永続発展が企業の成功定義である

帝国データバンクの調査によると、長寿企業と言われる会社は、全国に3万3千社存在するそうです。

この”長寿企業”という定義は、創業100年以上の社歴を持つということ。

企業経営の目的が、「経営理念に向けた関わる人々の幸福の実現」であることを鑑みた時、長寿企業といわれる会社の経営戦略を調査し、見習う価値は高いと思われます。

企業経営の目的を、「業績の最大化」やいわゆる「儲けること」と定義している企業は多いです。

困ったことに、儲けることを経営の目的として支援している経営コンサルタントや会計事務所も多いです。

はっきりと断言できますが、経営の目的を「儲けること」とした場合、長期的に見た時につじつまが合わなくなって、間違った経営戦略を取ってしまいます。

例えば、社員の整理(いわゆるリストラです)や人件費の削減が最たるもの。

また、研究開発費や教育・研修費といわれる未来型経費を削減して、成長を止めてしまうというもの。

 

企業の成功定義は、「儲けること」や「業績の最大化」では決してないのです。

それはあくまでも結果現象でなのです。企業の成功定義は、「永続発展」です。

未来永劫継続して、その企業努力たる社会的価値を供給し続けることなのです。

 

それにしても、企業長寿の特徴は日本ならではの現象だそうです。毎年1000社以上の企業が、100年以上の社歴を迎えているそうです(帝国データバンク)。

日本的経営の正しさ、すばらしさを強調するデータであると言えます。

投稿日: 2019年1月8日 | 8:32 pm

経営とは”人を幸福にする活動”のことである

経営とは、究極的には社員とその家族を幸せにする活動のことである…とは、恩師:坂本光司先生の言葉。

法政大学経営大学院に入学した当初は、「経営とは儲けることである」との認識を持っていた小生は、坂本先生のこの言葉に、体中に電流が走ったことを鮮明に記憶しています。

本当の意味での”社員第一主義”を貫いている中小企業に、結果的業績が低迷している企業は、例外なく存在しません。

8000社とも言われる全国の中小企業を訪ねて、取材された坂本先生のその言葉は、その五感で感じ現地取材を通した実績からの結論だけに、ブレない説得力があります。

当時(11年、法政大学経営大学院学生当時)、坂本先生は「中小企業経営革新論」という課目で教鞭を取られていました。

曰く「人を大切にして、人を幸福にする会社」に経営の舵をきること…これこそが中小企業の経営革新である」。

その時放たれた、坂本先生からの電流は今でも小生の体中を駆け回っているわけです。

時々、「人を大切にしない会社」を見受けますが、その時はその電流がバチバチと体の中で蓄電され、その会社に革新を起こす支援がしたいという考えがフツフツと湧いてくるのです。

2019年は、人を大切にする、幸福にできる会社と、そうではない会社の格差がますます開きます。

間違いありません。

今日からの本格的な新年仕事始動を前に、ご縁があって関わることができた会社や個人商店が、「社員とその家族」「取引先とその家族」「お客様」「弱者を含めた地域社会」に対して”やさしい”会社になるような支援をしていきたいと、思いました。

 

投稿日: 2019年1月7日 | 12:05 am

テクに走る経営者、テクを奨めるコンサルタント

主にネットを通じての告知や広告を目にします。「集客の鉄板方法教えます!」や「ECでとことん売れる方法伝授します!」などの文言。

自称コンサルタントや、マーケティングアドバイザーなる輩が唱っているフレーズです。

集客や販売力向上に困っている経営者は、実際のところ多いですね。

そのニーズに応えるようにして、いわゆる「鉄板ノウハウビジネス」が横行していきます。

困りますね。プロからすると。

 

商売全体を通して、鉄板ノウハウなど存在しないと心得ましょう。

もちろん、戦略を立案して計画し実行して検証、改善していく…PDCAサイクルは存在します。

しかし、経営(商売も含めて)する上で最も大切なのは、「やり方(ノウハウ)」ではなく「あり方(姿勢や想い)」なのです。

 

この「鉄板ノウハウ」を本当に教えることができるコンサルタントがいるとすれば、ご自分で何らかの商売を始めた方がきっと儲かります。いや儲かってしょうがないでしょうね(笑)。

また、このような夢のような言葉に踊らされる、経営者の方々もいらっしゃいます。

売れない理由は何か?売れない原因は何か?を突き詰めて考えると、多くの場合が内部要因にあります。

「鉄板ノウハウ」を手に入れて、伝授してもらい「楽して商売しよう」と考えるのではなく、足元を見つめて静観、熟考していくと「打ち手は無限」にあるものです。

 

テクニックは、しょせんテクニックにしかすぎません。

テクニックよりももっと大切な「企業努力」をブラさないようにして邁進していきましょう。

投稿日: 2019年1月6日 | 8:20 am

新年空手初練習

今日は朝10時から、通っている空手道場へ初稽古に赴きました。

年末の稽古納めも仕事で行けなかったため、実に2週間ぶりの道場です。

到着した時はすでに子供達の練習が始まっており、熱気がムンムンでした。

小生が通う空手道場は、正式に和道流(わどうりゅう)空手道古賀道場といいます。

www.kogadojo.com

 

空手を習い始めて7年が経過しますが、和道流空手の奥深さに毎回感動します。

体の使い方、技の出し方、力の抜き方…どれもこれも奥深い。

 

伝統空手は4大流派というものがあります。正式には、糸東流(しとうりゅう)、剛柔流(ごうじゅうりゅう)、松濤館流(しょうとうかんりゅう)、そして和道流です。

この中でも、宗家(最高師範)が存在し、その理念と技を伝承しているのは和道流だけ…です。

つまり、それだけ奥深く、習得するのが難しい。いや難しいという言葉すら適当ではないかもしれません。

無駄な動きを一切削りとった、効果的で効率的な動きなのです(あくまでも小生の感想)。

 

それにしても2週間ぶりの練習はとても楽しかった。

稽古後は、恒例となった6年生相手の組手練習。6年生といっても小生(172cm)よりも背が高い小学生です。

たっぷりと汗をかいた後のすがすがしさは、何事にも変えられない気持ちの良さです。

 

さて、3月21日(木・祝)には、第3回九州マスターズが開催されます。会場は宮崎県立武道館。

昨年度は3位で悔しい想いをしましたが、昨年以上の成績を狙い、そろそろ本格的なトレーニングに入ろうと思っています。

投稿日: 2019年1月5日 | 11:58 pm

バクチ型経営は終焉します!

経営というものはリスクが伴います。ある程度のリスクを取らなければ、成長はあり得ないというのも真実だと思います。

しかし、経営をバクチ的な営みとして実行していった場合、中小企業経営にとっては「百害あって一利なし」という状況に陥ります。

日本的経営は、世界一の考え方だと考えています。

今日の「日本的経営の特徴」は、「社員(構成員、メンバー)を大切にする経営」と言えましょう。

この考え方は、まだまだ他国にはない考え方です。

”経営とはバクチ的な、損得勘定の営みである”と考えている経営者も散見されます。

 

このブログで再三にわたり主張していますが、中小企業経営は人間の営みなのです。

である以上、人に特化(採用し、育て、辞めない)した経営を目指すべきです。

経営者の仕事は、ヒト(メンバー)が、最大限の力を発揮する環境を整えることです。

環境を整えるとは、高い給与を払うことだけではありません。

とある税理士が、「人財が集まるのは、給与が高いからだ!」と豪語していたことを思い出しますが、しれも的外れ。

もっとも大切な環境整備は、経営者のハート(熱意や思いやり)です。

 

話は脱線しましたが、バクチ型経営は絶対に行き詰まります。

商売(何の価値を社会に投入し、お金に変えるかという行為)というものを、システム化して取り組まないと、早晩その経営は成り立たなくなることを肝に銘じましょう。

システム化とは、きちんと理念を掲げ、事業計画書を短中期で作り、PDCAを回していく経営に他ならないのです。

さらに言うと、メンバー全員を巻き込んだ経営戦略を立案実行していくことなのです。

投稿日: 2019年1月3日 | 12:05 am

法政おぉ我が母校…

2019年1月2日、第95回箱根駅伝往路。

今年の法政大学陸上部駅伝チームは強い…という話は聞いていました。

しかし、小田原中継所から12位でタスキを受けた5区3年生、青木涼真(あおきりょうま)選手の5位フィニッシュは圧巻でした。感動!!

途中、YOUTUBEで校歌を聞きながらの応援は、なかなかに愉しいものでした。

後輩諸君!感動をありがとう。

明日の復路に期待です。

 

 

投稿日: 2019年1月2日 | 1:46 pm

2019年…中小企業支援指針

新年あけましておめでとうございます。

2019年の幕が開きました。

今年もさまざまな出来事があると思いますし、中小企業の経営現場にとって順風ということはないと覚悟しています。

今年も、超現場型の町医者経営コンサルタントとして、課題解決の支援に奔走しようと誓っています。

現在のご縁を大切にし、これからつながるご縁を楽しみにしながら、誠心誠意お手伝いしていきます。

 

以前、一緒に仕事をさせていただいた、社員インストラクターの先生が言われた言葉を思い出します。

「最強のパワースポットは、ヒトです!」

この言葉は、中小企業を支援する専門家としてのハートに今でも突き刺さっています。

 

「人を大切にし、人を愛し、人を育て、人に優しい」会社の支援を信念として、

「叡智を導き、人幸福の企業経営を支援」していきたいと決意しています。

投稿日: 2019年1月1日 | 12:01 am

2018年のおわり…

今日で2018年が終わり、あと15時間ほどで2019年を迎えることになります。

2018年も、中小企業の経営の現場を駆け回った日々でした。

最近、特に感じること。

「経営努力に邁進する中小企業と、そうでない企業との格差が広がっている」ということです。

やっかいなのは、「経営努力」という部分の解釈です。

この経営努力は「社員第一主義」にベクトルを向けたものでなければならない。

近年は、特にその傾向が強くなってきました。これから、ますます強まることが確実です。

今こそ、中小企業は「ヒト(社員)が集まる、ヒト(社員)が育つ、ヒト(社員)が辞めない」経営体質を強化していかなければなりません。

2019年は、その信念をさらに強めて、クライアント様の課題解決に邁進していきこうと決意しています。

 

 

投稿日: 2018年12月31日 | 9:27 am

中小企業診断士の実際 〜診断士に求められるバランス・スキル

中小企業診断士が、名称独占の経営コンサルタント国家資格であると考えた場合、「国家が認めた知識とスキル」を擁したプロであることが定義されます。

様々な方面で、中小企業診断士が現場で力を発揮するフィールドは広がっています。

また、クライアントである中小零細企業は問題・課題の連続です。その課題を解決する支援がミッションの診断士。

これからますます、活躍の場は拡大するはずです。

まさに、中小企業診断士の仕事は”無限”なのです。

 

さて、中小企業診断士の究極は”町医者漢方医”であることは、変わらぬ主張です。

であるならば、中小企業のあらゆる課題に即時に対応できる「ゼネラリスト」でなければなりません。

つまり、経営の各課題に精通した「現場型」のスキルが必要です。

戦略・マーケティング、財務・会計、オペレーション(運営)、企業法務知識…。

現場型の…の意味は、ある程度(現場で応急対応できるくらい)の、と言う意味です。

 

けっして、税理士に負けないような財務・会計知識が必要な訳ではない。弁護士に負けない法務知識も必要ない…訳です。

ディープなソリューションが必要な場合は、ネットワークを駆使して支援すればいいのです。

クライアントが中小企業診断士に求めていることは、「現場で即解決する方策・戦略を寄り添って支援してくれること」です。

ある一定の分野に特化した専門知識よりも、広く浅くさまざまな知識・スキルを有する方が、現場型の中小企業診断士は喜ばれます。

 

投稿日: 2018年12月30日 | 11:58 pm

中小企業診断士の実際 〜現地現場を現時で取材する

中小企業診断士を生業としている方々の中には、先生としてセミナーの講師を務める方々、公的な業務(委託業務)を中心に活躍している方々、商工会議所などの専門家派遣を中心に収入を確保している方々…さまざまなタイプがいらっしゃいます。

理想的なのは、顧問契約のクライアントを定期的に現地訪問支援し、顧問フィーをいただくことです。

 

顧問契約でクライアントを支援するようになるポイントに、取材力というものがあります。

取材というもの…実は中小企業診断士としての生命線です。

現地現場で現時の事実を確認する…これが取材というものです。

インターネットや、マスコミ記事だけで取材などできるはずもありません。

例えば、コンサルタントがフレームワークとして多用するSWOT分析。

特にSWOTのSW(ストロング、ウィーク)ポイントフレームに書き込むべき分析要因の事実も、現場取材からしか生まれないのです。

取材は、クライアントの内部事情(経営状態)に肉薄(体を張って迫る)することです。

これは、ベンチマーク取材や競合先取材などにも通じる手法であり、手間暇かけたハンドメイドコンサルティングの根幹なのです。

取材は、デジカメやメモ帳などのツールも大切ですが、最も大切なツールは「問題意識を磨き上げたコンサルタントの五感である」ことはいうまでもありません。

投稿日: 2018年12月29日 | 1:47 pm