中小企業診断士の実際 〜診断士で収入を上げる−4

ひと昔前、およそ20年前まででしょうか?おそらくインターネットが普及する前までだと思います。

経営コンサルタントは、経営診断(聴診器をあてる)でお金をもらえる時代でした。

クライアントの経営現状を正しく認識するための、”仕事”ができた時代だったのです。

ところが、今(現在)は違います。

ドクターが患者さんに対して、処方箋やオペなどを提案するように、経営の場面においても課題解決のための戦略を提案し、伴走型で実行支援していかなければ「フィー(報酬)」をもらうことはできません。

金融機関の依頼で、経営改善計画書を策定する仕事でも、改善戦略実行支援なるものを策定しなければ、クライアントの満足度にはつながらないのです。

また、処方する(戦略案を提示する)だけでもクライアントは満足しません。

課題解決戦略実行案(革新戦略実行プラン)を伴走型でPDCAしていく、チェックアンドコントロール機能が必要です。

そこで、中小企業診断士の登場局面が到来するのです。

経営会議や戦略会議、各種部門会議で「元気」を注入し、会議のファシリテートと建設型会議の実現を支援すればいい。

また、課題解決のための個別的戦略実行プランの提案とプロジェクト実行支援もできます。

中小企業診断士は、経営の現場(フィールド)にどんどん出て行って、困っている経営者の課題解決のお手伝いを「一生懸命」「誠意を持って」「工夫しながら」継続していくことで、感謝され、喜ばれ、そして報酬をいただだくことができる、とても愉しいお仕事なのです。

投稿日: 2019年2月9日 | 11:44 pm

中小企業診断士の実際 〜診断士で収入を上げる−3

中小企業診断士にとって、プロコンとしてのスキルバロメーターは、経営顧問契約の継続年数期間である、といっても過言ではないでしょう。

なぜなら、長く支援しているクライアントが多数あるということは、それだけ信頼を得ている、ということだからです。

クライアント経営者とコンサルタントの間でもっとも大切なのは、信頼獲得した人間関係です。

また、長くお付き合いしていると、アイテムオンのお仕事をいただく場合が往々にしてあります。

例えば、顧問支援の年度始めに新入社員研修会をさせていただいたり、プロジェクト型の企画構築支援を依頼されたりするからです。

これは、新しいクライアントとのご縁を探すより、お仕事をいただきやすい状態づくりということができます。

ただ、気をつけてもらいたいのは、押し付けがましいゴリ押し提案では、お仕事はもらえないということ。

あくまでも、人間的信用信頼の上でプラスされるお仕事なのです。

投稿日: 2019年2月6日 | 9:21 pm

中小企業診断士の実際 〜診断士で収入を上げる−2

困っている中小零細企業の経営者の方々が、多く存在する限り、その課題解決の奔走する中小企業診断士の仕事は無限です。

また、ミッションは「ヒト対ヒト」であり、機械相手の正解があるものではない。

そのため、最適に最も近いソリューション方法を説得力をもたせて提案する、プレゼンテーションスキルが大切です。

中小企業診断士として、収入を上げていくためには?

よく質問されることですが、もっとも理想的な収入方法は「経営顧問契約」による長期的な支援契約であると思います。

自治体や経済団体からのセミナーや専門家派遣を主な収入源とする方法もありますが、それは限界があります。

なぜなら、単発的(1〜3回)な支援で終わる場合がとても多いからです。

また、金融機関や経営改善支援機関、信用保証協会などからの経営改善計画書を策定する支援もあります。

これも限度がある。

やはり、じっくりと時間をかけて課題解決に取り組む、長期的(3年以上が理想)契約がベストでしょう。

小生も、10年以上ご支援している企業が3社あります。

3〜5年以上が7社(2019年1月現在)という内容です。

訪問回数は、クライアントや経営課題によって違いますが、概ね1〜4回/月という具合です。当然契約内容も違ってきます。

プロのコンサルタントとして、中小企業の経営現場を駆け回り、クライアントと伴走型で課題解決に取り組むためには、中長期的な契約による”寄り添った”存在となる覚悟が必要です。

投稿日: 2019年2月4日 | 11:00 pm

中小企業診断士の実際 〜診断士で収入を上げる−1

中小企業診断士の定義を考える時、「中小零細企業を対象にしたプロの経営コンサルタント、名称独占国家資格」ということができると思います。

このフレーズは、勝手に小生が考えてる定義ですが、現場型診断士としての立場から主張すると、あながち間違いではない自信があります。

また、このフレーズにはざまざまな重要なファクターが、含まれていると考えています。

プロのコンサルタントである以上、この資格をテコにして収入を上げていかなければなりません。

逆に言うと、中小企業診断士で収入を上げていっていない方々は、プロコンとは言えないでしょう。

明言しますが、中小企業診断士は「稼げる仕事(資格)」です。

よく、「足裏の米つぶ=食えない(資格)」という人がいますが、そんなことはありません!絶対に!

小生のブログを読んでもらえば分かりますが、経営課題を抱えている(困っている)中小企業経営者はたくさんいらっしゃいます。

そして、中小企業診断士の幅広い守備範囲とソリューションスキルは、無限です。

独占業務がない分、制約もなく、困っている中小企業の経営者や社員の皆様のために、その知識・ノウハウ・ネットワーク・観察力・洞察力・判断力・プレゼン力を駆使して無限に経営フィールドを駆け回ることができるのです。

では、どうやってプロの中小企業診断士として生業を立てていけばいいのか?次回から述べていきたいと思います。

 

投稿日: 2019年2月3日 | 7:53 pm

事業承継は理念の承継

事業承継の対策をしてない中小企業数は、約5割以上という統計(中小企業庁)があります。

また、今から約30年前の1990年には中小企業の経営者の平均年齢は54.0歳。

それが2017年には59.5に上がっているそうです。これは、中小企業の事業承継問題が深刻化している証左であると言えます。

事業を引き継ぐための人財を、長い長い経営の歴史の中で育て上げるという行為は、経営者にとって最大の仕事なのかもしれません。

ときどき、どんな人財に承継すればいいでしょう?という相談を受けます。不思議なことに、経営状態が比較的順調な企業の経営者が、後継者の人財選定にお悩みのところが多いような気がします。

人間的魅力に溢れた後継者を育てるのは当然ですが、意識的には「事業承継は経営理念の承継」だという認識が必要だと考えています。

その企業の社会的価値、世の中に何の価値を投じているかを明文化した経営理念を承継できる人財がベターです。

事業承継は、現在の経営者が引き継ぐ年齢や時期(理想は60歳代)を決めて、その5年前から準備をし、5年間掛けて引き継ぎを終えるような10年カレンダーを策定することが有効です。

事業承継というのは実務的、法律的、資産的、税制的には様々な手続きが存在し、かなり負担がかかる長期的なオペレーションになります。

しかし、最も大切なのは”ハート(こころ)”の承継という社内的・社外的な意識醸成が最も大切なのです。

投稿日: 2019年2月2日 | 12:46 am

九州マスターズまであと…

来る3月21日(木・祝)、第3回九州マスターズ空手道大会が宮崎市で開催されます。

昨年はベスト4でしたが、今年はさらなる飛躍を誓い、日頃の修練に励んでいます。

今日は2月1日。残り日数を数えてみてゾッとしました。あと48日しかないではないか???

今日も道場の中学生相手に、たっぷりと汗をかきましたが、足のマメは潰れて痛いわ、突きの伸びはないわ…散々の内容です。

練習していた中段蹴りも、まだまだ完成の域ではない。

いかん、これで勝てるか???

やはり、仕事合間の練習時間確保はとても難しい…ですね。

 

ときどき思うのでが、自分は何に向かって空手をやってるのか?ということ。

すでに人生の折り返し点を過ぎたであろう、自分にとって、明確な空手の”目的”などは見出せません。

そこには、”愉しい”という一言が存在するだけなのです。試合もそう。

やはり、同年代の方々との技や気合のやりとりを愉しんでいる自分がいるだけ。しかし、それでいい…と思います。

 

今日の練習中、師範から「体力だけは大丈夫ですね。。。」と言ってもらいました。

2分間動き続けるスタミナはあるというお褒めの言葉と受け取り、残りの日数、悔いのないような準備(修練)をしていきたいと思っています。

投稿日: 2019年2月1日 | 11:52 pm

企画書策定力は、コンサルタントの大切なスキル

コンサルタントとして、成長していくためには「書ける」「話せる」「(仕事が)取れる」というプロセスが必要だと、尊敬する先輩から教わりました。

日々、経営の現場でコンサルタントとして活動していると、その提言が正しいということを実感します。

最近は、その成長プロセスが「調べる(ことができる)」「(レポート、企画書が)書ける」「(セミナー、企画プレゼンが)話せる」「(仕事が)獲得できる」というスキームになっていると考えています。

特に「書ける」というスキルは、とても大切です。

見やすく、分かり易い報告書(レポート)や企画提案書を書ける能力です。

コンサルタントが仕事を獲得できる分水嶺は、この「書ける」というスキルに左右されるといっても過言ではないでしょう。

だめなコンサルティング支援の企画提案書をまとめてみました。

①文字や文章だらけで見にくい。企画書は”読むもの”ではなくて「見るもの」です。できるだけ、図や絵柄を駆使して見やすい企画書を策定してください。

②ビジネス書や他人が策定した企画書を丸パクリの「猿まね企画書」。小生の以前の上司(自称コンサルタント)がこのタイプでしたね。はっきり言ってエセコンです。

③コンサルティングの目的や狙い、期待効果を明示できていない企画提案書。

④コンサルティングプロセスが、時系列でイメージできない企画書提案書  などなど

気づけばまだまだありますが、プロのコンサルタントして仕事をいただく以上、クライアントから納得して依頼されるような企画提案書策定力は、是非とも身に付けたいですね。

投稿日: 2019年1月27日 | 11:52 pm

単年度経営方針書策定は、研修スタイルで。

一昨日から一泊二日にわたり、福岡市内のクライアント様の単年度経営方針書づくり研修会を支援してきました。

今回で5回目となる研修会ですが、回を増すごとに参加するリーダー陣の成長を感じています。

方針書づくりは、経営の羅針盤を策定する大切なファクターです。

小生のクライアントにおいては、集合研修会スタイルでの策定会議を推奨しています。

各部門の方針をじっくりと考察し、アクションプランを練り上げ、結果的な業績計画まで作り上げるのは、”学びの場”としても位置付けているからです。

特に近年は、1年間の経済状況がめまぐるしく変化します。

そこで、半期ごとの方針書づくりをお勧めしています。

総勢16名の幹部・リーダーが一堂に集い、それぞれの立場で計画を練り上げていきます。

その取り組みは、時間もコストもかかります。

しかし、そのクライアント様は惜しみなく時間とコストをかけて、単年度経営方針書を皆で創るという取り組みをブレることなく続けています。

その覚悟とぶれない姿勢に、改めて敬意を持った一泊二日でした。

単年度経営計画書は、”創って終わり”ではありません。

PDCAを実直に回していくための指針書にすぎない。これからがスタートなのです。

投稿日: 2019年1月24日 | 11:58 pm

社員研修会は”愉しみ”を持たせた内容で実施する!

新入社員研修会のオファーが入ってきています。

思い起こせば、25年ほど前。小生が入社したコンサルティングファームでは、地獄の特訓型の新入社員研修会が実施されていました。

今思うと、あれはあれで役にったような気がします。社会というのは理不尽なステージだということを理解する上では…です。

しかし、今の時代研修会のスタイルも変化してきました。

ちなみに小生が提供する新入社員研修会は、「リラックスしながら、真剣に…」をモットーにしています。

また、内容はゲームやワーク、プレゼンやロープレを取り入れたエンターテイメント性を持たせた内容が特長です。

結果として、そのような研修が参加者の参加意欲と、情報吸収度が違います。

また、動機付け(目的意識の落とし込み:なぜ研修を受けるのか?)にしっかりと時間をかけます。

なぜ、この研修を受けているのか?この研修の目的は何か?をしっかりと落とし込まないと、参加者は吸収してくれません。

一方、きちんと動機付けしてあげれば、参加者の真剣さにスイッチが入ります。

新卒新入社員をはじめとした、若いスタッフには特に動機付けが大切です。

なお、レクチャー中心の一方的な研修スタイルよりも、双方向の関係性を築きながらワークやゲームを取り入れた内容にした方が”愉しみながら学べる”充実した研修になることは言うまでもありません。

投稿日: 2019年1月22日 | 11:48 pm

経営者はブレない、コンサルタントはブレさせない!

日々の商売をしていると、経営者はいつの間にやら売上や利益、いわゆる業績ばかりに目が行きがちになります。

業績に注力してばっかりいると、いつの間にやら経営の目的(理念の達成)を忘れてしまい、損得判断の事態に陥りがちになるのです。

明確にしておきますが、経営の目的は業績ではありません!

コンサルタントの中には(税理士や公認会計士にも多いのですが)、利益を上げていくことこそ経営の目的であると言わんばかりに、助言・アドバイスする輩もいるから困ったものです。

以前、このブログでも主張しましたが、経営の目的を”業績”とする経営と”理念の達成”とする経営では、今後は結果的業績格差が、大きく広がっていきます。

経営目的を経営理念に合わせて、ブレないこと…これが経営者の器といってもいいでしょう。

また、ブレさせないような支援をすることが、コンサルタントの腕の見せ所です。

小生が支援しているクライアントの中で、結果的業績が躍進中の企業は、信念がブレない経営者が率いています。

反対に、ブレまくる経営者は、結果的な業績に苦戦している現状があります。

経営理念に向かってブレずに、様々な経営課題に向き合う姿勢は、社員のハートを掴み、経営者へのリスペクトにつながっていくのです。

逆に、ブレまくっている姿勢も社員に見られています。

結果的にメンバーのモチベーションに、差が出てくるものなのです。

投稿日: 2019年1月21日 | 11:13 pm