コンサルタントのコンサルタント

今日は月に一度の”悪巧み”の日(笑)でした。とは言っても、犯罪計画などの打ち合わせではありませんよ。念のため…(笑)。ITコンサルタントの山下くんと、今後の小生の活動について作戦会議をしてもらっていたのです。毎月上旬の約3時間にわたるこの作戦会議が、小生は愉しみで仕方ありません。

山下くんは、元同僚であり、同志であり、大切な友人でもあります。何度打ち合わせしても、”これから(未来)”像が明確になり、会議後は頭の中がクリアになっている自分がいます。

当然ですが、様々な企業秘密を明らかにして相談しますので、何より信用・信頼が大切です。

今日も約3時間半にわたる会議が、あっという間に過ぎ去りました。これから取り組む、コンサルティング活動において、ITツールをいかに活用するか…。愉しみな取り組みが明確になりました。

詳細は明らかにできませんが、中小企業診断士としてのブランディング戦略をITを活用して実現する、様々な取り組みです。

プロの経営コンサルタントを自覚していますが、コンサルタントにもコンサルタントが必要な時代です。特に専門的な知識やスキルを持った、大切なブレーンといかに繋がっているか…。コンサルティングのクオリティを高めるために必要不可欠な要素でしょう。

また、ITは中小企業診断士が意外に弱い分野でもあります。日進月歩で移りゆくテクノロジーの最新知識や、情勢を掴んでおくことはクライアントに対する提言・提案にも重要です。

それにしても、今日もとても勉強になりましたし、IT戦略を明確にできました。

山下くん!ありがとう。

投稿日: 2020年11月2日 | 10:29 pm

中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【41】

【中小企業診断士が成すコンサルティングサービス:経営診断の極意】

中小企業診断士や経営コンサルタントのいわゆる”実力”の差は、「経営診断力」に現れると言っても過言ではありません。まさに、コンサルティングの基本中の基本というべきスキルです。医者が、患者の的確な診断の上に処方を下すように、経営コンサルタントも正しい現状認識(診断)が望まれます。

多くの中小企業診断士が、この診断という行為を”勘違い”しているような気がしています。例えば、決算書から導き出す経営指標だけを持って診断とするコンサルタント、ヒアリングや面談はするが、一方通行の情報から現状認識する診断士など…様々でした。

経営課題は様々なファクターから構成されています。経営数値(決算書)は嘘偽りのない、エビデンスですが、同時に奥底の隠された真の経営課題を見つけることはできません。

経営診断は、あるとあらゆる方向から現場検証することが肝要です。

ここに経営診断の極意というべき、手法をご紹介しますので参考にしてください。

① 決算書は、数年分の推移を観察し分析する。コスト削減ばかり主張する診断士やコンサルタントがいますが、気をつけましょう。はっきり言って三流です。プロがする決算書の分析方法は、次回述べます。

② スタッフ・幹部の個人面談で社風や雰囲気、経営理念の浸透度などを診断する。個人面談をすることで、社員・メンバーの本音を聞き出します。中小企業経営は、社風づくりがとても大切です。社員が伸び伸びと仕事に当たることができる社風かどうかは、結果的業績に多大な影響を与えるからです。

③ 業務現場に降りて、課題点の抽出をする。小売店の場合は売り場やバックヤードを、飲食店の場合は、ホールや厨房を、向上の場合は生産現場を観察します。特にスタッフの動きや動線など。ここに大きな課題を見つけることが多い。事件は現場で起こっているのです。

大きく分けるとこの3点になります。簡単に書きましたが、かなり奥深い内容です。

投稿日: 2020年10月31日 | 3:31 pm

業績決定要因と業績阻害要因をつかむ!

業績第一主義の経営はいつか行き詰まりがきます。なぜなら、誰かを犠牲にする経営になりがちだからです。社員に圧力をかけて辞職率を高めたり、取引先(仕入れ先)の値下げ交渉をしたり、品質を落として原価低減を図り、お客様離れを起こしたり…。

経営というのは、「人を幸せにする活動」のことですから、関わる人が須くWin- Win-Winになる環境づくりに挑戦すべきです。

経営には「業績決定要因」と「業績阻害要因」というものがあります。業績は文字通り「事業を営んだ成績」ですから、社会からいい評価を受けていくことに挑戦し続けるべきです。経営者も我々のようなコンサルタントも、企業の「業績決定要因」「業績阻害要因」を探り出すことが重要です。

「業績決定要因」は、ここを改善(戦略実行)すれば、業績が上がっていく(可能性が高い)という課題解決点のことを言います。

反対に「業績阻害要因」は、反対にこれを放置すれば、業績が悪化するという問題点のことを言います。

この二つの要因は、手間暇かけて丁寧に調査・診断していかなければ仮説特定できません。もちろん、要因それぞれは多数存在するのですから、解決の優先順位をつけて実直に実行していくことが重要です。

ヒアリングや一方通行からの情報で、この要因が特定できるほど簡単なものではありません。

様々な現場に赴き、様々な角度から観察・調査をしていかなければ、行き着くことができない課題点です。

 

ひとつ思い出したことが…。以前、一緒に仕事をした自称コンサルタント(女性)が、とあるクライアントの総合支援をしながら、取扱商品が何かを知らなかった時には閉口してしましました。(笑)

投稿日: 2020年10月30日 | 10:24 pm

『燃える人事考課制度』のメカニズムー12

【評価要素を定義付けする】

評価要素は、見出しのようなものであり、その意味付けが必要です。意味付けは定義となりますから、評価要素を定義付けする議論はとても重要なことです。

定義付けを間違うと、のちに説明する「評価基準」の文言が方向性を誤ることになります。それだけ、定義付けは深く深く議論する必要があります。

定義ですから、その評価要素は「定義によって固定される」ことになります。その定義からイメージされる姿は、6段階評価の3〜4あたりの評価基準として位置付けましょう。そうすれば、そこから派生する1〜2や5〜6の評価基準フレーズが策定しやすくなります。

これも後ほど説明しますが、「炎の人事考課制度」では評価基準を6段階でグラデーション化しています。

 

投稿日: 2020年10月22日 | 10:06 pm

士業の存在価値を考える…。

毎日のようにクライアントの課題解決のために、経営の現場を駆け回っていますが、最近特に考えさせられることがあります。中小企業には、様々なステークホルダーが関わっています。

金融機関、仕入れ先、外注先、販売先、マーケティング企業(広告代理店など)…そして士業の方々。士業といえば、代表的なのは税理士(会計事務所)ですが、そのほかにも給与計算や労務関係の手続きで社会保険労務士、法律顧問で弁護士…といった面々です。

もちろん、小生のような、中小企業診断士(経営コンサルタント)が経営顧問として関わる場合もあります。

先日もありましたが、会計事務所(税理士)の首をかしげたくなるような仕事。月額顧問料金(4万円)をクライアントは支払っていますが、試算表を今期に入って1度も持参していないという実態です。今期が始まって8ヶ月経過しているにもかかわらず、1度も試算表を出していないとは…。業務怠慢としかいえないでしょう!

特にコロナ情勢においては、経営の緊急事態です。自社の財政状態をタイムリーに把握することは、必定です。呆れてしまいました。

月額顧問料金は、何のために支払っているのでしょう。小生は「即刻返金してもらうか、もしくは、最速で試算表を作るよう要請してください!」と提言しました。

このような事例は、枚挙にいとまがないほどよく散見します。特に目立つのは、会計事務所の怠慢です。すべての会計事務所がそうであると思いませんが、あまりにもよく見る実例です。

士業はよく”先生”と呼ばれます。小生も時々呼ばれますが、「先生と呼ばれるほど馬鹿でなし」。

クライアントの明るい未来を創る支援をすることが、士業の存在価値です。常に兜の緒を占めて、クライアントに寄り添い、課題解決支援に当たらねばなりません。

投稿日: 2020年10月21日 | 10:02 pm

中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【40】

【中小企業診断士が成すコンサルティングサービス:階層別社員研修】

中小企業診断士の仕事は多岐に渡りますが、階層別の社員研修もそのひとつです。企業研修を手がけるインストラクターやコンサルタントがたくさんいる中、中小企業診断士として独自(オリジナル)の特性を打ち出さなければ、研修のお仕事のオファーは来ないと心得ましょう。

一方で、質の高い(喜ばれる)研修を提供できれば、お仕事としてリピートしていただくことが可能です。

継続してオファーが来るビジネス研修の特性があるので、ここにご紹介しましょう。

特徴1)インプット:アウトプット比率を工夫する…経験上、インプット:アウトプットの時間的な比率は1:2くらいで十分です。コンサルタント(中小企業診断士)は、ワークシートを準備して、考察時間を十分にとった時間的な構成を考えましょう。ちなみに、ここで言うインプットは「講義・レクチャー」。アウトプットは、「考察・ワークシート記入、プレゼン」などを指します。

特徴2)エンターテイメント性を持たせる…圧迫型のビジネス研修が横行する時代は、とっくに終わりました。研修自体も楽しく学べる工夫が、講師側にも求められています。小生も、研修プログラムに「ゲーム性」を持たせた「ディベート」「プレゼンコンテスト」「ゲームワーク」etc.などを取り入れます。

特徴3)ノウハウとして確立できるように工夫する…発表会・プレゼン機会などを設置して、経営者に参画してもらいます。経営者に対して、リアルに研修結果を報告するためです。また、報告会などを動画で撮影し、以降の研修会などの参考にしたり、ノウハウとして活用するよう提案します。

研修や勉強会は、中小企業診断士として提供できる大きな商品(コンサルティングサービス)となり得ます。

 

投稿日: 2020年10月20日 | 6:07 am

環境ビジネス企業のイノベーション

佐賀県鳥栖市。ここには、(有)鳥栖環境開発綜合センターという元気な企業があります。食品の廃棄物や産業廃棄物の処理、そしてリサイクルなどを事業の柱とする会社です。環境ビジネスは、時代の変遷とともに大きくイノベーション(経営革新)を余儀なくされてきました。

(有)鳥栖環境開発綜合センターは、そんな環境の変化に対応し、需要を喚起して躍進している会社です。

この企業は、食品リサイクル事業として「有機肥料バイグリーン」を製造販売し、メーカーとしての機能も備えました。有機肥料自体は、様々な企業が製造を手がけて価格競争に陥っています。つまり、オンリーワンポイントが不明確なのです。また「使ってみなければ分からない」という商品特徴は、消費者の”手に取る行動”を鈍らせてしまいます。

当社でも、長年この課題に取り組んできました。ところが、ここ数ヶ月で累計9000袋(1袋15kg入り)売れています。それもそのはず、経営陣のマーケティング活動が凄いのです。

拡大地図を利用した、チラシの配布エリア戦略。その写真です。

ちなみに、コンサルタントである小生がアドバイスしたわけではありませんよ。社長・専務が考案して実行している独自戦略です。脱帽!

この会社は、社内も清潔感が漂い愉しい雰囲気をとても大切にしています。

無農薬有機肥料「バイグリーン」は、販促も注力しています。何と販売のほとんどが、来店によるものです。現在キャンペーン中(一袋110円)です。

努力は実る!それは個人も企業も同じですね。

イノベーションは、頑張る企業にもたらされる、「選ばれた経営戦略」であることを再確認できた1日でした。

投稿日: 2020年10月19日 | 10:41 pm

魅惑のダマスクローズー2

昨日は佐賀市内にある元気な会社「ローズテラス 」に伺ってきました。この会社は、社長のユニークで大胆な発想力を活かした商品開発力が光る、とっても魅力的な会社なのです。ブルガリアの「バラの谷」で自然栽培されたダマスクローズを使った様々な商品を企画、開発して世の中に送り出している会社です。

ダマスクローズって??小生も勉強しました(笑)。およそ2万種類と言われるバラの品種の中でも、ダマスクローズは「バラの女王」と言われています。それは、世界で唯一認められている「食べられるバラ」だからです。ブルガリアの「バラの谷」では、およそ150kmに渡る距離でバラ園が開かれており、そこで栽培されるダマスクローズは、毎年5〜6月に一つ一つ手摘みで大切に摘み取られるそうです。

そして蒸溜所に送られたバラは、特殊な手法で蒸留され、ローズオイルを抽出されます。1gのローズオイルを抽出するために、2〜3000本のバラが使われるそうです。す、すごい!

ダマスクローズを独自ルートで仕入れて、開発されたローズテラス の商品は、ノンアルコールスパークリング飲料「セイントローズ」やバラの花びらのジャム「ダマスクローズペタルジャム」として企画製造、販売されています。どれも、オリジナルPB商品です。

紅茶に入れてもとても美味。アイスクリームにつけて食べたら最高のスウィーツ になります。

高木社長の構想では、まだまだいろいろな商品構想があるのです。企業秘密で明かせないのが悔しい…笑。

大切な支援先である、ローズテラス 。佐賀市内の素敵な素敵な会社です。これから、紹介していきますね。乞うご期待!

投稿日: 2020年10月17日 | 6:37 pm

”こだわり”は、ブランディングの重要ファクターである。

あなたの会社が取り扱う商品やサービスに、”こだわり”はありますか?

これは、ブランディング戦略を立案する際に、経営者に必ず尋ねる重要なヒアリング項目です。高品質に寄るべき中小企業経営において、”こだわり”を最大の武器に変える、イノベーション力が問われていきます。

問題は、その”こだわり”がお客様に求められているものであるかどうか…です。お客様が求めていない”こだわり”はただのウザい代物に過ぎません。この”こだわり”は、USP(Unique Selling Proposition)と呼ばれ、絶対的な強みに変貌させることができます。

絶対的な強みは、そのままトンガった特徴として、価格競争を回避する高付加価値経営実現のための重要な味方になってくれます。

中小企業経営の目指すべき戦略は、ブランディング戦略に他なりません。ブランディングに成功すると、高付加価値(高粗利)経営が可能になります。高付加価値経営は、中小企業経営を劇的に改善させることが可能になります。

ですので、我が社で追及すべき”こだわり”部分を抽出して、USPに変換する作戦を立案しましょう。もしも、”こだわり”のファクターが思いつかなかった場合は、商品(サービス)の開発段階から、”こだわり”部分を付加するようにしてください。

何の”こだわり”もない、中小企業の商品はたちまち大企業の「大規模品揃え(MD)」や「大量仕入れによる低価格戦略」に対抗できません。

投稿日: 2020年10月16日 | 6:01 am

中小企業経営戦略のタブー 

中小企業の経営実態と、大企業のそれは根本的に違います。大資本を持って経営戦略を展開する大規模企業は、そもそも経営資源が豊富であり、実は戦略立案や実行がスピーディです。

中小企業が機動力を生かせるように思いますが、それは意思決定が早いだけのこと。資本に乏しい中小企業は、知恵(叡智)を駆使して、高付加価値経営を展開していくことが重要になります。

中小企業経営の戦略の基本は、いつもいいますが「高品質、高価格、高付加価値経営」に他なりません。

逆に言うと、低品質、低価格、低付加価値経営は、タブー(禁じ手)なのです。

まず、低品質ですが「安かろう、悪かろう」は絶対に商売になりません。お客様は、すぐに敏感にその品質(出来栄え)を感じ取ります。低品質な商品は、リピートが来ません。ただ一度のお買い物で終わり…の傾向があります。

中小企業経営は、リピート客の開拓と確保こそ命題なのです。

次に低価格戦略ですが、価格競争は絶対に避けるべき戦略です。低価格戦略は、必ず利益を圧迫します。利益の圧迫は、キャッシュフローの枯渇につながります。つまり、低価格戦略は、低付加価値戦略を招き”全く儲からない”商売になってしまいます。

儲からない商売は、成り立ちません。企業は結果として、儲からないと経営の意味がありませんから。

例えば、飲食店の場合も「こだわり抜いた食材と器にで提供される、感動的に美味しい料理」をお客様に出す訳です。その際も原価を的確に算出し、高付加価値経営を実現するような価格設定をします。

高付加価値経営は、高粗利経営と考えてください。適正な粗利益率を確保するための品質と価格設定を、間違わないようにしていただきたいと思います。

 

投稿日: 2020年10月15日 | 6:31 am