コロナ情勢時に取り組む経営戦略

コロナウィルスの蔓延による経済環境は、その終息時において大きな価値観の転換をもたらすものと推察できます。おそらく、中期的な経済不況環境が続き、採用も”売り手市場”から”買い手市場”に変わることでしょう。

また、人財の活かし方にも大きな変化が訪れるものと思われます。ミーティングや簡易的な打ち合わせは、遠隔操作(オンライン)で済ますことが多くなるでしょう。また、出社が必要でない業務スタッフは在宅勤務(テレワーク)が普通になると考えられます。

人財力格差、企業力格差…それに伴う収入格差はさらに拡大し、本物の人財(自主自律)や”正しい経営”が問われる環境に突入していくでしょう。

本ブログで再三主張していることですが、時期だからこそ足元をしっかりと見つめて、来たるべき終息に備えた本物の経営基盤を作る必要があります。

この時期…もっともお勧めする経営戦略立案手法に、経営革新計画の立案と計画書の策定があります。

経営革新は…。

⒈新商品の開発または生産

⒉新役務(サービス)の開発または提供

⒊商品の新たな生産又は販売の方式の導入

⒋役務の新たな提供の方式の導入その他の新たな事業活動

この4種のいずれかに該当し、3年から5年以内に一定の経営パフォーマンス向上(経常利益率または付加価値率)が見込める計画に対して、自治体(都道府県)が認定する制度です。

今後の自社経営のシミュレーションをするには適当な取り組みです。

また一度認定されると、革新計画に含まれる内容に関する補助金・助成金には加点ポイントが儲けあっれています。

この時期、自社経営の足元を見つめ、今後をシミュレーションするには「経営革新計画策定」がオススメです。

投稿日: 2020年4月18日 | 8:32 pm

資金繰り計画書…作って、管理していますか?

コロナウィルスによる経済環境情勢が、一向に改善していく兆しが見えない時期。中小零細企業の実際は、まさに苦難というべき環境下にあると思われます。

このような経済の緊急事態期においては、種々様々な生き残り戦略を講じる必要があるのですが、もっとも大切なのは「資金確保である」ことに間違いはありません。

政府が様々な緊急資金確保政策を打ち出していますが、ありとあらゆる施策を活用するため、情報収集をぬかりなくすることが大切です。

緊急政策による融資は、審査がさほど厳しいものではありません。最近リスケ(返済計画変更)などを行っていない限り、融資は通るものと考えられます。

問題は…資金確保の後です。

確保した資金は、所詮借入金です。つまり借金ということになります。借金は返さなければなりません。

ですので、返済金額と返済日を盛り込んだ資金繰り計画書の策定が重要です。

最低限確保できそうな収入(売上)を立てて、現金回収と売掛金回収に分けます。

原価(仕入れ)の支払い、固定費(販管費)の支払い日を調べ、いつまでにどのような方法(振り込みか引き落とし)で支払うかを確定させ、スケジューリング化します。

不思議なことに、資金繰り計画書を作成して管理すると、現金が留保されやすい傾向にあります。無駄な出費を把握できて、必要な投資や経費が仕分けできるのでしょう。

毎年赤字を計上して、資金難(借入金依存経営)に陥っている中小零細企業ほど、資金繰り計画書を作らずにドンブリ勘定している傾向があるのです。

投稿日: 2020年4月17日 | 10:47 pm

いい会社プロジェクト−7 〜田島興産のキセキ〜

今日は大切なクライアント様である、田島興産で終日プロジェクト会議でした。コロナ対策として、メンバーはマスク着用、適度な距離で着席。終始窓をオープンにして、徹底した換気を施しながらの充実した会議でした。

田島興産の会議室には、ユニークな掲示物があります。

このフラッグ(タペストリー)は、新卒新入社員向けの合同企業説明会で主に展示されるそうです。

しかし目立ちますね。何といっても”愉しげ”に働くメンバーの表情がいい!

 

田島興産は第60期に突入しています。中小企業の60年経営は奇跡に近い。それどころか、創業は98年という超老舗企業なのです。企業の最終目標は「永続発展経営」です。経営理念が受け継がれ、未来に渡り永遠に発展していく…社員を、取引先を、お客様を幸せにし続ける。

田島興産はそんな「人幸福の企業経営」を実現できる、大きな可能性を持っていると思っています。

この会社…コロナ情勢の中でも、最大限のケアをしながら今日もお客様の”住まい”のために、躍動する会社です。

また、業界内でも珍しいほど女性スタッフが多い。女性が活躍できるステージがとても多い会社です。

”住まいのホームドクター”として存在するには、女性ならではの感性が欠かせません。新卒の女性スタッフでも、現場ユニフォームに身を包み、お客様のお宅に伺います。

現場が楽しい、お客様と接することが愉しい…と思えるような社風や心、そして仕組みが整っているからなのです。

田島興産では、社員満足度、お客様満足度、関係先満足度を上げていくためのさまざまな制度・仕組み、何よりハートや姿勢を育むための風土を創る取り組みを展開中です。

まさに”三方よし”の経営が、”いい会社”になるための大事なプロセス。

何より、経営理念に向き合う姿勢を浸透させることに、ブレずに突き進む…。本当に愉しい会社です。

投稿日: 2020年4月16日 | 9:28 pm

”いい会社”になるために…。その実像に迫る−5

中小企業経営にとって最大で最強の経営資源は”ヒト=人財”である…いや、唯一無二の経営資源といっても過言ではないでしょう。

このブログで再三主張してきたことです。坂本光司先生が策定された”いい会社になるための100の指標”においても第6項目として、「社員の確保・育成・評価に関する指標」を定められています。

毎日のように中小企業経営の現場を駆け回っていると、本当に強い会社は「人財力」がすごい!このことを実感するものです。

例え業績が良く、金融機関の格付けが高い会社でも、離職率が高く社員が定着せずに疲弊しながら働いている…そんな会社が”いい会社”と言えますか?

業績はあくまでも結果現象。経営は”ゼニカネだ”と信じている経営者に、いい会社は作れないでしょう。

中小企業経営は一にも二にも”ヒト”です。ヒトに始まりヒトに終わる…。

中小企業の最大の差別化ポイントは「ヒト」です。いい人財がいるから”いい商品(サービス)が開発できる”し、業績も創ることができるのです。

人財の確保(採用)戦略、育成(成長)戦略、そして正しい評価をするモチベーションアップ戦略の構築を実直に取り組んでいきましょう。

この”人本経営”ともいうべき方向性は、損得判断経営では実現不可能です。人を大切にして、人にやさいい経営を実践し、人が大活躍する環境を経営者として整備しているか…。この点が問われる指標と言えます。

人事考課・評価制度も、目的はただ一つ。モチベーションを上げるため…なのですから。

投稿日: 2020年4月15日 | 7:55 am

先行管理(アドバンスマネジメント)の重要性

コロナウィルスによる経済環境…。この劇的な変化は、中小企業経営の”今とこれから”に多大な影響をもたらします。このようなご時世だからこそ、正しい経営のあり方が問われます。

今、資金繰りで困窮している企業が多いことでしょう。資金繰りの困窮は、潤沢なキャッシュがあればなんら問題になりません。しかし、潤沢なキャッシュを蓄えるためには、現金管理を徹底することから始まる場合が多い(先行投資型のベンチャー企業は別ですが…)。

現金管理は、先行管理(アドバンスマネジメント)が問われます。3ヶ月先の現金の動き、投資予定額の算定、おおよその原価算出、固定費(販管費)の支払い期日と額の把握とスケジューリングなど…。

経営者ならば、日頃から現金管理をしっかりとしましょう。会計事務所に任せているから安心…では困ります。最低限の資金管理は、経営者の仕事です。会計事務所と上手に連携して、主体的に自社の現金資金管理をしていきましょう。

先行管理は、資金管理だけにとどまりません。

次の一手(マーケティングや商品開発)を考案することも、先行管理の一部です。

”先がわからないから、考えられない…”そんな方も見受けられます。しかし、先が分からないからこそ、あらゆる事態に備えたシミュレーションが必要なのです。

そして、最も大切なのは迅速に手を打つこと…。差し迫ってからでは、手遅れになることがあります。

この未曾有の経済環境を乗り越えるためには、自社の現状(業績数値や組織内の状況)を把握し、先行管理を徹底して、迅速に手を打つ(給付金や借入金を含めて)ことが大切です。

投稿日: 2020年4月14日 | 10:55 pm

”いい会社”になるために…。その実像に迫る−4

こういう時期だからこそ、足元を見つめる”経営基盤強化”を図りましょう…。一貫して主張していることですが、経営基盤の強化とは、”いい会社になるための取り組み”を実直に行っていくことに他なりません。

恩師、坂本光司先生も”いい会社になるための100の指標”の中で、経営者の評価項目を「あり方」として定めています。

この指標を見ると、経営とは「やり方」ではなく「あり方」が問われる営みなのだ…とつくづく思います。かなりの確率で、経営には鉄板ノウハウ(こうしたら成功する…)という妄想を描いています。また、そのような主張をしている経営コンサルタントもいるから困ったものです。

断言しますが、経営には鉄板ノウハウなんてこの世に存在しませんよ!絶対に!

同時に、経営コンサルタントは経営のノウハウを教える(指導する)人ではありません。そんな人がいらっしゃるならば、是非お会いしたいものです。

中小企業診断士をはじめとした、経営コンサルタントを生業としている人は、クライアントに寄り添って課題解決を支援することしかできません。そのためのありとあらゆる知識、経験、スキル、人脈、ノウハウを駆使するのです。

同じように中小企業経営では、経営者のあり方が問われます。あり方とは、熱意・情熱・不屈心、イノベーション力、事前準備力、洞察力、そして人脈(ネットワーク)です。

経営者の後ろ姿に対して、社員・スタッフは意気に感じるものです。それは、高い給料や待遇・優遇などではありません。

”いい会社”にして、社員・関係先・お客様を幸せにしたいという心意気のことなのです。

投稿日: 2020年4月13日 | 10:36 pm

企業経営の基本は情熱である。

経営も商売も「やり方」が大切なのではなく、「あり方」がその趨勢を決める…と断言できます。策士策に溺れるという言葉があるように、やり方やテクニックに頼ったオペレーションは、限界が訪れるものです。

人の”想い”は熱いほど伝わるもので、”想い”を形にすることこそ、経営の根幹と言えるのではないでしょうか?

さて、コロナウィルスの蔓延ニュースが毎日、毎日報道されています。中小企業経営にとっても、正念場であり、この危機状況を何とか乗り越えていきたいものです。

コロネウィルスに関わる経済状況が落ち着いた時、中小企業を取り巻く環境は激変するものと予想されます。

ネットを活用した仕事が、さらに普及の加速度を増すのではないでしょうか。

また、健康留意の働き方がますます見直されると思われます。

ただ、不変なのは「経営は情熱が最も大切」だということでしょう。また、マンツーマンで行われる仕事は不変だと思われます。

少し前に、「AIにとって代わる(可能性が高い)仕事…」なる記事が注目されましたが、その予想が現実的なものになる可能性もあります。

ですので、激変する環境に適応できるような体制を、今から準備・備える必要があります。

このブログで書き綴っていますが、「いい会社になる」取り組みを是非とも始めてみてください。

「いい会社」は基盤が強く、激変する環境にも、”しなやか”に対応できます。いい会社になるための、検証すべき経営要素…。次回からまた、綴っていきたいと思います。

投稿日: 2020年4月12日 | 11:30 pm

中小企業診断士が挑む新商品開発 その2

ご縁のあった中小企業、そして頑張っている経営者の皆まさには、コロナウィルスによる環境激変に、絶対に負けて欲しくない…という想いは、日に日に強くなっていきます。

ブログで、「今できることを粛々と徹底的にブレずにやる…」。これが今すべき経営戦略です…と書きました。また、この時期にこそできる、”いい会社”になるための足元を見つめ直しましょう…とも書きました。

小生も、中小企業診断士として、プロの経営コンサルタントとして、今できることを実践しています。

経営コンサルタントは、クリエイティブ業です。断言できますが、クライアントに依頼されたことだけをこなすだけでは、極上のコンサルティングサービスは提供できません。

ですので、小生の今はひたすら「新商品開発」と「新サービスの開発」を実践しています。来たるべきコロナ終息期の到来による、お役立ちの時に備えて…です。

詳細は明かせませんが、このような時期にこそコンルタントとしてやるべきミッションがあります。いや、こういう時だからこそ、普段できなかった「メソッド開発」にじっくりと取り組めるといっていいでしょう。

発想の転換は、経営者として必定だと思います。今の現状を嘆くよりも、未来に向けた布石を打つ方がはるかに価値があります。

経営は血液たる資金が必ず必要ですが、資金確保は今、緊急融資が発動されていますので躊躇なく利用してください。

その上で、未来に向けた取り組みをブレずに実行していきましょう。

投稿日: 2020年4月11日 | 10:47 pm

”いい会社”になるために…。その実像に迫る−3

今日も東京では、コロナウィルス感染者数が180人を超えたそうです。毎日、感染者数記録が更新されるこの現状…。いつまで続くものか、と不安にもなってきます。

救いは日本における死亡率の低さでしょう。4月10日現在で、感染者数5300人強。お亡くなりになった方88人。この数字は、まだ医療崩壊が起きていない状況と、国民皆保険の恩恵なのかと思います。

とにかく、早い終息を願うばかりです。

 

中小企業の現場は悲鳴を上げていることでしょう。日々の商売(経営)が、普通にできないもどかしさ…。特に飲食店や観光業などのサービス業。下請けを中心にした経営を余儀なくされている企業は、現状打破に苦慮されていると察します。

こういうときこそ、正しい経営の王道を進むべきだと信じています。

昨日に引き続き、”いい会社”になるための100の指標における項目について、説明したいと思います。

③現在顧客と未来顧客に関する指標

坂本光司先生は、顧客には現在顧客と未来顧客があり、バランスをとった戦略を展開するべきと言われます。顧客(現在顧客)層を大切にするオペレーション、「たまたま客」(未来顧客)を「わざわざ客」にするためのオペレーション。この具体策とバランスです。

④高齢者・女性・障がい者に関する指標

いい会社は”社会的弱者にやさしい”。高齢者がイキイキと働いたり、女性がその感性を活かして大活躍する会社、また障がい者をすすんで雇用する会社には、悪い会社などない。これは歴史が証明していることです。

 

投稿日: 2020年4月10日 | 11:41 pm

”いい会社”になるために…。その実像に迫る−2

コロナウィルスによる経済情勢は、中小企業経営に大きな変革をもたらすことは間違いありません。正しい経営を実践している会社と、損得主義で「誰かの犠牲の上に成り立つ経営」をしている企業の格差はますます拡大するでしょう。

これからは、本当の意味で”いい会社”の実像に肉薄する経営が試される認識ください。

我々のようなコンサルタントも、同じことが言えます。「儲け方教えます」「顧客増加の手法教えます」などの「やり方、ノウハウ型コンサルタント」は、限界を迎えるでしょう、なぜなら、そんな鉄板手法など存在しないからです。騙されてはいけませんよ。

さておき、前回書いた「”いい会社”になるための100の指標」の項目ですが、項目をよくよく検証して振り返ってみてください。

①社員に対する指標

これは、平たく言うと「社員(とその家族)を大切にした経営をしていますか?」ということです。社員のモチベーションを高めて、やる気を引き出し、さまざまな社内制度を整備する…。そんな「社員が継続してがんばれる経営」が問われる項目です。

②社外社員(仕入先、協力会社など)に対する指標

取引先や協力会社(外注先など…)は、我社を外から支えてくれる社外社員です。その企業が存在しないと、自社は商売をすることができない。そんな協力会社も、その家族を含めて大切にする取り組みが試されます。下請け企業だからといって、ぞんざいに接することは正しい経営とは言えません。常に感謝の気持で、「協力会社に支えられるような経営」が問われる項目です。

今日は①、②までにしておきます。深い深い意味が込められていますし、かなりの難易度です。あたりまえですが…笑。

投稿日: 2020年4月9日 | 10:48 pm