は、断然中小企業診断士!と断言できます。

守備範囲が広い診断士であればこそ、経営の町医者的な存在として機動的に支援が可能だからです。

とはいえ、まだまだ中小企業診断士が、クライアントの経営の中枢に入り込み、実行支援している話は少ない。同じ志を持つものとして、是非頑張って良質なコンサルティングサービスを提唱してほしいと願います。

「中小企業の経営相談は。断然、中小企業診断士へ!」と言ったフレーズが日常化する時が早くきてほしいと思います。

理由はさまざまあると思いますが、他の専門家と診断士の何が違い、何が強みなのか…これが確立されていないことが主な要因であろうと思っています。

そして中小企業診断士の理想型業務形態は、断然「顧問支援契約」です。月に1〜3度に渡り、定期的に顧問支援する。この現場でも、上から目線で物を言ったり。横柄な態度をすることはご法度。

中小企業診断士は、真の伴走型支援専門家として、クライアントに寄り添うハート・マインドが最も重要なのです。

投稿日: 2021年8月20日 | 5:43 am

中小企業の経営者像【苦しい時ほど問われる器】

業績が悪い時に機嫌がすごぶり悪くなり、会議の場や朝礼などで、社員に嫌味をいう経営者がいます。正直言って、業績の結果責任を追うのは、経営者(取締役以上)です。

現場により近いスタッフに、結果現象である業績の責任を負わせるのは、ルール違反です。

ですから、人事考課制度は現場に近いスタッフほどプロセス(定性)評価をすべきなのです。

さておき、業績を含めた会社の状態が苦しいときこそ、経営者の器が問われます。他責でなく自責。自らの経営手法を鑑み、振り返り、達観し、客観的に評価してみてください。

全てのベクトルが、自らの経営手法に向いていることに気づくはず。

そして、覚悟を決めることです。ありとあらゆる知恵と行動を通じて、この難局を切り抜ける覚悟を。

会社が倒産するときは、経営者が諦めたときです。諦めずに、禁じ手を避けて基本に忠実な経営を推進するのです。

基本に忠実な経営とは、社員を鼓舞する、新商品開発に着手する、新しい取引先を開拓する…などアグレッシブにオペレートすること。

逆に苦しい時の禁じ手経営は、火に油を注ぐ結果が待っています。

社員が辞めていく、組織が萎縮していく、業績はますます悪化する…。このような現象が起きたときは、かなり手遅れになる場合が多い。

経営者は、器を大きくするということでない。磨きましょうということです、いつの時代も、経営者が器を磨き、人間性を高めると、自然発生的に業績は上向き、危機を脱することができるはずです。

投稿日: 2021年8月19日 | 5:35 am