コンサルティングは投資である…。

経営コンサルティングというサービスの深さを、最近特に考えるようになりました。きっかけは、他県(佐賀県以外)の診断士仲間が増え、交流ができ、共に繁栄していくための活動をしていきたい…そんな想いに駆られているからです。

中小企業診断士の価値を上げる!国家資格ホルダーとして、他の士業よりももっと「面白く」「喜ばれ」「稼げる」仕事として認知されるため尽力していく覚悟です。

さておき、僕は経営コンサルティングを「投資」だと認識しています。勘定科目でいうと、コンサルティング支援料金は「販管費」に計上されるでしょう。しかしながら、その真意を考えると「未来型経費=投資」として位置付ける必要があります。

未来型経費は「研究開発費」「教育費」「広告宣伝費」そして「人件費」などを指します。

過去型経費の「地代家賃」「水道光熱費」「接待交際費」などとは根本的に違う考え方なのです。

経営コンサルティングを「投資」だと認識した場合、プロコンであるならば「費用対効果」を意識するする必要があります。時々「業績責任を負います」などというコンサルタントがいますが、そんな輩は怪しい。

経営コンサルタントのもたらす効果はひとつ…「いい会社へのイノベーション(革新)」です。いい会社に変貌したら(近づいたら)、結果的に業績は上がっていくからです。

僕は経営コンサルティング契約をする際、「業績責任は負いません。ただし、いい会社になる(近づく)責任は負います。いい会社になれば、結果的に業績は上がりますよ」と言っています。その共感と宣言こそが、自らへのプレッシャーとなり、そのプレッシャーは心地いいほどの充実感となっていくのです。

投稿日: 2023年4月27日 | 5:59 am

コンサルティングはビジネスである…。

経営コンサルティングは、目に見えないサービス業です。目に見えない分、その価値が伝わりにくい…そんな宿命にあります。経営者の中には、経営コンサルタントからの得られる情報は「見えないからタダ」とか「利用してナンボ」とかいう、失礼極まりない認識をなさっている方もおられます。これは非常に困ったものです。

しかしながら、このような責任論は「困った経営者」に帰属するものではありません。我々、プロコン側にその責任があると思っています。つまり、自らの経営コンサルティングスキルを「安売り」し、安価または無料で奉仕せざるをえない状況をつくっていること…。このようなプロコンが非常に多いためです。

ブログやメルマガで再三主張していることですが、経営コンサルタントの仕事は「喜ばれ」「愉しく」そして「稼げる」仕事です。特に国家資格を持っている中小企業診断士なら、なおさら…です。

中小企業診断士の中には、絶対的に不足しているスキルは「営業力だ!」と主張する方もおられます。それはそれで課題でしょう。しかし、本質はそこではありません。その方に「具体的に言うと、中小企業診断士の営業力とは何ですか?」と尋ねてみてください。

おそらく、「トーク力」とか「顧客開拓力」とは抽象的で曖昧な答えが返ってきますよ。

僕が提唱する、経営コンサルタントの営業力はひとつ「クライアントとの接点開発力」です。つまり、見込みクライアントとの接点をどれだけ創出できるか?が課題なのです。

自らのコンサルティング・クオリティを磨き上げ、クライアント見込み先をどれだけ接点開発できるか…。

まだまだ稼げていないないな…と振り返る同志には、是非とも深考していただきたい課題です。

投稿日: 2023年4月26日 | 5:44 am

将来(これから)の人財育成プラン

最近特に社会を賑わせている、対話型AI「ChatGPT」。もう試しましたか?初めて世に出てから半年も経たないうちに、そのスペックはバージョンアップしました。最新版は「4.0」で、そのスペックは初期型の500倍という情報量・精度の高さを誇ります。

当然ながら有料版。僕もインストールしました。月額20$(2600円〜2700円)ほどの投資です。

すごい!のひとこと。スピードや品質…格段に上がっています。

このような人工知能(AI)の発展は、さまざまな規制も叫ばれていますが、進化を止めることはできないでしょう。

ではどうするか?

特に人本経営を理想とする中小企業経営において、人財育成(教育)プランのイノベーションが重要となります。

従来型の研修内容では、AIに太刀打ちできません。これまでの研修は完全に「問題解決型」でした。

これからは、経営上の問題解決はAIが答えを出してくれる時代です。では、試されるのは「課題設定」「解決実行力」です。

また、集合研修のような汎用の高い研修は価値が薄れます。これからの社員育成システムは…。

① 課題設定型、課題構築型研修…自ら課題を見つけ出し、課題解決のための方策を立案できるスキルを磨く。

② 解決行動力醸成型研修…行動計画を立案し、PDCAを実直に回していくスキルを磨く。

③ 対人対話・共感・チーム力構築型研修…人を大切にし、人を敬い、チーム力を構築・発揮できるスキルを磨く。

このようなタイプの人財育成の仕組みを、自社オリジナルで構築・創出していきましょう。

会社も個人も、個性が重視される時代。AIの発達によって、それがますます加速していくでしょう。

投稿日: 2023年4月24日 | 5:23 am

ブランディング経営の本質ー8「ブランディング経営の果実」

僕がこのブログやメルマガで提唱している「ブランディング経営」。

ブランディング経営は、中小企業にとって絶対に必要な戦略であり、その実践によって得られる「果実」は、人財が育ち且つ。価値の高い商品が生まれることです。

なぜブランディング経営が中小企業にとって絶対に必要なのでしょうか。

それは、中小企業が大企業と競争する上で、ブランディング経営が持つ独自性や差別化が強力な武器となるからです。

大企業が価格や規模で圧倒する中、中小企業が生き残るためには、顧客にとって魅力的なブランド価値を持つことが不可欠です。ブランディング経営を通じて、中小企業は自社の強みや特色を最大限に活かし、顧客心理に訴えかけることができます。

ブランディング経営がもたらす「果実」について見ていきましょう。ブランディング経営がうまく機能すると、人材と商品という2つの経営資源の価値が同時に高まります。

魅力的なブランドを持つ企業は、自然と優秀な人材を引き寄せる効果があります。ブランドが評価されることで、メンバー(社員)も誇りを持ち、意欲的に働くことができる環境が整います。また、社員自身がブランド価値の向上に貢献できることを意識することで、スキルの向上や知識の習得に励むことになり、結果的に人財が育ちます。

一方、商品に関しては、ブランディング経営を実践することで、顧客に認められた価値の高い商品が生まれることが期待できます。また、ブランド価値が高まることで、商品に対する顧客の信頼や満足感も向上し、プレミアムな価格設定が可能になることもあります。これにより、企業の収益性が向上し、さらなる成長へとつながります。

このように、ブランディング経営は中小企業にとって絶対に必要な戦略であり、その果実として人材の育成と価値の高い商品の創出が期待できるのです。ブランディング経営を実践することで、企業は持続的な成長を実現し、競争力のある市場での存在感を高めることができます。

 

投稿日: 2023年4月20日 | 5:43 am

始めることは易し…。

何事もそうですが、物事を始めるという行為は簡単です。中小企業診断士として活動していると、このことにつくづく気付かされます。例えば、中小企業診断士の中にも「思う様な活動ができていない」と思う方々がいます。誠に不本意ですが、「補助金の申請代行」や「協会からの受託業務」に紐づいた業務ばかりしている診断士…。

中小企業診断士の本分は、「クライアントに寄り添って、新しい価値を創造する」ことです。その本分を達成しようとすれば、自分でご縁を開拓したクライアントに顧問として入り込み、次々と立ち塞がる経営課題を解決することが重要になります。

クライアントに個別契約を実現するならば、自らのコンサルティング・マインドとコンサルティングUSPを情報発信していく必要があります。

思った様に稼げないという診断士に限って、ブログやSNSなどを使った情報発信を怠っている傾向が見られるのです。

何事も「始めるは易し、続けるのは難し」ということでしょう。診断士のホームページを見ると、ブログ投稿が2年以上も止まっているのを見ます。まだ見ぬクライアントが、そのような診断士にお仕事を依頼するでしょうか?

診断士は、クライアントに「自分でやっていないこと、やれないことを」を助言することはできません。まずは、自分が試して継続し、結果を残してこそ信頼を得ることができます。

継続は力なり…子供の頃に習ったこの名言は、大人になってからこそ価値があるな…そんなことを考えた1日でした。

投稿日: 2023年4月19日 | 5:04 am

友との語らい…時間を忘れるひととき

先日金曜日。同志でもあり、仲間でもある診断士・山根くんとその友人、濱本さんと語らうひとときがありました。兵庫県西宮市から、毎月佐賀のクライアントに来ている山根くん。彼は僕がリスペクトする数少ない診断士のひとり。

彼の一本木でブレない熱意。毎日欠かさずブログを執筆し、アップさせる継続力。経営コンサルタントとしてのスキル、マインドもさることながら、選ばれる人気ぶりは尊敬に値します。

ポジティブで建設的思考の持ち主との会話。これは、自分にとっても刺激になりますし、参考にもなる。また小職よりも10歳若いというアドバンテージ。ライバルというのは、彼の様な存在を言うのです。

一次会から二次会にかけての、飲みながらの語らいはあっという間の2時間でした。

一次会は、山根くんが佐賀ですっかり常連になった焼肉屋さん。ここは、ネットで1か5の評価をつけられる、徹底してこだわったお店。その品質はさすがの一言。

マスターの肉に対するこだわりと、やき方のレクチャー。本当に手入れされて出された美味しい肉というのは、甘くてジューシー、そしてヘルシーです。

二次会は駅前のジンギスカン焼肉を囲んで、閉店間際まで語らいました。いや〜本当に愉しかった。

引き寄せの法則…。この仕事をしていると、そんな法則が存在していると思うことがよくあります。類は友を呼ぶ…これはきっと真理なのでしょう。

山根くんも小職も、新しい事業を考案中。良きライバルは自分を高めてくれますね。山根くん、ありがとう。

投稿日: 2023年4月17日 | 5:45 am

ブランディング経営の本質ー7「コストカットは企業努力か?」

相変わらず中小企業支援の専門家の中に、コストカットばかりを推奨する輩がいることに辟易します。このブログで何度も主張していますが(これからも言い続けますが)、コストカットは誰でもできます。役員報酬や交際費を無駄に使っているケースなら別ですが、中小企業経営の実際は、コストはカツカツの場合が多い。

極端なコストカットは、企業の体力を奪うばかりか、人財の流出という最悪の事態を招きかねません。

「財務は必ず建て直す…」などと宣う、自称コンサルタントのやっていること…。これは、仕入れ先の値段交渉だったり、固定費の削減だったり…。つまり、コンサルタントでなくコストカッターなのです。

経営改善計画書の策定も、同じようなことが言えます。売上推移の月毎シミュレーションが、少しづつ上がっていくのは理解できますが、その根拠が示されていません。根拠のない経営計画書は所詮「絵に描いた餅」なのです。

示している根拠と言えば、経費(変動費、固定費)に関するコストカット策…。数字の羅列は誰でもできます。

明言しますが、コストカットは企業努力とは言えません。

本当の企業努力とは、高付加価値経営の実践に向き合うことです。つまり、徹底したオンリーワン・オペレーションの立案と実践です。その過程で売り上げが伸び、粗利益率が改善されることはあるでしょう。

企業努力とは呼べない施策(コストカット)に一生懸命になるより、どのようにして売上を上げて粗利益を確保できるか…。そのような思考で努力していきたいものです。

 

投稿日: 2023年4月12日 | 5:58 am

ブランディング経営の本質ー6「新商品開発によるブランディング」

どんな会社も我が社の「商品」というものを持っています。商品なき商売は不可能ですよね。「商売とは”価値”をお客様に与えて”お金”をいただくこと」ですから。

ただし、実物の商品とは「想い」が物体となったものしかすぎません。つまり、価値の正体とは「想い」であるということになります。この考え方は、サービス業でも同じです。旅館・ホテル業、エステ、美容、そして医療機関…。それにコンサルティング業…。提供するサービスに込められた「想い」が商品です。

中小企業経営がブランディングに挑戦する時…。新しい商品を開発する方法は、ブランディング経営への大きなチャンスとなり得ます。

「モノを闇雲に仕入れて売る…」そのような時代は、終焉しました。卸業でも小売業でも、企画商品としてオリジナル商品を開発することができます。これをPB(プライベートブランド)商品と言います。

覚悟と時間とコスト…。これさえあれば、挑戦実現することが可能です。

今までにないような、素晴らしい高付加価値商品の開発…。これが実現すれば、大きな果実を企業にもたらしてくれます。

経営資源別に言うと…

「ヒト=人財」…商品開発のプロジェクトを組むことにより、メンバーは主体的・自発的人財へと成長してくれます。

「モノ=商品」…オリジナルの商品(サービス)ができて、競合店との差別化が可能になります。

「カネ=財務」…高付加価値商品の開発は、粗利益率のUPにつながります。

「ジョウホウ=ノウハウ・知的財産」…レシピやノウハウが蓄積され、大きな資産形成につながります。

このように、新商品開発はブランディング経営と絡みやすい推奨戦略なのです。

投稿日: 2023年4月10日 | 5:40 am

「学び」とは自ら掴みにいくべきもの

社会人になっても、人間は学びのプロセスを止めることはできません。社会人になると、勉強から解放されるというのは妄想であり、人間は一生学び続ける動物であると言えます。

近年の学校教育や塾産業を鑑みると、「与えられた問題の正解を点数で評価し、順列をつけることに目的が置かれている」そんな想いがしています。

与えられた問題の正解を探す、あるいは解く…。この行為は、これから急速に普及するAI(人工知能)に変わることは間違いありません。また、人間は与えられた問題を解くことに、真の学びは皆無(あるいは薄く)となります。

学びとは自ら進んで、興味ある分野を見つけ出し、探究し、結論づける行為のはず。長い間、日本の学校教育をはじめとした学びのシステムは、今後劇的なイノベーションの必要性があるでしょう。

先日これからは「問題解決力」よりも「問題設定力(構築力)」である…という記事を書きました。

そこでの主張はまさに、自ら問題(課題)を構築できる(探究材料を掴みにいく)スキルなのです。

企業は最大の教育機関である…。坂本光司先生の言葉。定年設定のない企業も増えていく中。40年以上働く社会人として、自ら掴みにいく学びの姿勢を重視する考え方、仕組みが重要であることは間違いない。

経営者が与えるような、社会人教育のプログラムではなく、社員が自ら「学びたい」と思う仕組みや内容を立案することが大切なのです。

学びたいと思うプログラムは…参加して愉しい、小さな成功体験がある、目標が明確になっている。そんなプログラムです。

投稿日: 2023年4月5日 | 5:50 am

ブランディング経営の本質ー5「『利』は『理』の道標である」

ブランディング経営は、覚悟と持続力が必要な長期的で壮大な取り組みである…。決して小手先のテクニックでは実現できない、価値のある取り組みなのです。なぜなら、「経営理念」と密接に結びついているからでしょう。したがって、理念経営を実践していく中で、ブランディング経営が副産物として実現できるものと言っても過言ではない。

ブランディング経営が実現する、高付加価値経営の成果(利益)は、理念に向かうプロセスの中にあるのです。これは、「利」は「理」の道標(みちしるべ)であると考えています。

ブランディングが総論的で、技術的(デザインやコピー)な要素で終始するのならば、簡単すぎて逆に挑戦する価値すらありません。

いつの時代でも、ブランディングは品質(絶対的で崇高な)が根底にあり、営業力や販促(デザイン、コピー)で終始するものではないのです。

ブランディング経営に挑戦するならば、まず我が社(我が店)の存在意義や目的をしっかりと見つめて、できれば言語化し明確にしたい。

ブランディングの各種戦略は、理念に向かうベクトルに合わせて立案、運営していかないと結果的にうまくいかないのです。

理念経営を進めていくと、「理(理念)」と「利(利益)」が別の方向を向きがちになります。

利益を出すことは、企業にとってある意味義務であると言えます。また、理念の達成のためには、利益は必要不可欠であり、利益を叩き出す至上の戦略としてブランディング経営に取り組んでいきましょう。

 

投稿日: 2023年4月3日 | 5:26 am