中小企業診断士は稼げる資格である−1

以前にもこのブログで書きましたが、中小企業診断士は「足の裏のごはん粒」という資格である…という俗説があります。

曰く、持っていても”食えない資格”であるということです。

士業(◯◯◯士という職業)は、すべからく「足の裏のごはん粒」であると言えます。ただし、何もしなければ…という条件で。

看板をあげたら客が来るというのは妄想で、一生懸命勉強して取得した国家資格も、そのスキルを磨き上げて、プレゼンテーション(プロモーション)していかなければ、クライアントは獲得できないのです。

特に、中小企業診断士は「名称独占」の国家資格です。他の法律系国家資格のように、既得権益は全くありません。

「中小企業診断士法人」という組織も設立できません。

中小企業診断士は、経営コンサルタントの国家資格ですので、コンサルティングファームとして法人化する必要があります。もちろん、法人化はマストでなく、個人事務所としてもありえます。

中小企業診断士を登録して12年になりますが、中小企業診断士は高収入が見込める立派な国家資格であると断言できます。

中小企業診断士には、企業内社員として保有している方、経済団体(商工会議所、商工会)職員として保有している方、金融機関社員として保有している方、独立している方…様々な形態があります。

せっかく大変な努力をして、登録した資格スキルですから、困っている中小零細企業のために活かしてほしいと切に願っています。

中小企業診断士がいかにして収入を得ることができるか…を考察していきます。

投稿日: 2019年11月21日 | 6:00 am

経営者としての最大の仕事

経営者の仕事といえば、社長業ということになります。ある税理士の主張では、経営者の最大の仕事は営業だと…。

たしかにトップセールスという言葉があるように、経営者による営業活動はインパクトが違います。

あらゆる局面で即断即決できる権限を持てば、交渉(ネゴ)もスムーズに進めることができるはずです。

しかし、多岐にわたり深い経営者の最大の仕事は、”営業活動”ではありません。

経営者ならではの仕事…それは、社員が働きやすい環境、モチベーションが上がる環境をつくることです。

この仕事は経営者にしかできない。

他の業務は、優秀な社員がいれば代替可能です。

社員が働きやすい環境づくりは、例えば

①物理的環境を整備する(建物、設備)。

②研修制度を整える、あるいは新しくつくる。

③人事考課制度をつくり、運用する。

④人事配置戦略を考案する。

⑤社員や幹部との面談をしてモチベーションを上げる。

⑥事業計画書を創って、社員に方向性を示す。

⑦新規事業を構想して、次の事業の柱をつくる準備をする。

⑧人財採用・育成戦略を考案する。

などなど…。他にもたくさんありますが、どれもこれも経営者しかできない仕事です。

大企業であれば、権限を持った取締役がお進めていく事柄でしょう。しかしながら、人財が慢性的に不足しがちな中小零細企業は、社長の仕事ということになります。

そこで右腕と呼ばれる幹部を育てて、権限を委譲していくことが重要になります。

 

投稿日: 2019年11月20日 | 8:07 am

経営数値を拒絶する経営者

経営者である以上、経営数値(業績数値)の最低限の知識は持つ必要があります。

業績管理は会計事務所任せ…といった会社に「利益をあげている(儲けている)」会社は存在しません。

特に中小零細企業にとって、日々の売上・経費・利益は、経営の舵取りに直結します。

なので、大枠の経営数値管理は、経営者の必須業務ということになります。

「私は数値に弱いから…」「経営分析などは分からないから…」と言われる経営者に時々会いますが、とてもリスキーです。

 

経営者として最低限知っていてほしい経営数値知識は…

①売上の意味(公式)

②粗利益率の意味(仕組み)

③固定費の最低限の種類(勘定科目)

④営業利益の意味

⑤損益計算書(P/L)、貸借対照表(B/S)の仕組み

⑥損益分岐点の算出方法

⑦資金繰り表の仕組みと策定方法(自分で策定できるレベル)

⑧経営分析指標(自己資本比率、売上高経常利益率)

⑨簡易キャッシュフローの残高

⑩借入金の返済計画と月次キャッシュフロー計画

以上です。

これだけの知識とスキルを要すれば、あとは会計事務所とのリレーションができます。

毎月の月次決算(収支実績)は、会計事務所の仕事ではありません。会計事務所はあくまでも確認・相談機関です。

毎月いくらの収入があり、いくらの収益(儲け)ができ、いくらのキャッシュを使うことができるか?

零細企業からスタートする場合に、失敗(事業の断念)しないためにも、最低限の係数知識は身につけましょう。

投稿日: 2019年11月19日 | 7:11 pm

当事者意識を持てない経営者

中小企業診断士として、経営者は尊敬すべき存在であり、ともに志を成就すべく歩んでいく方々であると認識しています。

この想いは、診断士として活動を始めた時から普遍の気持ちであり、自分自身への約束事として信念にしています。

しかし、時には…この方は経営者としてどうか…?と思わざるを得ない方にも会います。

ひとつのパターンが、「当事者意識を持てない経営者」です。

中長期的な売上計画を策定して、経営ビジョンを見える化することがありますが、この売上計画を診断士任せにしてしまう人です。

いったい誰の会社ですか?と言いたくなります。

売上を創っていくのは、中小企業診断士(経営コンサルタント)ではありません。絶対に!

コンサルタントは、あくまでもサポーター(支援者)です。

経営をしていく当事者は、経営者なのです。

以前、PB商品の値決めを「いくらにすればいいですか?」とストレートに聞いてくるカフェ経営者がいました。

経営者ならば、自分の考えをまずは述べるべきです。

「いくらにすれば、粗利益率が◯◯%になる。これでいいか?」という具合に。

経営者には全体条件として、「覚悟と当事者意識」が必要です。

当事者意識が持てない経営者の企業は、成長が望めません。

事業計画書やビジョン書を策定する時に、覚悟と当事者意識が測定できるのです。また、経営は判断の連続です。

経営やであるならば、判断は自らしましょう。専門家は、相談はできますが判断を委ねることはできません。

投稿日: 2019年11月18日 | 6:31 pm

コンサルタントとしてのスケジュール管理

中小企業診断士(経営コンサルタント)の仕事は、定型的な仕事はありません。クライアントの抱える課題・問題は多岐にわたり、1社のクライアントの中でも様々な課題が存在しています。

その課題に立ち向かう支援…これが中小企業診断士の仕事なのですが…。

経験上、クライアントが10社を超えてくると、スケジュール管理が重要になってきます。

1社のクライアントに対して、月に2〜3回の訪問支援もあります。

基本的に月例での訪問スケジュール管理が基本となります

小生の場合は、ひと月半先のスケジュールが埋まっていく傾向にあります。

なので、いかに効率的な業務(移動も含めて)を組み立てるかを常に考えています。

なんども言いますが、中小企業診断士はクライアントの未来を創る支援の専門家です。

経営改善計画書を策定したり、経済動向調査などの仕事もありますが、それはごく一部。

クライアントの未来を創造する…これは「想像する」ことから始まります。

小生も、常にクライアント1社1社の「次の一手」を考える癖を意識しています。

特に長距離運転中は、戦略考案の貴重な時間です。

ふと頭に湧いてくる、戦略アイデア。その時に忘れることがないよう、メモ帳も必需品です。

今はスマホという便利なツールもあります。とにかくアイデアを失念しないような、工夫は未来創造専門家として必定です。

スケジュール管理も同様。クライアントに対して、先行管理の重要性を助言するならば、自らが実践していないと説得力に欠けますよね。

投稿日: 2019年11月17日 | 11:43 pm

イマドキの社員研修

社員研修や勉強家のお仕事をいただくことが、結構増えてきました。いつの時代も、人財(人材)が企業経営の決め手となることを、経営者がお気づきになれられている証拠だと思います。

そしてそれは、とてもいいことだと思います。

恩師、坂本光司先生は「人本経営」を提唱されています。

中小企業の経営資源は、ヒトのみ。カネもモノも、ヒトがもたらす産物にすぎない…。

この主張に賛同しますし、中小企業経営の現場を走り回っていると、この主張を裏づけとなるエビデンスを多々発見します。

さて、社員研修は一昔前まで、インプット型の一方通行研修が主流でした。

以前、マスコミで騒がれた圧迫型研修の女性講師…。それを見よう見まねしようとしていた、かつての女性上司…。

はっきり言いますが、圧迫型の社員研修は、今や参加者のモチベーションが上がりません。

楽しく学び、明日からの活力源となる研修が求められています。

そこには、エンターテイメント性が必要であり、時して笑や、発言意見しやすい空気感も必要となります。

研修を手がけるコンサルタントとしての、企画力の見せ所です。

そして、研修というのは「啓発」「気づき」「刺激」をもたらす存在にすぎないことを認識する必要があります。

研修や勉強会に参加したからといって、翌日からスーパー社員になれるわけではない。

研修を受けて学んだ内容を、即実務で実行し、また新しい課題を見つけて向き合う。

課題に向き合って、経験値を上げていくことが重要なのです。

投稿日: 2019年11月16日 | 8:15 pm

足跡(あしあと)〜NIHILストーリー〜

表題は、本日佐賀市内のIスクエアビル5Fで行われた、創業塾におけるNIHIL古賀幸仁(こがこうじん)代表のスピークテーマです。

NIHIL(ニヒル)は、このブログで度々登場する「bespoke shoe(ビスポークシュー)」の製造工房店です。

ビスポークシューとは、完全オーダメイドシューズ(世界で一つしかない自分の足にぴったりフィットしたシューズ)のことを言います。

単なるオーダーメイド、ハンドメイドとは一線を画した高品質な靴のことです。

「われ、世界一」の宣言をする古賀代表の話は、胸を打つような衝撃がありました。

なぜ、このbespoke shoe(ビスポークシュー)を手がけるようになったのか?そのきっかけは?

これまでの苦労と挫折、そして喜び…。

体験談に裏づけされた話は、やっぱり面白い。

NIHILの古賀幸仁代表が作るシューズは、こだわりにあふれています。

品質、製法、材質…どれをとっても妥協を許さないこだわりとプライド。

創業塾に参加されている受講生も、聞き入っています。

プレゼンテーションは、接客おもてなしトークと同じですよ…小生のアドバイスを実直に実践してくれました。

ブランディングを構想する時、「徹底したこだわり」が武器になります。

こだわりは、高品質・高付加価値のシーズ(種)となるからです。そしてこの、こだわりの種からどうやって発芽させるか?がブランディング戦略のスタートとなります。

発芽されたブランドの種は、やがて大きな幹になり、果実を実らせる(成果=報酬)でしょう。

幸仁さん。プレゼンテーションは素晴らしかった。これからもずっと応援しています。

情熱大陸からの取材がくるその日が、本当に待ち遠しいですね…(笑)。

投稿日: 2019年11月15日 | 11:29 pm

コンサルタント(中小企業診断士)の立ち位置

中小企業経営者やクライアントとする企業にとって、経営コンサルタント(中小企業診断士)の立ち位置はどこにあるか?…時々考えます。

診断士をはじめとした、企業を支援する専門家(税理士や社労士など)は、その立ち位置を間違わないようしなければいけません。

なぜなら”先生”と呼ばれ、崇められるような存在だからです。

断言できますが、他の士業はともかくとして、中小企業診断士は先生ではありません。絶対に!

先生と呼ばれて、悦に入っている診断士を時々お見かけしますが、上から目線でモノを言うその態度に虫酸が走ったことを覚えています。

中小企業診断士(経営コンサルタント)は、あくまでも支援者であり、応援者であり、経営者の補佐役です。

かっこよく言うならば、参謀という言い方もできます。

企業の向かうべき方向性を指し示す提案をし、軌道修正する役目もあるからです。

また、ビジネスドクターという言い方をする方もいます。

確かに、中小企業にとって医者的な存在であることに間違いはないでしょう。

時に内科医として処方箋をし、外科医として手術(リエンジニアリング)を施します。

あえて医者的な存在であるとするならば、小生は「町医者漢方医」でありたいと思っています。

町医者は、専門医と違い全方位型の対処が求められます。そして、できるだけクライアントに密着し、寄り添った存在でなければいけません。

漢方医は、対処型というよりも予防型と言ったほうがいいでしょう。

企業の体質を改善し、”いい会社”としての社風と制度を形成するお手伝い…まさに漢方医と呼ぶにふさわしいでしょう。

 

投稿日: 2019年11月14日 | 7:11 pm

賞与の考え方

賞与というのは、制度として始まったのは江戸時代にさかのぼると言われています。

もともと商家が奉公人に対して、お盆のと年末に支払った餅代や米代が起源だとか。

12月は通常、賞与の時期ですよね。中小企業の実態は、賞与すら制度としてなく支払われないケースも多々あります。

賞与に対する考え方は、経営者によってまちまちですが、「がんばったご褒美」として公平に支給されることをお勧めします。

もちろん、原資(もともとの予算)がありますし、範囲や制限も多様でしょう。

ですので、人事考課制度に基づいた公平支給が望ましい。

評価制度にリンクさせた賞与支給を取り入れてほしいものです。

もっとも良くないパターン。かつて、サラリーマンだった時の上司との会話。

「カワサキくん、きみの賞与の額は◯◯◯円になるから、そのつもりで…」

入社当時に約束された額と、あまりにもかけ離れたその額に…。

「納得いきません、約束と違いますから。計算式を教えてください。」

「計算式?そんなものはなか(ない)。」

では、鉛筆ナメナメで適当に決めたということでしょう。こんな賞与の支給方法では、社員のモチベーションは下がりまくりです。

人事考課制度と一緒で、賞与も社員のモチーベーションをあげる計算式・支給方法を考案しないと意味がありません。

そして、いくら稼いだか?だけの定量評価だけでは、納得感が薄れますし、社内の雰囲気が悪くなります。

支給方法に関しても、面談形式を取り入れましょう。

モチベーションというのは、コミュニケーションによって大きな影響を受けるものです。

投稿日: 2019年11月13日 | 7:56 am

バクチ型経営の危険性

商売というのは多分に”運命”が左右します。つまり、意図しない見えない神の力が働き、大きな影響を受けてしまうのが商売です。

しかしながら、100%運命(=ここでは経営学的に外部環境と言います)に左右されるかというと、そうではありません。

経営者にヒアリングすると、「もう少し景気が良くなれば…」とか「政治がもっと経済対策をしてくれれば…」などと外部環境のせいにしてしまう発言を時々耳にします。

この傾向自体がとても危険です。

経営を外部環境(景気・不景気)の責任に転嫁してしまうと、戦略そのものを間違う(あるいは、戦略そのものを立案しない)事態になりかねません。

はっきり言います。

経営はバクチではありません。なので、内部的な弛まない企業努力により、経営のリスクはほとんど回避できます。

天変地異や震災が続く、このご時世においはなおさら。

リスク管理を徹底した、計画立案と戦略実行は不可欠です。

まさに”備えあれば憂いなし”です。

中小企業診断士として、経営計画立案と実行を現地現場で提唱していますが、いまだにその力及ばず、外部環境に委ねた”バクチ型経営”を散見します。

この商品は当たるか?「当たるも八卦(はっけ)当たらぬも八卦」という商売こそ、危なくて経営者は夜も眠れませんよね。

経営の成功は「永続発展(ずっと続くこと)」です。

そのためには、失敗可能性を限りなく低減させるような戦略や経営基盤づくりが不可欠なのです。

投稿日: 2019年11月11日 | 8:01 pm