定型的事務職がなくなる時…

RPA(Robotic Process Automation /ロボティック・プロセス・オートメーション)というテクノロジーは、これから中小企業経営にも大きな影響を及ぼすものと考えられます。

このシステムは簡単に言うと、定型的な業務(決められた仕事や過去のデータを整理するような仕事など)をAIがやってくれるという仕組みです。

つまり、企業の事務的な業務を人間の手ではなく、”人間が寝ている間”にマシンがやってくれる。

例えば、会議資料が出社時にすでに準備されていたり、プレゼン資料が自動的に準備されたり…。

時間と労力(マンパワー)、そして経費(コスト)の削減が実現できるのです。

これから、ますます事務代行のような業務がなくなる予兆とも言えます。

経理もAIと連動したクラウド会計が主流になります。

しかも、ミスがない。機械ですから、設定にミスさえなければリスクはゼロ…です。

中小企業診断士として活動していると、このイノベーションが業界にどんな影響を与えるのか?さまざまなシミュレーションが考察できます。

人材不足に悩む企業にとっては朗報でしょう。

しかしこの仕組みは、人財力がますます試される時代に拍車をかけることが予想されるのです。

なぜなら、中小企業の最大の差別化ポイント「人財力」の格差が間違いなくクローズアップされるからです。

RPAが普及していく前に、今こそ人材に投資し、人本経営に拍車をかけるような体制をつくることが重要です。

 

投稿日: 2019年12月17日 | 10:07 pm

コンサルティングのイノベーション

経営コンサルタントとして活動して、のべ15年になります。この月日を振り返って、コンサルティング業界はイノベーション(革新)が起こりにくい業界であると感じています。

会計事務所業界は、AIの発展によるイノベーションの渦の中にありますが、現場型の経営コンサルティングは、未だにアナログによる支援が主流です。

いや主流というより、その方が中小企業の実態に沿ったものであるということが言えます。

いくらIT導入による経営の効率化を図っていても、経営コンサルティングは人間くさい支援として、これからも普遍なのではないでしょうか?

経営コンサルティングは、「クライアントの未来を創る」「新しい価値を創造する」支援です。

”ゼロからイチを創る”支援ですので、この分野はAIが不得意とする分野なのです。

しかし、IT化によるイノベーションは起こりにくいとしても、経営コンサルティングに革新は不要かというとそうではありません。

経営コンサルティングにあたるプロコンは、みずからの支援ノウハウを常に開発していくスキルが求められます。

中小企業が新商品開発に着手して、経営革新を仕掛けていくことと同じです。

”考えやすいワークシート”や”より見やすい図や表”…今までにないような斬新な考えに基づくレポートやプレゼン資料…全てが開発し続けるべきノウハウだと言えます。

経営コンサルティングのノウハウ開発は、このことを言います。

中小企業経営の現場で、真摯に課題解決にあたっていると、ノウハウ開発に迫られます。

コンサルタントは、その開発プレッシャーに立ち向かう思考力が必要です。

投稿日: 2019年12月16日 | 3:43 am

部下は上司を選べない。

今の時代、「部下」や「上司」という概念がふさわしいかどうかは別にして、会社員として働くとき、部下は上司を選べない立場にあります。

小生もサラリーマン時代は、上司との関係でかなり困った経験があります。

我慢ならない状況や経験で、悩んでいる会社員の方もいっらしゃることでしょう。

会計事務所時代の小生も、上司コンサルタントとの衝突を随分と経験しました。そのとき考えていたことは…「何も言わせない実力を身につけよう!」というものでした。

「部下は上司を選べない」現状、困った上司の部下になったら出社することすら嫌になりますよね。

新卒新入社員が、3年以内に退職してしまう社会現象がありますが、「上司との人間関係」で辞めていく人も多いのが現状です。

会社内も人間関係の塊ですから、さまざまな価値観が渦巻いていますし、さまざまな種類の人間がいるのです。

ですから、運悪く「変な上司」の部下となった場合は、「ただひたすら実力をつけるべく努力する」か「さっさと退職してしまう」この二つしか解決方法はありません。

ただ、上司のキャラクターや価値観は、その会社の社風を表していることが多い。

社風(環境)が合わなければ、別のステージを探すことも選択肢の一つです。

投稿日: 2019年12月15日 | 1:07 pm

中小企業のジンザイ採用戦略

中小企業経営は人財不足に陥っています。経営は人財が全て。人財がいれば経営資源の「カネ・モノ・ジョウホウ」は全て入手できます。

人財不足にお悩みの経営者は、速やかに「人が集まる企業経営に転換(戦略立案)する」ことが求まられます。

人財不足になるのは、外部環境(他責)によるモノではありません。

全てが内部環境(自責)によるモノです。

つまり、人が集まるような企業経営をしているかどうか?働いて、愉しい会社であるかどうか?人を大切にしている会社であるかどうか?…社会から評価されている指標だと心得ましょう。

中小企業でも、ジンザイが「ここで働きたい」と集まってくる会社は、たくさん存在します。

九州にもあります。佐賀にも、長崎にも、福岡にも…。

今日点は一緒です。「人を大切にする経営に徹しているか?」です。

採用・育成でお悩みの中小企業の特徴は、働きやすい環境づくりをしていない、愉しい社風がない、人材を人財に育成する制度や仕組みがないなどの「人本経営」をしていないことです。

人財より「カネ・金」、業績が大切…という会社に、人は集まりません。そして、せっかく縁あって入社した人材を育てない、使い捨てにするような会社は、厳しい淘汰の時代がやってくるでしょう。

超売り手市場とされる今日。優秀な人財は、新卒や第二新卒をはじめとして大企業に流れていく時代です。

人財を確保したい中小企業は、これをチャンンスと捉えて「人を大切にする」経営に着手し、「この会社に入りたい」と思われる経営を実践していくことが求められるのです。

投稿日: 2019年12月14日 | 1:41 pm

女性の活躍が中小企業経営発展のカギ

真の働き方改革は、「愉しく働く企業をつくること」です…というのは小生の主張ですが、愉しいワクワクする会社には、ジンザイが集まりやすい傾向があります。

そして、結果的に業績が躍進している企業は、女性が頑張れる環境作りに配慮していることが言えます。

少子高齢化に歯止めがきかない現在、これまで「環境的に”働きたくても働けない”女性」に就業機会を作る取り組みは避けて通れません。

また、女性には独特の感性としなやかさ、柔軟性があります。

これまでの経営の現場は、男性社会だったことは否めない事実だったと思います。

M字曲線(女性の20〜40代半ばで就労率が下がる傾向を示した曲線)が示すように、出産・育児の関係で女性がなかなか経営の中枢に入り込むことが困難な社会であったのです。

小生が支援しているクライアントにおいて、女性が集まり、女性が活躍している会社はすべからく結果的な業績が好調な会社が多い。

その取り組みは徹底していて、制度やルールをつくることはもちろんですが、設備や運営方法に至るまで徹底して「女性が愉しく、安心して頑張れる」取り組みを実践しています。

マーケティングおいても、女性の目線はとても大切です。

女性が感動するような商品・サービスにベクトルを合わせると、コア・ターゲッティングやメインターゲッティングが明確になっていきます。

特に慢性的人財不足があたりまえの中小企業経営においては、女性の雇用と育成、戦力化がこれから重要課題としてますますクローズアップされるはずです。

投稿日: 2019年12月13日 | 10:12 pm

中小企業診断士は稼げる資格である−8

資格は取ったけど、その知識と姿勢を活かした業務に当たっていない中小企業診断士(有資格者)も多いのが現状です。

企業に勤めるサラリーマンでも、中小企業診断士の知識と感覚は活かせるとは思いますが、実にもったいないと考えています。

困っている中小企業はたくさんあります。中小企業診断士の仕事は無限です。

しかし、最近ですが10数年にわたる現場型コンサルティングの経験から…「お金をいただくことのできる中小企業診断士は、特別なのではないか…」という仮説を持っています。

稼げるためには、報酬をいただくための「あり方=姿勢・ハート」と「やり方=技術・テクニック」が必要なのではないか?ということです。

これまで、中小企業診断士としてのあり方・やり方を考察し、記述してきました。

「中小企業診断士が稼げる資格である」というのは変わらない主張ですが、稼げるためには「診断士のハート」を磨く努力が必要です。

中小企業診断士は、明るい人でないと仕事に縁がありません。

中小企業診断士(経営コンサルタント)の最大のミッションは「クライアントを元気に(明るく)すること」です。

理屈っぽい、暗い雰囲気のコンサルタントが、クライアントを元気にできますか?

中小企業診断士の最大の商品(売りもの)は、自分自身です。特別なスキルや、知識は必要ありません。

経営の現場に肉薄し、経営者やメンバー(社員)の人たちの頑張りに寄り添い、課題解決を共に考えることが、クライアントとの縁を手繰り寄せるのです。

投稿日: 2019年12月12日 | 12:23 pm

現状認識と先行管理

少し前に、「潰れない会社にするために」という投稿をしました。その時にも書いた、先行管理の重要性についてもう少し述べたいと思います。

先行管理とは、文字通り3ヶ月くらい先の状況を推察しつつ、打ち手を計画しておくことに他なりません。

中小企業の経営者の中には、先行管理をどれだけ意識している方がいらっしゃるでしょうか?

日々の資金繰りや業績、営業状態や商品開発や管理…あらゆる局面で「先行管理」が重要となります。

今は便利なITツールがあります。

ITから得られる情報を、いかに経営の意思決定に活かしてくか?が大切です。

では、ITをどのように活用していくか?ですが、ITからの情報は、ただ一つ「正しい現状認識」のためのツールなのです。それ以上、それ以下でもありません。

高価なIT設備を投資する意義は、実はここにあります。

さておき、正しい現状認識に基づく先行管理を実践することが、失敗を可能な限り回避するための重要事項であることに間違いありません。

もちろん、年間の事業計画書にそった3ヶ月先行管理が大切なので、単年度事業計画はさらに重要となります。

さらに言えば、3〜5年間の中期経営ビジョンの見える化、経営の目的である「経営理念」の明文化による価値観の統一は言うまでもなく重要なのです。

経営者は意思決定の連続です。意思決定が、行き当たりばったりの何の根拠もないものであれば、リスクが大きく、経営の根幹を崩しかねない事態に陥ってしまいます。

投稿日: 2019年12月11日 | 11:51 am

会議支援っていうけれど…。−2

前回、中小企業経営の会議における課題点(事例・現象)について書きました。では、中小企業診断士をはじめとした経営コンサルタントは、どの場面で、どのような価値を会議場面で投下すれば良いのでしょうか?

経営会議における、経営コンサルタントの立ち位置とあり方を考察していきましょう。

まずコンサルタントは、会議の司会進行役(ファシリテーター)を務めます。ここで勘違いして欲しくないのは、ただのアドバイザーでは報酬はいただけません。司会進行をしながら、鋭いアドバイスや判断材料を投じていくことが重要です。

会議は時間が決まっています。中小企業にとって時間というのはとても重要です。貴重な時間を割いて、意思決定する会議を設定するのであれば、内容の濃い会議時間にすることが肝要です。

「今日の会議、あっという間の時間だった…」という言葉が、メンバーから聞かれるような采配…これがプロの技です。

会議では、決定事項を記録しておくことが重要です。

決定事項のない、経営者や幹部の訓話・説教型会議を時々観ますが、何の意味もありません。

説教や訓話は、別室でじっくりと行ってください。

最後に、コンサルタントが采配する各種会議は、「ユーモアと笑い」が重要です。コンサルタントは、ユーモアを駆使して、発言しやすい空気感を演出します。

参加メンバーが、遠慮躊躇なく自分の意見を述べて、会議の意思決定に参画しているという意思を醸成する…重要な役割を担っているのです。

投稿日: 2019年12月10日 | 10:59 am

会議支援っていうけれど…。−1

経営コンサルティング支援のカテゴリのひとつに、「会議支援」というものがあります。会議支援とは、会議がスムーズに進行できるように、コンサルタントがファシリテートすることです。

この会議支援というコンサルティングサービス…。

実は、結構難易度の高いスキルが求められるプロの技が必要です。

「会議の進行を支援することでしょ?」などと安易に仕事を引き受けると、たちまち契約解除になりかねません。

中小企業にとって、各種会議は「形をなしていない」ことが多いのが現状です。

何となく始まり、何となく議論(議論になっていない場合が多いですが)が進められ、決定事項が明確でなく、PDCA機能が確立されていない…のです。

もっともダメな会議…経営者の独壇場で上意下達型の会議…です。これはもはや会議とは呼べない。

独裁ワンマンの中小企業に、よくありがちな光景です。

また、アジェンダ(プログラム、レジュメともよばれます)が用意されていない、議案が不明な会議。

ただの井戸端会議では、時間の無駄というものです。

最近は、中小企業で導入例もあまり見られなくなりましたが、TV会議と呼ばれるもの。

流行りモノが好きな若い経営者が、導入を進めましたが、いまいち普及しませんでしたね。

会議は、同じ空気を吸いながら意思疎通・ディスカッションしていくことが基本だからです。

コミュニケーションの究極形は、いつの時代でも「アナログ」です。

同じ空間の中で、同じ空気を吸いながら、発言者の意思を直接的に皮膚感覚で感じながら、進めていくことが基本なのです。

投稿日: 2019年12月9日 | 10:43 am

中小企業診断士は稼げる資格である−7

中小企業診断士の資格を取得し、経営コンサルタントとして仕事をするとき、フィールドに出て直接的にクライアントの支援をしていきたいものです。

コンサルタントにとっての武器は何か?マーケティングのフレームワークではありません。ましてや口八丁のプレゼンテーション力でもありません(よく勘違いしているコンサルも見ますが…)。

策士策に溺れるコンサルタントになれば、百戦錬磨の経営者からはそのエセコンぶりを見透かされます。

コンサルタントは、現場で現状を観察し、課題を見抜く観察力が武器になります。

コンサルタントが、クライアントの経営状況に肉薄し現場で事実確認をすることから、「お金をいただけるコンサルティング」は始まります。

コンサルティングスキルは、現場で鍛えられたコンサルティング支援の経験によって鋭く磨かれていきます。

つまり、独特の嗅覚が磨かれて、「リスク」と「チャンス」「断念」と「継続」の判断が直感的に身についてきます。

また、一生懸命クライアントの次の一手を”のたうちまわるくらい”考えると、ふと「グッドアイデア」が浮かんできます。そして、その一手を提案する…。提案するだけでなく、戦略遂行を寄り添いながらサポートする(PDCA)。

これが”稼げるコンサルティング”の本質です。

逆に、クライアントは過去の事例を並べ立てたり、できもしないことを机上の空論と知りながら喋ったり、難しいマーケティング理論の意味を得意げに宣ったり…そんなコンサルタントにお金を払ってくれません。

投稿日: 2019年12月8日 | 10:33 pm