中小企業診断士は稼げる資格である−19

中小企業経営の基本的な方針は、「高品質、高価格、高付加価値経営」であることは再三述べてきたことです。

では、独立したフリーの中小企業診断士(経営コンサルタント)も、この基本方針を取るべきだと思います。

中小企業診断士の、公的な謝金イメージは「2〜3時間で、3万円ほど」というものでしょう。

実際に商工会議所などからの、専門家派遣謝金は1回あたり「3万円前後」です。ミラサポという制度もありますが、謝金は時間単価5千円ほどです。

すなわち、プロの経営コンサルタントとしての謝金にしては、低価格ということになります。

中小企業診断士は国家資格ホルダーですから、社会貢献として低価格でのコンサルティング支援も請け負う責務があると考えています。

小生もその信念で動いています。

特に零細企業にとっては、同じ目線での経営参謀役が必要であり、コンサルティングを依頼するにはコスト的に困難な場合が多いものです。

回数は限られていますが、中小企業診断士は「困っている中小企業を支援する専門家」ですから、低単価の仕事も喜んで引き受けるべきです。

一方で、プロのコンサルタントである以上「高単価コンサルティング支援」を目指すべきであり、それは「高品質コンサルティング」に裏付けされた価格でないと実現しません。

高品質コンサルティングは、一言で言うと「クライアントに寄り添った、未来・価値を創造する支援」に他なりません。

時々、高品質コンサルティングを「業績を上げること」と思っているコンサルタントを見ますが、小生は違うと思っています。本当の高品質コンサルティングは、「クライアントが”いい会社”になる支援をすること」なのです。

「業績がいいからといって、いい会社とは限らない。いい会社だから、業績がいい。」のです。

中小企業診断士は、クライアントを”いい会社”にするため、日夜高品質支援を研鑽していくことが大切です。

 

投稿日: 2020年3月1日 | 8:58 pm

淘汰を乗り切るために…。

刻一刻と変化する中小企業を取り巻く経済環境。最近では、コロナウィルスの流行によりさらに厳しい経営環境にさらされています。

残念ながら淘汰(倒産、解散などの退出)される中小企業もあることでしょう。

淘汰の期間というのは、中小企業経営にとって常に構想しておかねばならない事態です。どんな業界でも、どんな企業でも、リスクが全くない事業などありませんし、リスクを想定したオペレーションをどれだけ展開しているか…が大切です。

人間は、厳しい時の言動にこそ本性が現れるものです。企業経営も一緒で、厳しい環境の時にこそ、ブレない経営姿勢・経営努力が望まれます。

小売業を営む、ある経営者から相談がありました。内容は…。

「経費が厳しいので、お店の場所を移動しようと思うが…?」

「100メートルほど離れるが、家賃が今の場所よりも、5万円安いのだが…」とうもの。

もちろん、最終的には経営者の判断ですが、損得勘定で経営判断をしてしまうと結果的によくない状態を生みます。

お客様の来店距離、来店のしやすさ、お店のコンセプトとのマッチング。周りの環境など、総合的な観点からの判断が必要です。

ブレないオペレーションとは、商売の理念(目的)やコンセプト(概要)にマッチするということ…です。

このような判断を迷う時の判断基準として、「経費を抑えてCSが下がらないか…」があります。

経費を抑えても収益に負の影響がある判断は、よくない結果をまねく可能性が高いのです。

投稿日: 2020年2月29日 | 6:51 pm

中小企業診断士が挑む新商品開発!

構想1年半!開発した”新商品”が、佐賀県から経営革新計画の承認をいただくことができました。

開発に至った理由…。中小企業診断士は、経営コンサルタントですが、「新商品開発」や「ブランディング」をUSPとするプロとして自らが挑戦して証明しようと思ったからです。

休日オフのたびに、試行錯誤を繰り返し、紆余曲折を経て完成に至った新商品。あえて、コンサルティングのツールということにしておきます。

今はデザイニングを実施中。間もなく第一案が上がってくることでしょう。とっても楽しみ!笑。

完成予定は3月末〜4月初旬と考えています。完成の暁には、このブログできちんと発表いたします。

弊社は令和2年5月で、6年目(第6期)に突入します。このツールを使って、来期はこのツールを使って新しいコンサルティング分野を開拓するつもりです。

元旦に誓ったプランを着実に実行すべく、ITを使った新しいコンサルティングビジネスにも着手します。

第6期は、小生の50代のスタート!これからの10年(50代)をコンサルタント人生の集大成とすべく、様々な分野への挑戦、投資をしていこうと考えています。

まだ見ぬ”元気な”中小企業の経営者や社員の方々…ご縁があった時に最上級のコンサルティング支援サービスを提供すべく、自己研鑽していきたいと思っています。

中小企業診断士は「価値と価値を合わせて、新しい価値を創り出す」プロ。その信念を実戦すべく新しいチャンレジです!

投稿日: 2020年2月28日 | 8:34 am

中小企業が環境に翻弄されるときに…。

新型肺炎コロナウィルスが猛威を振るい、経済環境にも大きな負の影響を与えています。これは、マクロはもとより、中小企業経営を取り巻くミクロ経済環境にとってとても深刻な事態と言えます。

このような緊急事態時には、特にその企業の”本当の力”が試されます。

このブログで何度も書いていますが、企業経営基盤を日頃から強化している中小企業は、粛々といつも通りの商売をなされれば、多少の影響は被ることが予想されますが、危機を乗り越えることができます。

経営をお客様目線で、お客様を大切にし、お客様を”幸せ”にする活動として位置付けて邁進する中小企業は、この環境翻弄のときを乗り越えるでしょう。

逆に、自社目線で”損得勘定経営”に徹している企業は、このような時こそお客様に見放される傾向があります。

中小企業は”支えられる経営”を実践すべきであり、お客様・関係先、そして自社の社員から支えられるような、温かい経営が望まれます。

外部環境に翻弄される経営は、リスクが高い。中小企業を取り巻く環境は、刻一刻と変化します。

環境に適応していく中小企業経営にとって、今回のような不測事態ではまさに真価が問われる時なのです。

飲食店や宿泊施設では、感染予防を徹底することはもちろん、その対策方法を告知・アナウンスしましょう。それが企業努力ですし、その努力がお客様のハートに響くのです。

また、自粛ムードが永遠に続くことは考えられません。

事態の収束時に備えて、今できることを粛々と実施していくことが大切です。

投稿日: 2020年2月27日 | 10:25 pm

人とファッションをこよなく愛します…3

福岡・長崎に多店舗展開しているマレットメット(企業名:ダケシタ)。今日は、半年に一度のアワードを実施しました。

マレットメットでは半期に一度、表彰制度を設けています。表彰タイプは、MVP、敢闘賞、新人賞、MVSの4つです。

どの賞も、お客様を幸せにすることに対して向き合ってくれた結果が大切になります。

経営理念。お客様への約束:親しみと愛情あふれるファッションエンターテイナーとして、あなたに特別な時間を提供します…。

この想いを心から大切にする…そんな素敵な会社なのです。

 

MVP(個人表彰)は、その半期にもっとも販売実績を上げたスタッフが選ばれます。今回はマレットメット内で、出勤日数が限られているにもかかわらず、抜きん出た販売実績を上げた中堅スタッフが選出されました。

敢闘賞(個人表彰)は、販売実績が上位トップ10にいるスタッフクラス(店長、SV除く)が選ばれます。敢闘賞では、ノミネートスタッフの”がんばり”を所属店長がプレゼンテーションします。毎度のことながら、このプレゼンテーションが感動するのです。

仲間への約束:あなたとともに成長し、おしゃれの愉しみと生きる喜びを分かち合います…。というフレーズに向きってくれている想いを感じます。

そして新人賞。新人スタッフにスポットを当てて、これも店長がプレゼンテーションを担います。新人賞は一度きりのワンチャンスアワードです。今回は、香椎浜店のスタッフが選ばれました。

最後にMVS(Most Valuable Shop)。これは、半期でもっとも頑張った店舗に送られるアワード。お客様を心から大切にし、業績ナンバーワンではなく、昨対・目標対やチームワークなど多面的な評価をされて、「もっともいいお店」に送られる名誉ある賞です。

言葉を変えると、「もっとも経営理念に向き合ってくれたお店」に贈られる賞です。

第43期下半期のMVSは、福岡店が受賞しました。受賞発表後の店長コメント風景です。とても感動的でした。

みんなで喜びを分かち合う社風は、「いい会社」の大きな条件です。訪問ご支援のたびに、素敵な会社と仲間との出会いとご縁に心から感謝する…そんな会社なのです。

福岡店は、イオンモール福岡店内にあるお店。大村店長、スタッフの皆さん。本当によく頑張りました。感動をありがとう!!。

https://www.dakeshita.com/company.php

投稿日: 2020年2月26日 | 8:58 pm

中小企業診断士は稼げる資格である−18

中小企業診断士をはじめとした仕事の領域…経営コンサルティングのドメインには、女性の感性が活きる世界です。

一方で、活躍している女性の中小企業診断士が圧倒的に多い世界でもあります。

小生の知り合いにも、女性診断士がいます。15年前くらいに出会い、一緒に国家資格に立ち向かった親友のような女性です。

その女性は、同じ法政大学経営大学院の中小企業診断士養成課程(イノベーション・マネジメント研究科特別プログラムと言います)に進み、現在は実家の企業を引き継ぐ事業承継者として、大活躍されています。

先日、相談があり今後の経営方針について、助言させてもらいましたが、さすがは診断士ホルダー。その課題意識や解決意識の高さに感心するとともに、女性ならではの視点・感性を取り入れたオペレーションにただただ感心するばかりでした。

女性の中小企業診断士は、男性とは違ったドメインを形成できる可能性が広がります。

例えば、研修インストラクターを業とする場合、またキャリアコンサルタントを目指す場合、診断士としての知識・感性を取り入れると、より立体的な仕事が可能になります。

立定的で多面的なコンサルティング支援は、クライアントに大変喜ばれます。

また、女性としてのホスピタリティあふれるコンサルティング支援が可能になれば、それだけでオンリーワンコンサルティングです。

これからもっと、女性に人気の国家資格として挑戦する方が増えていってほしいと、切に願っています。

投稿日: 2020年2月25日 | 8:22 am

中小企業診断士は稼げる資格である−17

今回は女性診断士の活躍について書こうと思います。一般社団法人中小企業診断協会の調べによると、協会に所属している中小企業診断士の中で、女性の比率は直近データで3.1%にしかすぎず、全体の96.9%が男性診断士であることが分かっています。

女性の社会進出が進んでいいる今日。中小企業診断士の世界では、まだまだ男性社会にあるということが伺えます。

現場で中小企業診断士として活動していると、女性ならではの目線が必要なことを実感します。

男性は持ち合わせにくい、しなやかさや心配り、心遣いなど…女性の強みを活かした活躍の場面は、無限にあります。

ぜひ、女性の中小企業診断士の絶対数が増えて、活躍の場が広がってほしいと切に願っています。

中小企業診断士は、女性が活躍しやすい仕事ができると小生は考えています。

定期・不定期に関わらず、顧問や”困っている中小企業”の課題解決のお手伝いは、フリーランス・スタイルにマッチしていると考えてるからです。

それは会社員として、時間を束縛された働き方とはちがう、自分で自分の時間を設計・計画し、無理のない仕事をブッキングできる仕事であると言えます。

活躍次第で様々な引き合いを受けることができます。クライアントに喜んでもらうような仕事ができたら、紹介なども増えて当然ながら収入も増えていきます。

また、執筆や取材などを活用して情報発信し、クライアントのPR活動にも役立つことができます。まさに、女性ならではの感性が遺憾なく発揮できる仕事なのです。

 

投稿日: 2020年2月24日 | 3:06 pm

経営基盤強化メカニズム−7

強固な経営基盤を作ること。これが、中小企業が取るべき大きな方向性です。営業戦略については先述しましたので、今回は二つ目、商品開発戦略について書きます。

商品やサービスの開発は、オンリーワンの源泉ともなるべき大切な戦略となります。

中小企業経営の理想は、「高品質、高価格、高付加価値」経営なのですから。商品(サービス)開発に注力しない経営は、結果最大のタブーである「価格競争」陥ります。

同じ商品や同じサービスのお店があった場合、消費者(お客様)は価格の安い方を選択するのが常識だからです。

製造業ならば、他にない「いいモノ」を。飲食店ならば、とても美味しく「評判になるメニュー」を。卸ならば、独自の仕入れルートを開拓して他にはない商品を仕入れることが重要です。

サービスにしても同様。自社オリジナルのサービスを開発します。他では味わえないような接客手法やメソッドを開発して社内に浸透させ、独自感を演出するのです。

つまり「あそこの会社(お店)はちがう…特別だ…」と思ってもらうようなサービスを徹底する。

これがすなわち”ブランディング”というものです。

ブランディングの源泉は、提供商品の品質(クオリティ)が左右します。ブランディングは、決して広告展開や営業展開がもたらす産物ではありません。

ブランディングを極めた会社は、営業しなくても引き合いが来ます。「あなたのところに頼みます。まちがいないから。高く(高価格)ても構いません…」お客様が言ってくれることがバロメーターです。

投稿日: 2020年2月23日 | 6:38 pm

補助金に依存するビジネスの危険性…。

以前このブログで、「補助金依存型ビジネスの末路」という記事を書きました。社会情勢や震災などの影響もあり、政府(国)はさまざまな補助金・助成金を用意しています。

この補助金というものは、なかなかの曲者であり、取り扱いを間違うと経営の根幹を揺るがす事態を招いてしまいます。

なぜなら、補助金というものが”永遠に続くものではない”からです。当たり前ですが…。

政府が補助金を潤沢に用意したビジネスこそ、安易に始めるのは危険です。スタートは切れたとしても、早急に自活していくための組織づくりを進めなければなりません。

補助金を頼りにして、千載一遇のチャンスとばかりに始めるビジネスこそ落とし穴に注意しましょう。

補助金の捉え方は、あくまでも「獲得できから儲けもの」です。

ビジネスは、まずは普通のやり方を模索する必要があります。普通のやり方とは…。

自己資金が理想ですが、融資を受けて、ビジネスをスタートさせ、収益構造(ビジネスモデル)を構築していくことです。

企業経営を進めていく上で、経営者が悩むのは「カネ」と「ヒト」に集約されます。

カネを生み続けるためのビジネスモデルは、念入りに創り上げていく必要があります。

時々、補助金を”アテにする”経営者の方を見ますが、とても危険です。補助金は公金であり、使わせてもらうにはさまざまなハードルや書類の準備、報告義務などが伴うもの。

アテにした(依存した)運営・経営をしてしまうと、報告義務に忙殺されたり、書類づくりに振り回されたり…従来の商売に邁進する労力を削がれることを覚悟しなければなりません。

投稿日: 2020年2月22日 | 10:18 pm

うまくいかない要因の根源は?

社員(構成員)が一方的(わがまま)な言い分ばかり行ってきて困る…。とか、組織・チームがうまく機能しない…とか、ひいては売上(業績)が伴わない…など、さまざまな課題を抱えるのが中小企業経営の実態と言えます。

うまくいかない根源を突き詰めていくと、経営者自身の覚悟と運営方法に課題があることが多いものです。

結局のところ、経営は外部(景気や社会情勢)に問題があるのではなく、内部(経営自体や運営方法)に問題があるのです。

経営の目的を、”儲けるため”と位置付けた場合に陥るのが、経営者の「裸の王様」現象でしょう。

現場社員やスタッフは、経営者の姿勢(あり方)をよく見ています。なぜなら、もともと人間には帰属意識があり、所属している組織が”悪くなる”状態になることを望んでいないからです。

大抵の方が、所属組織(会社)がいい方向に行くことを望みます。それなのに、経営者がきちんと現場に向き合って、”いい会社組織”にしていく覚悟を示さなければ、不平不満が募っていきます。

結果としてモチベーションが下がり、退社していく社員が増え、”人財力”が削がれて会社の持つパワーが下がっていきます。

中小企業の現場を駆け回っていると、「経営は人間を見つめることである」とつくづく思うのです。

であるならば、経営者自身が「人間(スタッフ)」を見つめることから逃げてしまっては、経営がうまくいくはずもありません。

経営は「社員とその家族の幸せの実現のためにある」といっても過言ではないのですから。

投稿日: 2020年2月21日 | 6:30 am