ドケチな会社に人財は集まらない…。

数年前のこと。ある中小企業の社長との会話を思い出します。

社長「我が社には、長くいる人材は必要ないと思っています。ほどよく入って、ほどよく退社してくれた方がいい。長くいると、人件費が高くなるじゃないですか。」

小生「だけど、経験豊富な社員がいた方が生産性が高まりませんか?」

社長「それもありますが、人件費はできるだけ抑制したい。」

小生「どうしてですか?」

社長「安い給料でも頑張ってくれる社員が理想です。」

この会話を聞いた時、正直「ケチだな…」そう思ったのは否めません。

少ない予算で最大限の生産性を実現する…。一見美しいようですが、人件費関してはそのロジックは通用しない。

人財に関する超売り手市場である今日。給料が絶対的に安い会社に、人財は集まらない…。そう覚悟しましょう。

「人件費UPは、経営のひとつの目的である」恩師、坂本光司先生も主張されています。目標ではなく、目的であると言われているのです。

先ほどご紹介した会社の末路…。なかなか人が応募しない、入社しても定着率が極めて低い…。結果的業績も低下…。

経営者の思惑とは、逆方向に進んでいった訳です。

「うちの会社は、給料も高いよ。そして素敵な人財がたくさん在籍している。働いても愉しい、すばらしい会社です!」そう、経営者が思わないと、人財は集まらないのです。

人財が集まらないと、機会損失なばかりを生み、業績も伴わない会社として、衰退していくこと間違いありません。

投稿日: 2023年2月13日 | 5:06 am

人財不足で会社が潰れる時代

3年にも及ぶコロナ禍は、日本政府のコロナ対策は別の話として、中小企業経営に大きな影響を及ぼしたことは否めません。僕はブログなどで再三警告していますが、これからはさらに企業間格差が広がる時代です。同時に、個人の収入格差も広がっていくでしょう。収入分布図でいうと、中間層が薄くなり、富裕層と貧困層の格差は拡大するばかりです。

資本主義の社会ですから、これはある意味仕方のないこと。また、世界情勢を鑑みると、まだまだ日本は格差が薄い平和な社会であるとも言えます。つくづく、日本人でよかったと思う今日この頃です。

さておき、これからの中小企業経営環境は、人財不足で会社が潰れる時代であると言えます、人が集まる会社と集まらない会社。人が育っていく会社と辞めていく会社…。この格差は、非情なまでの経営格差を生み出すでしょう。

優秀な人財が集う会社は、機会損失がありません、ビジネスチャンスを確実にモノにして躍進していきます。一方で、人財がいない会社は、機会損失ばかりを生み続けます。勝負は明らか…。

残念ながら、人財が来ない、人財が育たない会社のいく末は悲惨です。

これからでも遅くはない。人財が集まり、育つ会社への社風と仕組みづくりに着手しましょう。

今どき、人件費を削っていく会社などナンセンス。給料が安い会社に、人は見向きもしませんよ。給料もモチベーションも高い、在籍していて夢がある、社長がステキ…そんな会社が魅力的な会社なのです。

投稿日: 2023年2月8日 | 5:10 am

粗利益率経営…実践していますか?

度重なる原材料や原油、光熱費の高…。この流れは嘆いても抗えない問題として、中小企業経営を圧迫していくことでしょう。増収戦略が困難を伴う今日。粗利益率を適正に確保できる戦略が望まれます。

粗利益率を圧迫する戦略にひとつに、値引き・低価格戦略があります。安易な値引きは、売上の確保には短期的に繋がるかもしれません。しかしながら、粗利益率を圧迫し、ひいては営業利益率に大きな負の影響を与えます。

常日頃から、自社および自社製品(サービス)のブランディングに取り組んでいかないと、最も大切な最終利益を確保することができません。

結局のところ、増収よりも増益が望まれるわけです。

いくら増収(売上UP)を狙っても、最終的な利益が残らなければ、経営は意味がありません。

つまり、値引き戦略の優先順位は低いのです。さらにいうと、安易な値引き戦略で売上を短期的に上げようとする戦略は、「悪」です。値引き戦略は、言い方を変えれば麻薬のようなもの。次から次に投下したくなる、危険な戦略であると言えます。

ですので、目指すべきは「粗利益率経営」「高付加価値経営」なのです。選ばれる会社になるための、日頃からのブランディング経営…。これこそが望まれる姿であり、中小企業経営が安定する唯一無二の戦略です。

ブランディング経営?どうするの?と思われる方…小生の拙著「選ばれる会社になる!ブランディング経営」をご一読ください。笑

選ばれる会社は、人を大切にしています。また、企業努力を惜しみません。お客様に真摯に向き合います。損得でなく善悪で経営判断をしています。そのほかにもありますが、この辺で…。

投稿日: 2023年2月6日 | 8:35 am

人が集まる会社であることのブランディング

コロナ禍が過ぎ去り、景気が良くなっていくのではないか?というのは妄想で、これからはさらに、中小企業間の格差が拡大することは間違いありません。格差が広まるどころか、企業存続の危機に見舞われる会社も、多数表面化することと思われます。

すでに人財不足の経済環境は、始まっていて、乗り遅れている企業は早急に「人が集まる会社」への革新変革が求められます。

「優秀な人財は、高い報酬で何とでもなる…」そう信じきっている経営者が、まだまだ多いことに愕然とします。はっきり言っておきますが、報酬に釣られてやってくる人材は、報酬がきっかけで会社を去る傾向にあります。財的資源に乏しい中小企業経営は、給料や報酬が青天井ということはありません。

業績も、良い時ばかりではない。山あり谷あり…順風満帆な経営などこの世に存在しません。

では人が集まる会社にするには、どうすれば良いか?

「魅力的な、いい会社をつくること」です。いい会社には、いい人財が集います。いい会社とは何でしょう?いい経営者(人間的魅力に溢れた社長)に率いられていること。人(社員や取引先)にやさしい経営を実践していること。結果的業績が安定していること…さまざまあります。

その根底に流れている考え方が、「選ばれる会社であること」すなわちブランディング経営なのです。

業務も雇用も、取引際との関係も、地域貢献も”さすが!”と言われる経営を目指しましょう。

はやりの人材発掘・マッチング会社に頼るよりも、内部的な構造改革が、意外と求められているのかも知れませんよ。

投稿日: 2023年2月2日 | 5:24 am

人財の成長が企業の成長である

ある経営者に伺ったことがあります。

小生「御社が成長するということは、具体的にどんなことですか?」

社長「売上や利益、そして会社の規模が拡大していくことだよ。」

小生「なるほど。それでは、御社の成長のために何が条件だと思いますか?」

社長「………。」

企業の成長は、売上や利益、規模が拡大していくこと…。一見、理解できるような定義ですが、つまるところ違和感を覚えてしまいます。

企業の成長は?という定義に対して、僕が明確に答えるとするならば…「それは構成員(社員、メンバー)が、人間的にも業務的スキルにおいても向上していくことである」と答えます。

つまり人財の成長と企業の成長は、明らかに比例するということです。業績や規模は、あくまでも結果現象!

結果的に現れるバロメーターであると言えます。いや、ただのバロメーターでしょう。いわば目安です。

人財の成長が企業の成長であるとするならば、人財が成長できるような社風や仕組み作りこそ、業績や規模拡大に直結する条件であると言えるのです。

逆に、業績や規模追及型経営は、大切なものを見落としがちになる傾向があります。つまり、業績のためには人財の成長を阻害するような、空気感や取り組みに陥りがちなること…です。

中小企業経営にとって、唯一無二の経営資源は「ヒト=人財」である。この経営資源を育み、蓄積していくこと…結果的業績を向上させる最短の取り組みであることを認識したいものです。

投稿日: 2023年1月31日 | 5:47 am

同志とのワルだくみ…笑

今日は久しぶりに、気の合う仲間と新年会になりました。

メンバーは、小生のブランディング・アドバイザーであり、情報発信コンサルをお願いしている山下くん。彼は、本当に頼りになるITのスペシャリストです。彼の存在がなかったら、小説「彼方なる南十字星」は実本化できなかった。また、小生のホームページもなかった。ビジネスボードゲームのPVもできていません。いやはや、考えてみれば本当に頼りになるナイスガイです。

もうひとりは、親友・同志の高取くん。社会保険労務士であり行政書士資格所有者でもある秀才です。思いやりのある心優しい男で、僕自信、仕事上で何度も助けられましたし、ずいぶん昔に体調を崩した時は、心から励ましてくれました。お互いに、専門家として独立し今でも質の高い仕事を志す仲間として切磋琢磨しています。

3人での新年会は、仕事や会社の愚痴など全く出てきません。出てくるのは、建設的で前向きな構想や夢、そしてビジョン…。男同士の会話には、明るい未来がイメージできる内容が相応しいのです。

話題は”お互いのこれから”そして、”質の高い仕事”について。

本物の専門家を志し、愉しく豊かな人生を歩いていくための、姿勢やマインドが明確になっていきます。美味しいお酒と食べ物。そして、高揚感ある会話。残りの人生が30〜40年だとすれば、愉しまなきゃもったいない!

愉しむということは、人から喜ばれ、自分の喜びも日々味わって生きていくこと。こんな認識を改めて感じた夜でした。

投稿日: 2023年1月30日 | 11:06 pm

支店や支社、新店舗を出すタイミングと条件

コロナ禍が収束を迎え、春には感染症第5類とすることがようやく決まるようです。長引いたコロナ禍は、中小企業を取り巻く環境を劇的に変えました。

ここにきてチャンス到来とばかりに、新規出店や新拠点の進出を考える経営者が多くなっているような気がしています。

例えば新店舗の出店を構想する時、そのタイミングと条件は慎重かつ大胆に考案する必要があります。

立地や周辺の環境…そして、交通要件などがそれにあたります。多額の投資をして、後程後悔しないように慎重かつ冷静に議論して進めていきましょう。

最大の条件は何か?好条件の立地でしょうか?周辺の競合他店の状況でしょうか?

周辺環境もいい、千載一遇のチャンスとばかりに出店を急いでしまうと、失敗する可能性が高まります。

支店、支社、新店舗。いずれにしても変わらず条件として最もふさわしいのは、「任せる人財が存在すること」です。

つまり、新店舗の運営を任せて軌道化し、継続的に運営ができるリーダーの存在。

その条件を持たずに、出店を急いでしまって失敗したケース。枚挙にいとまがありません。

新規出店当初は、来客が多い傾向があります。たまたま客が来て、ご祝儀売上により初めのうちはいい業績が叩き出せるかもしれません。

しかしながら、経営は継続が重要。継続的に顧客満足を実現し、好業績を叩き出していくためには、リーダーの存在が必要不可欠です。

来るべき勝負となる新規出店向けて、日頃から優秀な人財を育成していく経営をしていきましょう。

投稿日: 2023年1月26日 | 5:34 am

中小企業経営における支援者は固定化すべし

多くの中小企業経営者にご縁があり、お手伝いをしてきました。そしてそれは、今後もずっと続けていくと思います。中小企業経営者の中には、さまざまなコンサルタントや専門家に支援を受けている方がいらっしゃいます。それはそれで否定はしませんが、例えばコンサルタントを依頼すして継続支援をなさる場合、よほどのことがない限りひとりの方と長期的にお付き合いなさる方がいい…と思っています。

経営コンサルタントや経営の専門家には、さまざまな主張があります。大手のコンサルティングファームに所属しているサラリーマンコンサルタントから独立しているコンサルタントまで、その主義主張は実に種々さまざまなのです。

中小企業経営者は、自らの価値観とマッチするコンサルタントをセレクトしましょう。価値観が違うコンサルタントとの付き合いは、お互いに不幸を招きます。また、コストも無駄です。

業績重視の経営者は、業績重視のコンサルタントが相応しいですし、コストカットで即効性を重視したい場合は、そんなコンサルタントがいいでしょう。

書籍も一緒です。さまざまなビジネス書を読破するのは構いませんが、理想的なのはひとりの専門家や経営者の主張を深掘りするような読書が望ましい。

経営の勉強会もそうです。自分の経営に関する考えとマッチした勉強会をセレクトしましょう。あちこちの勉強会に行きまくって、刺激を受けすぎると、ブレの要因になりかねません。

そうやってブレまくって、結果的に苦しまれた経営者もたくさん見てきましたから…。

投稿日: 2023年1月25日 | 5:55 am

中小企業経営における「ECビジネス」の位置付け

インターネットの普及により、ECビジネスが脚光を浴びてから、四半世紀ほど経過しました。ここにきて、中小企業経営におけるECビジネスは、ひとつの転換期を迎えたように思います。

さまざまな思いはありますが、ここではひとつの結論を述べたいと思います。つまり、中小企業はECサイトに依存するビジネスモデルは、「非常に危険である」ということです。インターネットの世界は、どこまでいっても仮想の世界。リアルではないのです。

ということは、ECサイトに揃っている商品の”リアル”を体験することは難しい(現在の技術では…です)。なるほど、インターネットの世界は顧客は無限に存在し、大手のネットサイトビジネスは、巨額の富を得ている企業もあります。

しかしながら、これから参入する資本力に乏しい中小企業は、ECサイトで差別化が困難。というより、むしろ不可能なのです。

中小企業経営にとってのECサイトは、あくまでもリアル販売を補完する存在として、運営した方がいい。

よく、ネットの世界で言われる「SEO対策」も、所詮はイタチごっこではないかと思うのです。継続的長期的に、資金を注入し、ECサイト内自体の活性化を実行していかない限り、多額の利益をつかむことは不可能だと言えます。

ただし、巨額の富を得なくても、リアル補完ビジネスとして存在し続けることはできます。

中小企業がECビジネスに参入するには、メインチャネルとして位置付けるのでなく、サブチャネルとしての運営がもっともふさわしいと思われます。

投稿日: 2023年1月23日 | 5:37 am

中小零細企業の情報発信(PR)戦略

インターネットの普及により、広報手段が無限に広がりました。さまざまな形のメディアが誕生しています。SNSや動画サイトなども、その種類です。一昔前と違い、自助努力によって”コストをかけずに”広告展開ができる時代になりました。イノベーションを起こしきれない、小規模の地方広告会社は、経営が大変な時代です。総合マーケチング支援企業としての変革が求めれますが、やはり変えあれない会社は末路が心配ですね。

さておき、インターネットを活用して、効率よく効果的な情報発信(PR)展開をすることは、中小企業経営にとって大きなチャンスを生みます。

逆にいうと、努力せずに情報発信もサボる会社は、業績低迷の憂き目に会うと思われます。

理想的なパターンを紹介しましょう。

まず、コストのかからないSNSを通じて、短めの情報発信をします。例えば、facebook。投稿する場合は、長ったらしい文章はまず読まれません。SNSは見るもの…そう認識しましょう。字数としては、200文字から長くても300文字ほど。それが理想です。

その場合、写真付き(著作権フリーがおすすめ)で投稿し、インパクトを持たせます。そして、SNSをきっかけにホームページに誘導する仕掛けをします。ブログやニュース、トピックスを1週間に1投稿を目安に書いていきましょう。

できるだけ詳しく。文字数は400文字〜600文字は欲しいところ。詳細な情報はホームページ掲載するのです。

ここで、”書く”という好意に努力の差が生まれます。ここは、頑張りどころ。もし努力できないのであれば、コストをかけるしか方策はありません。

投稿日: 2023年1月19日 | 5:45 am

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