会社の変化を実感する瞬間

先日のこと。長崎のクライアント様での会議後、率直な感想を経営者にお伝えしました。「社員の放つ雰囲気が、確実に変わりましたね。」…。

このクライアント様は、ご支援を始めてちょうど1年になります。最初は正直なところ、社風も明るいとは言えず、会議での発言も皆無のような状況でした。

この1年間、経営理念を少しずつ浸透させ、会議の雰囲気を変え、経営者の価値観を少し修正していただくようご支援しました。

元々、若いが人間味溢れる経営者であり、社員の成長を心から願う人格者であったためか、会社(特に幹部社員の思考や発言)が変わってくプロセスを実感しています。

当然のことながら、このクライアント様は業績好調。長崎県内でも、業界をリードする技術者集団として躍進している会社です。

会社の変化というものを、明らかに実感する時は、「経営理念の唱和」の時です。会議の前に、経営理念を参加者全員で唱和していますが、いい方向に変わってきている会社は、「元気に唱和してくれ」ます。

これは、我が社の価値観を認め、それに賛同し、大切にしていくという初心を心に落とし込んでくれている証拠となります。

このような会社は、結束力が違います。次々とやってくる課題(ハードル)をいかに超えるか?避けて通るか?打ち破って前に進むか?…幹部・リーダーが主体的に考えて行動し始めるからです。

この日は、僕にとっても嬉しい日となりました。初めは経営者と僕だけだった、経営理念の唱和を幹部のみんなが参画してくれたこと。

コンサルティングの手応えを感じる瞬間です。

投稿日: 2021年6月23日 | 5:12 am

仕掛けていますか?コロナ禍のサバイバル戦術

いったいいつまで?というのが、この1年半におよぶコロナ禍の経済情勢でしょう。中小零細企業にとっては、まさに死活問題となる環境です。ただ、この情勢においても売上や業績を伸ばしている企業が、実際に存在することも事実として目を背けててはいけません。

一方で、飲食店や観光業、飲食店や観光業を取引先としている業種の中小企業は、本当に苦労されており、まさにサバイバル環境と言えます。

この環境が未来永劫続いていくはずはなく、いつかコロナは収束し(ワクチンの普及がそのきっかけとなることは間違いないと思われます)ます。

コロナで多大な負の影響を受けている、企業様にとってはまさに『今やるべきサバイバル戦略・戦術」を立案し、粛々と実行してく時です。

具体的には?

低価格でもいい、小規模金額の取り引きでもいい。ひとりのお客様、1社の取引先を着実に増やしていくことです。また、既存のお客様、既存の取引先とのリレーションも忘れてはなりません。

実際の来店や訪問が難しい時は、インターネットの使ったリレーション(SNSやホームページ)を徹底します。

このコロナ禍で本当に恐ろしいのは、客離れ現象です。一度離れたお客様や取引先は、なかなか戻らない。

ですので、既存のお客様とのリレーションを大切にしてください。

コロナ禍こそ、仕掛けが必要です。何もしないでいると、坐して死を待つ事態が待っています。来るべき収束に向けて、やるべきことをしっかりとやる!これが、生き残るか滅びるかの分水嶺です。

投稿日: 2021年6月22日 | 5:56 am

経営幹部の育成イノベーション

目安としては、社員規模が10人以上。就業規則の提出義務を課せられる規模になった時、経営者(トップ)が考えるべきことは、右腕・左腕(幹部)の育成です。

長年中小企業経営の現場を駆け回った結論ですが、「経営幹部かしっかりしている企業は強い!」ということ。

社長一人で、人財のマネジメントをしていくには当然、限界があります。その規模が、10人くらいからではないか…?と思っているのです。

10人になったら、社長の補佐をしっかりと務めてくれる幹部を育成しましょう。

そして経営者はできるだけ、現場を離れることをお勧めします。番頭たる幹部の育成は、10人以上の社員を育てて、拡大していくのに必須条件と心得ましょう。

経営者であれば、いつまでも現場の仕事に”口を出したい”ものです。しかしながら、10人以上を超えると、”社長業(社長しかできない仕事)”に専念しなければなりません。

社長業に関しては、後述しますが実に多岐にわたります。

企業規模が拡大(社員数の増加、売上の増額)していくにつれ、優秀な人材が育っているか?という命題がつきまとうようになります。

幹部が人材マネジメントができる人数の限界は、5〜6人だと考えています。

つまり、10人規模だと2人の幹部が理想となります。

その幹部は、徹底して”経営理念や社是”を理解し、体現できて語り伝えることができるブレないハートが求められるのです。

企業の階層別の形状イメージ(組織図)は、完全なピラミッド型です。これは、誰が偉いとか、上下関係を表したものではない。

ただの指示命令系統、情報伝達のラインを表したものであることを忘れないようにしましょう。

投稿日: 2021年6月21日 | 5:24 am

誕生日に想うこと 〜コンサルタント適齢期限界論〜

令和3年6月20日。51回目の誕生日を迎えました。昨晩、改めてこれまでの人生を少しだけ振り返り、現在に至るプロセスを思い出していました。

実に様々なことがありました。特に仕事に関しては、「今までの経験は全て、今この瞬間のためにある!」と断言できます。

中小企業診断士という資格に巡り合い、取得登録し、経営コンサルタントの仕事を愉しく推進できているのは、これまでご縁があった方々や乗り越えてきたハードルの賜物です。

これからもずっと、この仕事を愉しんでいきたいと思いますし、一生(命ある限り)続けていきたいと思っています。

しかし、経営コンサルタントの仕事は年齢的に限界がきます。必ず…来ます。

現地現場に赴き、現場の空気感を感じ取り、現場の現況に肉薄できる…そんな仕事ができるのは、残り10年ではないでしょうか?

つまり50代が、経営コンサルタントの成熟期であると考えるのです。60を超えると、徐々に経営コンサルティングのパフォーマンスは下降傾向に入り、65歳からは極端に下がっていく…というのが僕のシミュレーションです。

ですので、コンサルタントの旬はまさに今!55歳まででしょう。

それまでに、60歳を過ぎた頃からの経営コンサルティングパフォーマンスを、別のルートで体現できる何某かの方法を模索しているところです。

51歳の今。経営コンサルタントとして約20年の仮説が、確信に変わりました。15年前から主張していた中小企業経営支援の真髄に間違いはなかった。

50代…これまで以上に、中小企業診断士の真髄を極めるべく、邁進しようと決心しています。

投稿日: 2021年6月20日 | 5:47 am

コンサルタントが手伝えない経営者

経営コンサルティングは、無限の可能性の中から最適な戦略を立案・提案し、セレクトして実施することが重要です。無限の可能性の中から立案しますので、AIなどでは計算し難い「ハンドメイド」の支援です。

クライアントに最適(ベター)な経営戦略を立案しますので、オーダーメイドであり、オンリーワン戦略であると言えます。

それゆえ、経営者との価値観の共有がとても重要です。

経営コンサルタントは、どんな経営者でも対応可能ではありません。これは僕の主観ですが、クライアントは”選ぶ”べき”です。

実際に経験があることですが、経営者のタイプによってはコンサルティングが不可能(に近い)場合があります。

いくら、ハンドメイドコンサルティングを伴走型で展開しても、経営者に響かない場合があるのです。

特に、”うまくいかない”経営課題”を、コンサルタントのせいにするような責任転嫁型経営者には要注意。経営は順風満帆ではありません。

むしろ、うまくいかないことが多い。うまくいかないことを何とか解決しようと奔走する経営者を、”支援する”のがコンサルタントの役割です。

常に自責の感をもって、推進する経営者でないと、コンサルタントはお手伝いができません。また、コンサルティングの成果は皆無です。

また、面従腹背型の経営者も無理です。コンサルタントと社員に伝える経営判断アナウンスが、全く違うという経営者を時々見ますが、コンサルティングフィー(報酬)の無駄になりますので、契約締結しない方がいいでしょう。

投稿日: 2021年6月17日 | 5:06 am

オンラインで支店運営マネジメントは可能か?

以前にも書きましたが、僕はオンラインで伝えられる情報や共有できる想いには、限界があると思っています。特に、コロナ禍によって会議や研修がオンラインでできる環境が整い、それが可能だという認識も高まりました。

ある意味便利ですよね。しかしながら、オンラインは所詮オンライン。想いの共有は、同じ空気感の中で実施するそれとは、大きく違います。

ただの連絡会議なら問題ないでしょう。そして、大企業のように役割分担が明確で、ミッションが明らかにセパレート化された環境下では、可能でしょう。

中小企業経営は全く違います。会議も、オンラインで簡単にできると思って導入すると、大失敗します。

中小企業経営は、何よりも結束力や絆が大切。経営理念(価値観)を共有し、立ちはだかる経営課題に対して全員で立ち向かわなければなりません。

ですので、移動費が多少かかっても、メンバーを招聘し一同に介して経営課題の解決策を話し合う。そんな会議では、なおさら同じ空間で、仲間意識を皮膚感覚で感じながら進めることが重要なのです。

昔ですが、TV会議なるものが流行りました。これは便利とばかりに、導入する企業も増えました。しかし、中小企業経営の現場では、全く使われていません。

その結果的不便さともどかしさに、”これは使えない”とばかりに浸透しなかったわけです。

したがって、支店運営においてオンラインでのマネジメントは、「可能だけど限界があり、その限界点は限りなく低い」というのが僕の結論です。

投稿日: 2021年6月16日 | 5:13 am

中小企業の経営者像 【経営者?プロデューサー?】

中小企業診断士として現場を駆け回っていると、さまざまなスタイルの経営者とご縁があり、出会うことができます。基本的に、中小企業の経営者は、診断士にとって尊敬すべき存在だと思っています。

僕も一応、コンサルティングオフィスを株式会社形式で運営していますが、それは、中小企業の経営実態に少しでも肉薄したいという思いからです。会社を経営すると、さまざまな困難や障壁にあたります。

困難や障壁を克服することを”課題”と言います。中小企業経営は、まさに課題の連続なのです。

さておき、今回は「経営者とプロデューサー」という話をしましょう。

プロデューサーと化してしまう。これは現場型の経営者に多いパターンです。経営者がプロデューサーになってしまうと、社長業が疎かになってしまいます。

社長とプロデューサーとして言動できるのは、社員が自分一人の時まで。スタッフを雇用した瞬間に、経営は別の次元に入ります。

つまり、経営者は「社長業」も手掛けなければならなくなります。

社長業とは何か?経営資源「ヒト」「モノ」「カネ」「ジョウホウ」の戦略立案と意思決定、そして適性配分の最終判断に他なりません。

プロデューサー型経営者がよく陥る失敗に、スタッフ、メンバーの心が離れていくことがあります。経営者は、何よりもヒトに注力した戦略を意識して立案する必要があるのです。

つまり、人を採用し、育て、モチベーションを上げていく戦略です。これを怠ると、企業は成長・拡大とともに脆い基盤が出来上がり、不幸な結果を招いてしまうことになります。

投稿日: 2021年6月15日 | 5:51 am

中小企業経営に見る予防学

経営と人間の体や健康は、時として比喩的な表現で語られることがあります。資金は血液、経営陣は頭脳、取締役は右腕…などといったように。

昨今のコロナ禍を鑑みると、中小企業経営にとっても予防額がとても重要だということに気づかされます。つまり、リスク管理のことです。

経営にも病気があります。人間は、時として病気になった音の処置を一生懸命考えがちです。しかしながら、大切なのは予防学だと考えています。

病気にならないような体質作り。または、病気になったときの処置方法をシミュレーションし、備えておくことです。

中小企業診断士は町医者漢方医学¥であるべきというのは、僕の変わらぬ主張です。

このコロナ禍において特にそのことを考える機会が多くなりました。経営をしていると、様々な紆余曲折があります。課題なき経営は皆無と言ってもいいでしょう。

しかし、課題があるこそ健全と言えるのです。

注意したいのは、致命的課題の発生です。これは、予防により回避できます。中小企業経営における最大の予防は、人財の育成と財務管理でしょう。

つまり、ヒトとカネの問題発生に備えて準備をしておく。

人を育て、人財を育成し、理念を共有する。また、ギリギリの資金管理をするのでなく、自己資本率を日頃から可能な限り高めるような、オペレーションをしておくことが大切です。

中小企業診断士として、クライアントを支援する際に、特に予防学を念頭に入れて「戦略立案」「支援実行」していきたいものです。

投稿日: 2021年6月14日 | 5:26 am

何よりも志(こころざし)!

創業当時のメンバーが、何年後かに”袂を分かつ”事例は、じつは珍しくないことです。チームメンバーが、それぞれの道を歩んでいくことは、二つのプロセスを考えなければなりません。

ひとつは、ポジティブ・ファクター。円満な話し合いのもと、今後のビジネス連携などを構想して”絆”を結んだまま、進めること。

もうひとつは、ネガティブ・ファクター。何らかの不満点が沸点に達し、負の感情を持ちつつ退社してしまうことです。

ネガティブ・ファクターは、悲劇以外の何者でもありません。悲劇は極力避けるべきです。

この悲劇は、損得(給与・賃金)に関する不満が原因となっていることが多い…というのは、目に見えた要因です。

真の問題点は、実は他のところにあるのです。創業メンバーが、ネガティブ・ファクターによって退社する事例をいくつか研究すると、共通点が垣間見えます。

それは、創業当時の”志”を見失っているということ。それが一番大きい。

人間は損得(給与や賃金)だけに不満は持ちません。同じ志を共有できない、あるいは見失った時に”心が離れていく”のです。

経営は、何よりも”志(こころざし)”が大切です。志を明文化したものこそ、「経営理念」と呼ぶものでしょう。

なので、理念やビジョンが大切ですし、会議や研修の場でメンバー全員がその志を共有することが重要なのです。

定期的に経営課題を共有し、解決(PDCA)する会議が必要なのは、こうした理由からなのです。

投稿日: 2021年6月11日 | 5:59 am

中小企業診断士のスケジュール管理

プロコンとして活動しているということは、ある意味時間を切り売りしているものと同じであると考えています。ですので、いかに効率よくスケジュール管理ができるか?が問われる訳ですが、これがなかなか難しい。

なぜなら、相手のクライアント様にも”都合”というものがありからです。現在、僕のスケジュールは約1ヶ月半先のスケジュールが埋まっていく状況です。

しかしながら、月30日のうち可動(クライアント様の会社に出向き、コンサルティング現場で展開すること)しているのは、やく15〜16日。

つまり半月は、訪問をしていないということになります。このスケジュールで約14社のコンサルティング支援を展開しています。もちろん、月に2〜3回訪問するクライアントもありますので、なるほど忙しい訳です。

僕ばスケジュール管理を、あくまでアナログでしています。手書きの手帳(16年近く愛用しているヴィトンの手帳)を使っています。

支援後に、次回の日程を押さえ、その場で経営者に確認できるように”目の前”で記入するようにしているのです。

そうすると、ダブルブッキングによるトラブルを極力回避できます。

何度も言いますが、時間を切り売りするコンサルティングという業務は、スケジュール管理が大切。スケジュール管理をしっかりとしていれば、次回訪問に向けた準備も抜かりなくできます。

さすがプロ!

そう経営者に思ってもらえるような言動・基本動作は、コンサルタントにとって必須だということを認識しましょう!

投稿日: 2021年6月10日 | 5:47 am