中小企業診断士のマインドセット!ーARIKATA【3】

【中小企業診断士の収入】

プロの経営コンサルタントとしての承認とも言える国家資格「中小企業診断士」。プロである以上、その道で生業を立てる必要があります。中小企業診断士として、”稼げる”ようになって欲しいと願っています。誇り高い診断士として「自称経営コンサルタント」とは違うサービスを、”困っている中小企業”のために提供してほしいと願っています。

中小企業診断士の平均年収は、様々なデータがありますが、およそ500万円ほどではないか…?と考えています。提言しますが、プロの経営コンサルタントである中小企業診断士として活動する際、収入は1000万円を最低でも達成したいものです。

弁護士や税理士の平均年収が、1000万円を少々超えるほどだと言われています。

中小企業の未来を想像する支援家たる診断士は、もっと”稼げる”はずなのです。

では、中小企業診断士がどんな仕事をしているか?を考察します。中小企業診断士として国家資格を取得した以上、やはり理想は「独立診断士」と言えます。

独立中小企業診断士が、どんな仕事をしているか…多くの診断士が、公的機関(自治体や商工会議所などの経済団体)からの委託業務を生業としています。他には、企業内研修を主としている方、リサーチ(調査)などを生業としている方、金融機関と連携して経営改善計画書策定業務を請け負っている方など様々です。

しかし、中小企業診断士としてのダイナミズムは、「顧問契約としてクライアントの実状に肉薄し、課題解決のために奔走すること」です。

経営コンサルタントは、「個別具体的な経営課題を、個別具体的な解決手法で、個別具体的に解決するプロ」だからです。

多くの”稼げていない”中小企業診断士が、クライアントである中小企業の現状に肉薄できていないと思われます。肉薄とは、クライアントの経営実状に対して「目で耳で、鼻で口で、そして皮膚で」確認することに他なりません。

クライアントの社内に入りこんで、支援を現場で展開していくためには、揺るぎない信頼関係が不可欠です。信頼関係は、人間力が決めるもの。優秀なコンサルタントが、人間的魅力を備えたコンサルタントとは限らない。

中小企業診断士(経営コンサルタント)は、知識・ノウハウよりも人間力が大切です。つまり”やり方”より”あり方”が問われるのです。

”選ばれる中小企業診断士”になるための、あり方とは??次回から考察していきたいと思います。

投稿日: 2020年5月18日 | 11:12 pm

中小企業診断士のマインドセット!ーARIKATA【2】

【中小企業診断士の実像】

名称独占の国家資格である中小企業診断士は、既得権益なるものがありません。つまり、法的に守られた独占業務は、他の士業に比べて全く存在しないのです。

そして、中小企業診断士を生業としている人たちの中で、「経営コンサルタント」の定義を言えることができる方がどれだけいるでしょうか?

あなたは答えられますか?

何を遂行するにしても、人間の行動原点は「目的・定義の確立」が不可欠になります。中小企業診断士の定義を定めることができない人に限って、「稼げない…」などの悩みに直面しているのです。

これは、価値観なので自ら定めることになりますが、このブログでは「ARIKATA〜あり方」としてあえて定義しておきます。

中小企業診断士は、「価値と価値を掛け合わせて、新しい価値を創造する(あるいは創造するお手伝いをする)プロ」なのです。

この言葉は、深い深い意味があります。意味合いについては、おいおいと解き明かしていきます。

ここでは、中小企業診断士の実像を炙り出します。

中小企業診断士の登録者数は、平成31年4月現在で27,000人ほどだとされています(経済産業省)。

他の士業の登録者数を見てみます。

税理士…76,000人  公認会計士…36,000人 社会保険労務士…40,000人 行政書士…46,000人

この数を見ても、中小企業診断士の登録者数は比較的少ない。また、中小企業診断協会のデータによると、およそ3割の中小企業診断士が将来の独立を希望しており、独立して思うさまクライアントのために尽力しようとする診断士も少なからず存在します。

一方で、独立を希望しない診断士も7割存在しているのです。

では、なぜ独立しないか…。約5割の診断士が「受注機会の確保が難しい」という理由で、独立を諦めている現状があります。

中小企業の受注に関する課題解決を支援するプロが、「受注機会の確保が難しい」という理由で独立できないのはおかしくないでしょうか?

小生の持論ですが、国家資格ホルダーである中小企業診断士は、「大いなる志と、犠牲の精神を持って中小企業の課題解決に向き合う」べきです。

中小企業診断士として、経営コンサルタントとして約15年のキャリアから導き出した仮説ですが、「中小企業診断士は稼げない…」というネガティブイメージがでマインドブロックされているような気がしています。

もう一度言います。中小企業診断士は、「稼げる」資格です。

投稿日: 2020年5月17日 | 6:13 pm

中小企業診断士のマインドセット!ーARIKATA【1】

中小企業診断士という国家資格…。よく「足の裏のごはんつぶ」という言い方をされます。曰く、「取得しても”喰ない資格”」だと…いう。明言しますが、資格取得しただけでは”食えない”のは、他の士業でも同じです。

そして、もう一つはっきりと明言しますが、中小企業診断士は”食える資格”です。ただし、食える=稼げるというのは必ずしもイコールではないということ。

中小企業診断士は、”稼げる資格”です。それも、他の士業よりも格段に…。

稼げる(クライアントに選ばれる)診断士になるために…そうなるためには、様々なマインドセットが必要なのです。

申し上げておきますが、稼ぐための鉄板方策などこの世に存在しません。”稼げる”というのは、あくまでも結果現象なのですから…。

中小企業経営を研究し、あるべき姿を想像してみてください。結果的に高利益を上げている企業は、”いい会社”である所以です。反対に、好業績だからといって”いい会社”であるとは限りません。

同じことが言えます。稼げる中小企業診断士が、”クライアントに選ばれるステキな診断士”であるとは限らない。

『選ばれる診断士だから”稼げる”』のです!

中小企業診断士として、困っている中小企業のお役に立ち、喜ばれ、自らも仕事のダイナミズムを感じながらプロとしての仕事を全うする…。

こんな幸せを感じることができるのは、中小企業診断士ならでは…でしょう。

多くの(稼げていない)中小企業診断士や経営コンサルタントが、勘違いなさっています。

プロのコンサルティングは、”やり方”ではなく”あり方”が問われる奥深い業です。

中小企業経営が、やり方よりも”あり方”が問われる営みなように…。

 

投稿日: 2020年5月16日 | 6:52 pm

今こそ理念に基づいた、社内価値観統一を…。

コロナ情勢が一旦収束の気配を見せ、九州各県では非常事態宣言が解除される方向になりました。自粛ムードが蔓延していた経済活動も、徐々に再開する動きが出てくるでしょう。

ただ、再燃は心配ではあります。そこで、今こそコロナ収束後の環境を予想し、様々な計画・戦略を立案する時です。

ウィルスによるパンデミックのため、完全に撲滅することは不可能でしょう。そのため、「共生」していくことが最善の方針。

いずれにせよ、コロナショックによる経済環境への影響は、計り知れない大きさが予想されます。

ただし、経営の根幹に流れる基本的思考と戦略は不変です。中小企業経営においてはなおさら。

いつも提唱していますが、中小企業経営の根幹は「人本主義」です。人財こそすべての趨勢を決定します。

今こそ、自社の経営理念に向き合う方針を打ち出し、全社員の価値観を合わせて各種戦略を立案する時です。

何度も言いますが、打ち手は無限です。

計画は1本ではいけません。様々な場合を想定して、数本のシミュレーションを構築しましょう。

最もダメな経営活動は、流れに任せて「何もしない」ことです。

企業経営は、人間の叡智が試される舞台です。知恵を出すときは今!

社員・幹部を巻き込んだ一枚岩としての組織を作り、難局に立ち向かいましょう。

「ただの中小企業から、”選ばれる中小企業”へ」…。コロナ情勢は、ホンモノの経営を実践している中小企業の努力が問われる機会でもあるのです。

投稿日: 2020年5月15日 | 9:17 pm

志の航跡 〜仲間たちへのエール〜

アラフォーで上京し、法政大学経営大学院に入学。今振り返ると、”運命の歯車”というものがあり、それは勝手に回っていくこともあるのかな…と思います。当時の志は、中小企業診断士を取得して「面白い、役に立つ仕事がしたい!」というのもでした。その志は、大学院で研究に没頭するうちに、少しずつ変化が生まれて行ったことを思い出します。

中小企業診断士を志す仲間たちに、本音で伝えたいこと…それは、「中小企業診断士は、だたの看板・免状にしかすぎない」ということです。中小企業診断士は、経営の伝道師でも魔法使いでもありません。

診断士自体に”価値”がある訳ではない。そのミッションに価値があるのです。

中小企業診断士としての価値観は、自分で確立するもの。小生の場合、「クライアントを”いい会社”にする支援」と位置付けています。中には、「クライアントを儲けさせること」としている診断士もいるでしょう。それは、否定されるものではありません…価値観ですから。

 

さておき、法政大学経営大学院での1年間は、朝から晩まで研究に没頭する貴重な時間でした。本気で熱心に研究すれば、中小企業診断士としてフィールドに出た時、必ず役に立つ「マインド」「ハート」「視点」「スキル」などが得られるはずです。

カリキュラムは、ビジネスに関わる様々な視点から”学ぶ”ファクターがあります。

常に大切なのは、課題意識です。”これでいいのか?”という課題意識を持ち続け、騎乗の空輪ではない実戦経営学を習得してほしいと思います。

〜to be continued〜

投稿日: 2020年5月14日 | 10:52 pm

志の航跡 〜仲間たちへのエール〜

経営(商売)は”やり方”ではなく”あり方”が問われる営みだ…これは、法政大学経営大学院で恩師:坂本光司先生の口から発せられた言葉です。正直、法政の門をくぐるまで「経営は儲けてナンボ!」と信じていた小生にとって、カミナリで打たれたような衝撃を受けた言葉でした。

そして、先生は「経営は”社員とその家族”、”取引先とその家族”、”お客様”、”地域社会(社会的弱者)”、最後に”株主”を幸せにするための活動のことである!」と力説されました。

その時放たれた電流は、今この瞬間においても体中を駆け巡り、小生の経営コンサルティング理念として、また信条として拠り所としています。

経営に”あり方”が問われるように、経営コンサルティングも”やり方=ノウハウ”よりも”あり方=マインド、姿勢”が問われる活動であるというのは小生の持論です。

街中の書店には、経営のノウハウやコンサルティングにノウハウが書かれた書籍が並んでいますよね。

中小企業診断士を志す方々には、コンサルティングノウハウを習得する前に、中小企業経営者の物語を読みあさってほしいと思います。

そこに書かれているノンフィクションとしての、生きたストーリーや経営者としての姿勢・価値観が書かれています。そのマインドを理解できない中小企業診断士は、仕事を獲得することはできないと心得ること。

ノウハウ書籍から”学ぶ”のでなく「書籍を参考にして独自のノウハウを”開発するツール”」として活用しましょう。

〜to be continued〜

投稿日: 2020年5月13日 | 10:23 pm

志の航跡 〜仲間たちへのエール〜

法政大学経営大学院。人生を一度リセットして、”学び直し”をする場としてはこれ以上ないステージだったと、今でも思っています。大学院では、第二次試験を免除されるという特権だけでなく、ビジネスを体系的に学べる場として、終了後の活動に大いに役立つモノ・コトを習得できました。

何より、仲間たちに恵まれました。

どのメンバーも忘れられない、大切な友人たちです。時にはぶつかり、励まし合い、刺激しあった…本当にステキな仲間たちでした。

心からリスペクトする仲間たち…。数人の友人を紹介したいと思います。

小森さん…小生の隣の研究デスクだった、心から尊敬する人生の大先輩。現在、カイゼンマイスターというコンサルティング会社を代表として経営されています。研究熱心な姿勢と、年下の同級生である我々にも屈託なく接してくれる気さくな人柄。小森さんは、我々同期の中の灯火的な存在だったと思います。また、お会いしてお酒をご一緒したい…そんな方です。

手塚さん…大学院修了後、独立コンサルタントとして活動されています。母校、法政大学経営大学院の企業診断実習教員も務められている、人間的にも尊敬する先輩。理想の上司とは、こういう人のことを言うのだと思います。

たっちゃん…ん〜なぜか、この男のことを思い出しては無性に会いたくなる不思議な友人。競馬の話と下ネタ話で大いに盛り上がりました。この男…大学院修学時にすでに行政書士と社会保険労務士のダブルホルダー。そして、社労士試験合格年に中小企業診断士第一次試験に合格したという本物の秀才でした。

縁があって同じ校舎に集った、大切な仲間たち。

他にも紹介したい人はたくさんいますが、それはまたおいおいに…。

〜to be continued〜

投稿日: 2020年5月12日 | 8:49 pm

志の航跡 〜仲間たちへのエール〜

37歳で門をくぐった、法政大学経営大学院。研究課程は、正式に「イノベーション・マネジメント研究科イノベーション・マネジメント専攻MBA特別プログラム(中小企業診断士養成課程)」と言います。

4月上旬に始まった授業は、とにかく「調べて、書き、発表する」の連続です。時には、そのボリュームの多さに参ってしまうこともありました。

ただ、ひとつひとつの命題が、インプット型の勉強しかしてこなかった小生世代にとってはとても新鮮でした。それこそ必死になって取り組んだことは確かです。

多くの仲間たちの存在も心強かった。中小企業診断士養成課程(通称M特)は、第1期生。大学院側も初めての取り組みで、かなりの迷走感もありました。しかし、それもまた愉し。今思い出しても、良き思い出しか蘇りません。

小生といえば、朝早くから夜遅くまで、研究室に籠もりました。ひたすら、読み・書き・スライドにまとめる…。妥協はなかった。

妥協すれば、地元九州に残してきた家族に申し訳ないという思いがありました。

あの頃を回顧して、今後輩の皆様に助言できること…。

大学院での研究に、常に目的意識を持っている必要があると思います。目的を「中小企業診断士の資格取得のため」としてしまうと、実にもったいない大学院生活になるでしょう。

法政大学経営大学院はビジネスの根幹を学ぶ場として、様々な角度から研究を深めていってほしい。ビジネスの本質を学ぶ経験が、修了後に独立しても、必ず生きた経験・知識として役に立つでしょう。

〜to be continued〜

投稿日: 2020年5月11日 | 10:57 pm

志の航跡 〜仲間たちへのエール〜

先日、機会をいただいた母校・法政大学経営大学院のオンライン・ゲスト講義。コロナ情勢の影響で、苦学を強いられている後輩の皆さん、志高い仲間たちの、幾ばくかの”心の糧”としてもらえたら…と思い、久しぶりに大学院時代を回顧してみたいと思います。

***************************

平成19年3月下旬、今からおよそ13年前。故郷・佐賀から状況し、東京・早稲田の学生寮(上田寮)にお世話になりました。

◆上田寮…東京都新宿区。当時は、賄い付家賃7万3千円という貧乏学生(当時37歳 笑)にはありがたいリーズナブルでした。

4畳半一間、2段ベッド。共同トイレ、3分間100円の共同コインシャワー…今思い出しても、懐かしい。

寮母さんもとてもいい方でした。73000円の家賃を持っていくと、一旦受け取り「はい、これお小遣い。」と言って3千円をくれるほど…。心優しい人でした。今もご健在でいらっしゃれば嬉しいのですが。

上田寮は、テレビの取材が度々入ることで有名で、小生も一瞬ですがテレビに出演しましたよ。

ちょうど先”慎吾ママ”がブレークした頃で、本人出演の取材が入っていました。

入学式も参列しました。舞台は、日本武道館です。武道館の席がいっぱいになった風景を見て、法政大学は本当にマンモス大学なんだと改めて感じました。

翌日、法政大学経営大学院の新一口坂校舎で、イノベーションマネジメント研究科のガイダンスがありました。

志の高い仲間たちとの初めての出会いです。とにかく、充実した設備に感動したことを覚えています。当時は、無銭LANの全館使用は珍しいことでした。なんといっても、校舎が新しい。そして一人にひとつの研究デスクは、モチベーションを掻き立ててくれます。新

中小企業診断士養成課程(MBA特別プログラム:通称M特)第1期生である我々の仲間は全部で15人(途中退学者が1人なので実質14人)でした。

中小企業診断士養成課程は、必修科目だけでかなりのハードルです。専攻したい科目でも、必修科目と重複して諦めないといけないこともしばしば。

ガイダンス後、すぐに授業がスタートしました。それにしても、佐賀市内との生活レベル違いに驚きました。特に物価の高さ…。貧乏生活を圧迫します。

月額13万円の奨学金を申請していましたが、それだけでは買いたい本も買えない生活です。

こうして、37歳の大学院生活が始まりました。

~to be continued~

投稿日: 2020年5月10日 | 8:36 pm

今、逆張り経営を立案・実行するとき。

業界の常識を打ち破り、同業他社がとならい戦略を実行していくことを”逆張り経営”と言います。実はこれ、ブランディングを確立する上で、とても重要な取り組みなのです。

小生のクライアントでも、この逆張り経営を実践している躍進企業もあります。とても魅力的な企業です。業種がら、コロナ情勢の影響が大きいクライアント様もあります。

しかし、この逆風の中、果敢に来るべき終息に備えた準備を着々と進めている中小企業です。

さて、逆張り経営を取り入れたいと思っている経営の方々に、ひとつ助言をするとすれば”ヒト=人財を中心とした戦略実行”が大切だということ。

人が活躍でき、人が評価され、人がモチベーションを上げることのできる取り組み…”逆張り経営”の根幹と言えます。

5月9日現在、コロナの自粛ムードがやや緩和されつつあります。街中には、明らかに人手が増えました。

このまま、終息に向かって欲しいと切に願いますが、それはまだ希望的観測の状況でしょう。

我々のような中小企業経営者が、できることはコロナ後の経済環境に備えること…それに尽きます。

これまでの常識を打ち破った、ビジネスモデルの開発・新規事業の構想、新商品の開発、新しい顧客層の開拓、社内の各種制度の整備…。打ち手は無限です。

経営者一人で考えるよりも、幹部・社員を巻き込んだ戦略ミーティングを開催してほしい。

コロナ終息後の躍進戦術を立案するのも、戦略実行していくのも、現場の社員に他ならないのですから…。

投稿日: 2020年5月9日 | 9:41 pm