ニの手、三の手を考える

中小企業にとって、経営戦略を立案し実行していくことはとても重要です。経営戦略というのはいわゆる”仕掛け”のことです。

仕掛けがないと、外部環境に翻弄されるばかりの商売に陥ります。

経営者と面談し、ヒアリングさせていただくと業績悪化の要因を「近隣に大型ディスカウント店が出来たから」とか「競合他社が同じような事業を始めたから」とか「消費税の増税があったから」などという答えをいう方もいます。

 

いつも、いつも時代も、どんな状況下においても、経営の責任は外部環境(景気や経済状況)に委ねるものではありません。

好景気、不景気の関係なく躍進を続けている中小零細企業は、どんな業種業態でも存在するのですから。

現況を生み出している要因は、すべて内部環境(経営努力)によるものです。

経営戦略は、経営努力を具体的に立案したものです。

そして、経営戦略は一つだけ立案し、実行すればいいというものではないのです。

もし立案した経営戦略が、うまく機能しなかった場合どうしますか?

経営戦略は、ニの手三の手を前もって立案し、準備しておくことが重要です。そしてその経営戦略は、抽象的であってはなりません。

横軸に時系列、縦軸に具体的なアクションを想定した一覧表などを作り、実行・計画・検証・改善(PDCA)を回していくことです。

 

経営者の仕事(社長業)とは、経営戦略(1・2・3)を具体的に考案し、優先順位をつけて投下ていくことなのです。

投稿日: 2019年12月25日 | 6:04 am

コンサルタントが八つ当たりされないために…。

経営コンサルタントは、責任が重い仕事です。経営者の重大な意思決定に関わり、判断の方向性を指南しなくてはならないからです。

ですので、高度な知識とスキル、何より経験がモノをいいます。

この判断力、助言力は、書籍を読むことで磨かれるモノではありません(勘違いしている人もいますが…)。

責任が重い故に、経営者から「八つ当たり的な処遇を受ける」ことがあります。

今は全くなくなりましたが、会計事務所のコンサル部に所属していた時は、一度だけ我慢ならない”八つ当たり”経験があります。

経営者が自ら迷っていた(ほとんどGoの判断をしていた)ので、背中を押すような助言をしたところ、成果が出ずに”文句(クレーム)を言われた”のです。

結局のところ、経営コンサルタントに対する見方・捉え方に相違点があったのですが、コンサルタントはスーパーマンではありません。

もしあの時、”STOP”の助言をしていたなら、クレームにならなかったでしょうか?それはそれで、おそらく文句を言われたでしょう。

コンサルティングという特殊なサービスは、マーケットが極めてニッチです。なぜなら、クライアントをセレクトする必要がある(と思っている)からです。

価値観が合わない、経営コンサルタントの判断が絶対だと思い込んでいる、コンサルタントに極度の期待と依存をしているクライアントは支援の対象から外した方がいい。

”私の言うことは絶対に間違っていない”とか、”私は絶対に失敗しない(したことがない)”とのたまうコンサルタントもいますから、そのような輩を紹介してあげましょう。

投稿日: 2019年12月23日 | 6:10 am

愉しく生きるということ。

昨夜は、中学2年生の息子と一緒に映画鑑賞に行きました。映画はもちろんスターウォーズです!

第4作から始まったこの作品。9作目にあたる今回の作品で完結という内容でした。ネタバレしますので、あえて内容には触れません。

プロの経営コンサルタント(中小企業診断士)として、現地現場でクライアントの課題解決に携わっていると、「この仕事には、人間的の幅が絶対条件だな」とつくづく感じます。

幅というのは経験値です。

何事も経験だという姿勢で、好奇心旺盛に様々なことにチャレンジしてきた小生は、その過去を自己評価しています。

現場で向き合うのは、人生経験豊かな仕事や遊びの達人の場合が多い。その経営者と渡り合う(同等のマインドで向き合う)ためには、コンサルタントも人生経験豊かな方がいいに決まっています。

そして、愉しく生きているコンサルタントでないと、中小企業経営の支援は無理があります。

究極のコンサルティングは、クライアントたる中小企業を「愉しい会社」にするお手伝いなのです。

幸い小生は多趣味を自覚しています。

アウトドア、シーカヤック、カメラ、ギター、読書、釣り。。。そして空手。

多趣味になったのは40歳になってからですが、これでよかったと心から思う。

コンサルタントは「調べ」「書き」「話し」「完遂する」仕事です。

話すというスキルは、経験による引き出しの多さが有利です。そして、話しの躍動感は”愉しく生きている”ことが由来しているのです。

投稿日: 2019年12月22日 | 8:11 am

コンサルタントができること(立ち位置)…。

経営コンサルタントと呼ばれる仕事に携わっている人は、10万人いるとも言われています。そのうち、中小企業診断士は2万人ほど。各地の協会に登録して活動している診断士は1万人ほどだと言います。

経営コンサルタントを生業としている人の中で、ホームページ(以下HP)を設けている人も少なからずいます。小生もその一人です。

ときどき、同業者のHPを閲覧させていただくことがあります。

とてもいいな〜と思うHPもあれば、これはどうかな??とセンスを疑うHPもあります。

センスとは、デザインや見易やすさのことではありません。記載している内容のことです。

例えば…「クライアントA社。キャッチコピーを変えたら顧客が150%増えました!」とか「潰れかけた企業の強みを見出し、フレーズ化したことでV字回復。利益も◯◯百万円達成!」などという自分の功績をひけらかすような内容。

このような成果を具体的に記述できるコンサルタントは、そのクライアントに10年以上長期支援に関わったベテランです。

コンサルタントが、こんな具体的な定量功績の記述をして恥ずかしくないのでしょうか?センスを疑う前に、プロとしての謙虚さを疑います。

経営コンサルタントであれば、クライアントの業績成果を我が事として喜びこそすれ、自分の功績を自分で自慢すると価値を下げます。

 

医者が患者の治療成果を自慢しますか?恥ずかしいでしょう。

病気を治癒するのは、患者様の力なのですから。

このブログで何度も訴えていますが、クライアントの業績成果は、コンサルタントの功績ではありません。クライアント様の絶え間ない粛々とした努力の賜物なのです。

経営コンサルタント(中小企業診断士)ができることは、クライアントに寄り添い、縁の下の力持ちとして影ながら支援するという地味で泥臭い”お手伝い=補佐”なのです。

投稿日: 2019年12月21日 | 8:35 am

知的財産を開発する…コンサルタントの手腕

経営コンサルタント(中小企業診断士)も事業として、プロとして活動する際に商品開発に直面します。コンサルタントにとっての商品開発は、「知的財産の開発」に他なりません。

これをノウハウといえばそうなのでしょう。

コンサルティングは、ノウハウの開発を止めてしまったらスキルが衰えていくと心得ましょう。

コンサルティングのフレームワークを開発したり、見やすい表を作ったり、プレゼン用の図柄を作ったり…これは立派な商品開発です。

稼げる経営コンサルタント(中小企業診断士)と、そうでない人との違いは案外この点にあるかもしれません。

幸いコンサルティングで開発したノウハウは、様々な局面で汎用が可能です。

残念なのは、中小企業経営者の中にコンサルティングノウハウは”タダ=無料”だと勘違いしている方がおられることです。

お話をすると、そういった考えの経営者は分かりますから、お手伝いすることは避けるようにしています。

困ったことに同業者(経営コンサルタント)の中にも、知的財産を勝手に使おうとする輩もいます。

開発した知的財産は、コンサルタントの生命線なので、活用するときは了解をもらうことが礼儀です。

コンサルタントにとって、知的財産は商品ツールです。

開発した知的財産は「著作権」という権利が付帯します。

立体的な形のないノウハウを、デザイン・策定したワークシートやフレームワーク、プレゼン資料を断続的に開発し、コンサルティングに活用することがプロとしての手腕の一つであることに間違いはありません。

投稿日: 2019年12月20日 | 6:54 am

コンサルティングにはノウハウがあるが、経営にはノウハウはない!

書店に行くと、経営に関するノウハウ本がずらりと並んでいます。経営者の方とヒアリングする時に、成功するノウハウがあり、それを知りたがっている方が結構多いことに驚きます。

はっきりと言いますが、経営にはノウハウなど存在しません。

最低限の知識は必要ですよ。

だけど、難しいマーケティングのフローやフレームワークを学んでも、戦略考察のツールにはなっても直接的な経営のノウハウとは言えないのです。

経営者が学ぶべきは、小難しい経営のノウハウではなく、経営者の「あり方」「マインド」「心」「姿勢」です。

もし本からその情報を得て、学びたいと思われるならば、”がんばっている中小企業経営者の苦労や喜びなどの経験談”が書かれた本です。

それはまさにドラマであり、実例であり、机上の空論ではない情報が隠されています。

逆に、経営コンサルティングにはノウハウが必要です。経営参謀や経営者の補佐役として機能する、プロコン(中小企業診断士)には、独自に開発したコンサルティングノウハウを駆使するスキルが求められます。

経営者が経営に書かれたノウハウに取り憑かれると、よくないことが起こります。

経営者が身につけるべきことは「人間力=人に好かれるパワー」であり、この人のためなら頑張れる…とメンバー(社員)が思ってくれるような人間的魅力です。

これは、幹部も同じ。いくら営業力があっても、人に慕われない人材は幹部にしてはいけません。

投稿日: 2019年12月19日 | 6:46 am

志の航跡 〜仲間たちへのエール〜

久しぶりに、中小企業診断士を志した30代後半を思い出し、回顧してみたいと思います。

中小企業診断士を通じて、困っている中小企業のお役に立つ仲間が増えていくことを祈念して、体験・経験・培った価値観・ノウハウを赤裸々に語っていきます。

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平成18年10月、最大の難関、中小企業診断士第二次試験に挑戦しました。

中小企業診断士は、第二試験に合格すると口述試験に進み、実習を経て資格登録(経済産業省)という流れになります。

平成18年度の第二次試験会場は、福岡市天神にある電気ビル地下でした。

ご存知の方も多いかも知れませんが、第二次試験は事例文を基にした問題を記述式で回答していくものです。

 

初めて受けた第二次試験は、とても難解でした。特に速記力が試されるために、消しゴムで消すような時間ロスは禁物です。また、論理的思考で回答することが求められますので、事例文の内容から逸脱した奇抜な回答はタブーです。

その辺りが、実務と大きく違うところでしょう。実務はむしろ、尖ったアイデアなどが成功のシードとなることも多い。

1科目80分間の4科目。合計時間320分の試験時間は、相当に疲れました。
試験仲間とともに、打ち上げに向かおうとした時…出口で、あるチラシを目にします。

『法政大学経営大学院、中小企業診断士養成課程新設。第一期生募集!』

これが、我が母校「法政大学経営大学院」との初めての接触機会でした。

正直、第二次試験の感触は4割がた不合格(のちに届いた結果では、4科目全てがB判定の総合Bでした)。

 

自分の気持ちは、少しずつ大学院進学へ傾き始めます。12月の初旬に上京。大学院を受験しました。

試験科目は、英語の小論文(辞書持込可)と面接。

ただし、事前にプロジェクトと呼ばれる論文の構想企画書を審査されます。

 

合格発表当日。インターネットで受験番号を確認。大学院合格を果たします。

 

家族の後押しもあり、大学院進学を決心しました。

37歳の時です。勤務していた放送局も退職を決意。人生を一度リセットする覚悟を決めました。

入学金、授業料、生活費などのカネの問題をクリアさせ、迎えた3月下旬、単身東京に向けて出発しました。

トランク一つだけの船出です。

 

当時一人息子は、2歳になる手前でした。かわいい盛りの息子としばしの別れはとてもつらいものがありました。

JR佐賀駅まで送ってくれた妻と義理の母の姿は今でもはっきりと瞼に焼きついています。

福岡空港から羽田までの飛行機の中、あふれる涙を止めることはできません。

 

同時に、これから起こる大学院での生活に夢を馳せていました。

~to be continued~

 

投稿日: 2019年12月18日 | 6:40 am

定型的事務職がなくなる時…

RPA(Robotic Process Automation /ロボティック・プロセス・オートメーション)というテクノロジーは、これから中小企業経営にも大きな影響を及ぼすものと考えられます。

このシステムは簡単に言うと、定型的な業務(決められた仕事や過去のデータを整理するような仕事など)をAIがやってくれるという仕組みです。

つまり、企業の事務的な業務を人間の手ではなく、”人間が寝ている間”にマシンがやってくれる。

例えば、会議資料が出社時にすでに準備されていたり、プレゼン資料が自動的に準備されたり…。

時間と労力(マンパワー)、そして経費(コスト)の削減が実現できるのです。

これから、ますます事務代行のような業務がなくなる予兆とも言えます。

経理もAIと連動したクラウド会計が主流になります。

しかも、ミスがない。機械ですから、設定にミスさえなければリスクはゼロ…です。

中小企業診断士として活動していると、このイノベーションが業界にどんな影響を与えるのか?さまざまなシミュレーションが考察できます。

人材不足に悩む企業にとっては朗報でしょう。

しかしこの仕組みは、人財力がますます試される時代に拍車をかけることが予想されるのです。

なぜなら、中小企業の最大の差別化ポイント「人財力」の格差が間違いなくクローズアップされるからです。

RPAが普及していく前に、今こそ人材に投資し、人本経営に拍車をかけるような体制をつくることが重要です。

 

投稿日: 2019年12月17日 | 10:07 pm

コンサルティングのイノベーション

経営コンサルタントとして活動して、のべ15年になります。この月日を振り返って、コンサルティング業界はイノベーション(革新)が起こりにくい業界であると感じています。

会計事務所業界は、AIの発展によるイノベーションの渦の中にありますが、現場型の経営コンサルティングは、未だにアナログによる支援が主流です。

いや主流というより、その方が中小企業の実態に沿ったものであるということが言えます。

いくらIT導入による経営の効率化を図っていても、経営コンサルティングは人間くさい支援として、これからも普遍なのではないでしょうか?

経営コンサルティングは、「クライアントの未来を創る」「新しい価値を創造する」支援です。

”ゼロからイチを創る”支援ですので、この分野はAIが不得意とする分野なのです。

しかし、IT化によるイノベーションは起こりにくいとしても、経営コンサルティングに革新は不要かというとそうではありません。

経営コンサルティングにあたるプロコンは、みずからの支援ノウハウを常に開発していくスキルが求められます。

中小企業が新商品開発に着手して、経営革新を仕掛けていくことと同じです。

”考えやすいワークシート”や”より見やすい図や表”…今までにないような斬新な考えに基づくレポートやプレゼン資料…全てが開発し続けるべきノウハウだと言えます。

経営コンサルティングのノウハウ開発は、このことを言います。

中小企業経営の現場で、真摯に課題解決にあたっていると、ノウハウ開発に迫られます。

コンサルタントは、その開発プレッシャーに立ち向かう思考力が必要です。

投稿日: 2019年12月16日 | 3:43 am

部下は上司を選べない。

今の時代、「部下」や「上司」という概念がふさわしいかどうかは別にして、会社員として働くとき、部下は上司を選べない立場にあります。

小生もサラリーマン時代は、上司との関係でかなり困った経験があります。

我慢ならない状況や経験で、悩んでいる会社員の方もいっらしゃることでしょう。

会計事務所時代の小生も、上司コンサルタントとの衝突を随分と経験しました。そのとき考えていたことは…「何も言わせない実力を身につけよう!」というものでした。

「部下は上司を選べない」現状、困った上司の部下になったら出社することすら嫌になりますよね。

新卒新入社員が、3年以内に退職してしまう社会現象がありますが、「上司との人間関係」で辞めていく人も多いのが現状です。

会社内も人間関係の塊ですから、さまざまな価値観が渦巻いていますし、さまざまな種類の人間がいるのです。

ですから、運悪く「変な上司」の部下となった場合は、「ただひたすら実力をつけるべく努力する」か「さっさと退職してしまう」この二つしか解決方法はありません。

ただ、上司のキャラクターや価値観は、その会社の社風を表していることが多い。

社風(環境)が合わなければ、別のステージを探すことも選択肢の一つです。

投稿日: 2019年12月15日 | 1:07 pm