ホームページ制作と運用のコツ

先日も述べましたが、最近特に中小企業のホームページ関する相談やお悩み解決に直面しています。限られた経営資源の中で、いかに効果的に広告宣伝を行なっていくか…という命題は、中小企業経営にとって大きな課題なのでしょう。

そして、ホームページ制作と運用に関して、”残念感”を覚えてしまうことに直面してしまうのも事実です。

クライアント様をはじめ、様々な会社・事業者のホームページを拝見すると、”いい情報発信をなされている”と感じることが少ないのが現実です。圧倒的に”もったいない”と思うホームページが多い。

以前にも述べましたが、ホームページ制作会社のセレクトは慎重かつ大胆に行う方がいいのですが(11月9日投稿「失敗しないホームページ制作会社を選ぶ方法」参照)、依頼側も知識武装をしないと、後悔する結果を招きかねません。

まず、インパクトのある”美しい”ホームページの特徴は、「見やすい」という点にあります。ホームページは「読むもの」ではなくて「見るもの」です。ですので、字ズラばかりのホームページは訴求力が圧倒的に低下します。

「見る」という行為は、人間にとってストレスも少ないのですが、「読む」という行為はストレスがかかります。そこで、ホームページ内に「写真」や「絵」「図」などをちりばめて、できるだけ見やすい内容に仕上げる方がベターです。もちろん文字も大切ですよ。言いたいのは、”文字ばかり目立つホームページは価値が下がる”という点です。

そして、定期的(目安は3年以内)に写真などを最新のものにアップして、フレッシュ感を演出しましょう。

投稿日: 2020年11月12日 | 8:05 pm

経営におけるオフェンスとディフェンス

スポーツの世界に限らず、オフェンス(攻撃)とディフェンス(守備)という考え方があります。経営の世界にもあります。

オフェンスは、ブランディングや営業・販促といった”仕掛け”を必要とする戦略です。逆にディフェンスは、バックオフィスにおける総務や経理、事務処理などといった戦略です。経営者によって、得意・不得意な分野があります。営業が得意だが財務的な戦略が不得意、反対に数字分析は得意で資金管理もしっかりしているが、営業が不得意という具合に様々です。

経営資源に乏しい中小企業経営は、最も欲しい資源として”ヒト=人財”が挙げられるわけですが、不足する人財力を補う戦略として、また、不得意分野を補うために専門家を活用することをお勧めします。

”不得意な分野を克服してから、勝負する…”などという時間定な余裕は経営の世界にありません。特に中小企業は課題の連続…。次々と立ちはだかる経営課題に対し、即効性のある解決策を立案し実行していくためにも、信頼できるブレーンとどれだけ繋がっているか…。これも、とても大切な経営戦略です。

また、近年ではITやAIの発達で、オフェンスやディフェンスにおける業務効率化が急速に進んでいます。クラウド会計や営業戦略進捗管理・情報共有ソフトなども続々と登場してきています。

しかしながら、これらを使いこなすのもまた人間。優秀な人財を育てる”人を大切にする経営”が、オフェンスとディフェンスの適正なバランスをもたらすことも事実なのです。

投稿日: 2020年11月11日 | 10:21 pm

続・失敗しないホームページ制作会社を選ぶ方法

前回に引き続き、ホームページ制作会社をセレクトする方法について述べたいと思います。何度も言いますが、経営資源に乏しい中小企業にとってホームページは、貴重なマーケティング情報発信ツールです。あらゆる情報が瞬時に入手できる、超情報化社会の現代において、ホームページを見ないでアクセスするということはまずあり得ないと心得ましょう。

逆にいうと、面白いホームページを制作し公開することは、企業のブランディングを訴求するチャンスだということです。

ホームページ制作を依頼する先のセレクトは、慎重かつ大胆に…と前回書きました。「ホームページを納品したから、あとはそちらで勝手に管理してね。」という制作業者は、選ばない方がいいです。

公開後に余計なストレスを抱えることになります。セレクトした後は、制作を依頼する正式な契約になりますが、長期的なリース契約はお勧めできません。

リース契約する場合は、最長でも3年以内にしましょう。情報化社会はこれからも日進月歩で変化していきます。3年ほどでホームページの改訂やメンテナンス、リフォームを計画するとき、リース支払いが残っていると、二重のコスト負担が発生するからです。

最もいい契約の方法は、できるだけホームページ制作費を一括または短期の分割で支払い、毎月のマネジメント契約(1〜3万円が目安)で、改訂やメンテナンスの自社負担を軽減することがベストです。

そのためにも、制作会社は「コストよりも面倒見」で選びましょう。そして、高い制作料金が、高品質につながるという妄想は捨て去ることが肝要です。

投稿日: 2020年11月10日 | 10:57 pm

失敗しないホームページ制作会社を選ぶ方法

偶然か必然か、最近はホームページに関する経営相談が立て続けにありました。相談内容は、ホームページを改訂したいが「今依頼している制作会社が不親切で、何もフォローしてくれない」「デザインも今ひとつだが、提案が全くなく、こちらの言いなり」「制作に関わる適正価格が分からない」などが主な内容です。

ホームページは、今でもまたこれからも(しばらくは)中小企業にとって重要な情報発信ツールとなり得ます。

ですので、制作会社は慎重かつ大胆にセレクトする方がいいです。

”慎重”という意味は、制作会社をセレクトするポイントとしてまず、「親切丁寧な対応をしてもらえるか?」ということです。制作会社あるあるとして、「納品したかので、あとは自社で改訂してください。マニュアルも提出しますから」という言い分です。

あっちはITのプロ。こちらは素人ですよね。ここでボタンのかけ違いが発生するのです。ホームページ制作会社は、「手間暇かけて面倒を見てくれるか?」が最も重要です。ビジネスライクを直ぐに前面に出して、心ない対応をする制作会社が少なくありません。

”大胆”という意味は、「価格が安いからという理由で制作会社を決めてはならない」ということです。ホームページの出来栄えは、USP(独自の強み)を訴求してブランディングを進めるべき中小企業にとって、大切なマーケティングファクター(要素)です。

したがって、価格よりも腕(ウデ)。高品質なホームページを制作できる会社、的確で面白い提案ができる会社をセレクトしましょう。多少高くても…です。

 

投稿日: 2020年11月9日 | 10:45 pm

経営者から飲食にお招きされること…。

中小企業診断士も自称コンサルタントも、経営者の懐に飛び込んで本音で話し合うことが大切です。飲食を共にすると、つい本音が垣間見え、その後の人間関係形成に多大ないい影響を享受できるからです。

ですので、僕は基本的に経営者からのお誘いは断らないようにしています。そして、その貴重な時間はとても愉しく、勉強になる貴重なひとときとなるのです。

経営者もコンサルタントも一人の人間です。人間同士、包み隠さず人生のテーマを語り合うことは、経営コンサルタントとしても貴重なプロセスなのです。

美味しい料理やお酒をいただきながら、経営者から直接的に生きた経営ドラマを聞くことができる…。経営コンサルタントとして、こんな貴重な幸せなことはありません。

以前、お世話になったコンサルタントの先輩が言っていた言葉を思い出します。

「人間関係で仕事が決まるほど楽なことはないんだ。そこには企画力も、プレゼン力も書類策定力も関係ない。お前のいうことなら乗ってみるよと経営者から言われるような、人間的魅力を身につけなさい。」この言葉は今でも、僕の心に刻まれているのです。

先日も行きました。コロナが少し落ち着いた時期。

クライアントの尊敬すべき社長とのひととき。一次会から四次会まで飲み歩いて、語り合った時間。大いに笑い、大いに語り合い、大いに本音をぶつけ合いました。

会話から溢れ出す、社長の本音。こちらも負けじと本音をぶつけます。建設的な話なので、何らストレスを感じることない本当に愉しい時間。

これこそがヒアリングの極意なのではないでしょうか?笑

投稿日: 2020年11月6日 | 10:13 pm

中小企業経営における、”いまどき”の営業戦略

あるクライアントの社長(60代)と打ち合わせしていた時…。「一昔前と、営業展開に関する価値観が全く変わったよね。」という話になりました。そう言われてみれば、全くその通りです。およそ四半世紀前。僕が、放送局の営業部員だったころ。営業スタイルは完全にプッシュ型でした。

スポンサー先に訪問し、企画書をプレゼンテーションし、場合によっては価格調整で決定にいたるプロセスです。

もちろん、現在でもそのスタイルは生き続けています。しかし、”いまどき”の営業戦略は、完全にプル型に主導権が移りました。つまり、お客様の方から”その商品が欲しい”と思われるような営業・販売戦略を、いかに確立できるか?が勝敗を分けるようになったのです。

ここで問われるのは、各営業スタッフや販売員の”点の力”ではありません。企業全体で、ブランディングを確立していく”面の力”です。

ですので、ますますマーケティングという発想がとても大切です。データや傾向、そして現場(お客様)の生の声などを共有・分析し、これからの営業活動に活かしていく”戦略型営業”です。もはや3Kと呼ばれる「勘、経験、根性」の営業スタイルは完全に時代遅れとなりました。

営業担当部署、ひいては企業全体として”プル型”営業戦略に挑戦する時代と言えましょう。

営業部署のミッションは、”稼ぐ”ことから「企業努力や企業価値、企業全体の”想い”を伝え、結果的業績を創り出す」という概念に姿を変えたのです。

投稿日: 2020年11月5日 | 9:26 pm

ブランディングの勘違い

中小零細企業の経営は、ブランディングとの戦いだと言っても過言ではないでしょう。ブランディングを成し遂げれば、お客様から”選ばれる企業”として商売繁盛が実現できるはずなのです。ところが、多くの会社が「ブランディング」戦略を勘違いしている気がします。合わせて、勘違いしているコンサルタントがいるのも残念なことです。

下手な経営コンサルタントが、ブランディングについて語る時「言い回しでお客様にインパクトを与える」とか「言葉の力で業績を上げる」などと小手先のコミュニケーションでブランディングができるかのような表現をしている例…。残念ながらブランディングは、そんなに簡単なプロセスでは実現できません。

ブランディングの本質は、「高品質・高価格・高付加価値」なのです。これには順番があります。つまり、「高品質が高価格のエビデンスとなり、高付加価値を実現する」のです。

自他共に認める高品質商品ができたら(仕入れられたら)、迷うことなく高価格を設定ましょう。高価格は、高付加価値(高粗利)の水源となり得ますから。

キャッチフレーズやキャッチコピー、お客様との会話の中でテクニック的にインパクト性のある言葉で売り込むこともあります。しかし所詮テクニックです。最も大切なのはクオリティ(品質)です。しかも、期待を裏切らない間違いのない高品質…。これが成し遂げられない限り、本当のブランディングは成就しません。

 

投稿日: 2020年11月4日 | 10:46 pm

ゲーミフィケーション・コンサルティング

ゲーミフィケーションという分野があります。「ゲームという”遊び”の要素を、別の分野に応用すること」という概念があるそうですが、近年はラーニング(学習)に活用するという意味で使われているようです。

自慢ではありませんが、小生は偶然にも「ゲーム感覚のような愉しさを、経営や商売に対する知識習得に活かせないか?」という命題に取り組んできました。

友人のコピーライターから、「川﨑さんの取り組みは、ゲーミフィケーションですよね?」と言われたことで、この分野のことを知ったくらいです(恥ずかしい…笑)。

嬉しいことに、数年前から構想していたゲーミフィケーション・コンサルティングが形になろうとしています。具体的には「創業者向け」と「子供向け」のゲーミフィケーションツールを開発しているのです。内容は固まり、デザインイメージの創作に入っているところ。

このブログで徐々に明らかにしていきますが、手前味噌ですが本当に愉しみな取り組みです。

経営も商売も仕事も、「愉しむ」感覚が重要だと思っています。愉しいや楽しいという感覚は、幸福感と直接的に結びついています。”仕事が楽しい”という人は、きっと幸せな人生を送ることができる人ではないでしょうか?

経営も商売も、究極にはその目的が「お客様(もちろん社員や関係先も)を幸せにすること」ですよね。

小生も経営コンサルティングという分野で、クライアント様や関わる人たちに”幸せ”や”愉しみ”を提供してきたい。これから世に送り出す”ゲーミフィケーション・コンサルティングツール”で、また新しい経営コンサルティング概念を構築していきたいと思っています。

投稿日: 2020年11月3日 | 10:48 pm

コンサルタントのコンサルタント

今日は月に一度の”悪巧み”の日(笑)でした。とは言っても、犯罪計画などの打ち合わせではありませんよ。念のため…(笑)。ITコンサルタントの山下くんと、今後の小生の活動について作戦会議をしてもらっていたのです。毎月上旬の約3時間にわたるこの作戦会議が、小生は愉しみで仕方ありません。

山下くんは、元同僚であり、同志であり、大切な友人でもあります。何度打ち合わせしても、”これから(未来)”像が明確になり、会議後は頭の中がクリアになっている自分がいます。

当然ですが、様々な企業秘密を明らかにして相談しますので、何より信用・信頼が大切です。

今日も約3時間半にわたる会議が、あっという間に過ぎ去りました。これから取り組む、コンサルティング活動において、ITツールをいかに活用するか…。愉しみな取り組みが明確になりました。

詳細は明らかにできませんが、中小企業診断士としてのブランディング戦略をITを活用して実現する、様々な取り組みです。

プロの経営コンサルタントを自覚していますが、コンサルタントにもコンサルタントが必要な時代です。特に専門的な知識やスキルを持った、大切なブレーンといかに繋がっているか…。コンサルティングのクオリティを高めるために必要不可欠な要素でしょう。

また、ITは中小企業診断士が意外に弱い分野でもあります。日進月歩で移りゆくテクノロジーの最新知識や、情勢を掴んでおくことはクライアントに対する提言・提案にも重要です。

それにしても、今日もとても勉強になりましたし、IT戦略を明確にできました。

山下くん!ありがとう。

投稿日: 2020年11月2日 | 10:29 pm

中小企業診断士のマインドセットーARIKATA【41】

【中小企業診断士が成すコンサルティングサービス:経営診断の極意】

中小企業診断士や経営コンサルタントのいわゆる”実力”の差は、「経営診断力」に現れると言っても過言ではありません。まさに、コンサルティングの基本中の基本というべきスキルです。医者が、患者の的確な診断の上に処方を下すように、経営コンサルタントも正しい現状認識(診断)が望まれます。

多くの中小企業診断士が、この診断という行為を”勘違い”しているような気がしています。例えば、決算書から導き出す経営指標だけを持って診断とするコンサルタント、ヒアリングや面談はするが、一方通行の情報から現状認識する診断士など…様々でした。

経営課題は様々なファクターから構成されています。経営数値(決算書)は嘘偽りのない、エビデンスですが、同時に奥底の隠された真の経営課題を見つけることはできません。

経営診断は、あるとあらゆる方向から現場検証することが肝要です。

ここに経営診断の極意というべき、手法をご紹介しますので参考にしてください。

① 決算書は、数年分の推移を観察し分析する。コスト削減ばかり主張する診断士やコンサルタントがいますが、気をつけましょう。はっきり言って三流です。プロがする決算書の分析方法は、次回述べます。

② スタッフ・幹部の個人面談で社風や雰囲気、経営理念の浸透度などを診断する。個人面談をすることで、社員・メンバーの本音を聞き出します。中小企業経営は、社風づくりがとても大切です。社員が伸び伸びと仕事に当たることができる社風かどうかは、結果的業績に多大な影響を与えるからです。

③ 業務現場に降りて、課題点の抽出をする。小売店の場合は売り場やバックヤードを、飲食店の場合は、ホールや厨房を、向上の場合は生産現場を観察します。特にスタッフの動きや動線など。ここに大きな課題を見つけることが多い。事件は現場で起こっているのです。

大きく分けるとこの3点になります。簡単に書きましたが、かなり奥深い内容です。

投稿日: 2020年10月31日 | 3:31 pm