業績結果に捉われすぎない経営戦略

会計事務所と契約されている中小企業においては、毎月報告がある月次業績結果に一喜一憂されないようにすることが望まれます。業績というのはあくまでも結果現象であり、重要なのは実行された経営戦略がどんな成果を産んだか?を測定することなのです。

経費(販売費及び一般管理)の削減だけに注力するのは、経営の打ち手を萎縮させますし、萎縮した経営戦略では業績拡大は望めません。

もちろん、過去を振り返ることは大切ですから、業績結果もきちんと振り返りをすることも大切です。ただし、ポイントを押させるようにしましょう。

月々の業績結果を振り返るポイントを紹介します。

① 売上の対前年同月比。せきれば項目ごと。客数と客単価の細分化までできていればベスト。

②原価率(逆:売上総利益率、粗利益率)の推移(対前年同月比)。原価率が上がっていたならその要因を分析。

③未来型経費(人件費、広告宣伝費、開発費、教育費など)の前年比較。適正な投資などができているか?

④営業利益の推移状況

貸借対照表は、累計の経営財務状況を現したものですから、年間で振り返るようにします。

まず注目すべきは、売上と粗利益(売上総利益)の結果要因分析です。経営の血液たる資金の流れの源泉は、ここにあるのですから。

業績結果にばかり捉われすぎると、肝心な打ち手(経営戦略)を萎縮させることにつながりかねません。各月の試算表は、経営の現状を数字で表現した成績表と心得て、未来型の戦略を的確に振り返り、次の一手を考案するヒントにしましょう。

投稿日: 2021年3月2日 | 11:42 pm

近代中小企業(Kin Chu)3月号に掲載されました!

中小企業経営者向け雑誌「Kin Chu(近代中小企業)」の3月号が、本日発刊されました。1月号から5回シリーズで、執筆依頼を受けている3回目の掲載です。

今回は、佐賀県佐賀市で「バラ」にまつわるオリジナル商品(飲料、スウィーツ、雑貨など)を企画開発している、小さな会社の物語を主に取材しています。

会社名は、株式会社ローズテラスといいます。

rose-teracce.co.jp

お読みいただければ、元気をもらうこと間違いありません。

イノベーションの源泉である新商品開発。ブランディングの起爆剤となる新商品開発のノウハウが詰まっています。

是非、講読ください。

33-37-エイチ・コンサルティング-3

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「近代中小企業」
発行:中小企業経営研究会
https://www.kinchu.jp
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投稿日: 2021年3月1日 | 11:33 pm

コンサルティングは引き寄せの法則が作用している?

中小企業診断士として、現場で経営コンサルティングを実践していると、引き寄せの法則が作用しているのかな…と感じることが多くあります。

独立して、クライアントを選ぶようになると特に”引き寄せ”を考えるようになりました。具体的にいうと、同じ思考や価値観のクライアント様とのご縁が多くなりましたね。圧倒的に…。

確かに、引き寄せの法則は存在すると思っています。僕自身ポジティブ思考人間ですから、ネガティブな思考の経営者や会社とはなかなかご縁がありません。また、社員を大切にする価値観を主張していますから、社員を大切にしない会社とは仕事のご縁がなくなりました。

そして、企業経営にも同じことがあると考えています。

類は友を呼ぶ…とはよく言ったものです。

会社の社風や価値観は、同じ雰囲気や価値観を持った社員やお客様を呼び寄せます。また、違う雰囲気や価値観を持った社員は、早晩会社を去りますし、お客様も離れていく傾向にあります。

経営コンサルティングというのは、ある意味、”良好な引き寄せの法則”を構築するミッションなのかも知れません。

コンサルタント同士でもそうだと思います。経営コンサルティングにも、実に様々な価値観があります。

「企業経営は業績が全て」です「儲け方教えます」というコンサルタント(これが本当にできるどうかは別ですよ。笑)同士は、そのネットワークを作りはじめます。

コンサルティングを、「上から目線で弱みばかりを苦言・指摘する」仕事だと勘違いしている輩もいますが、このような方々同士でご縁があるでしょう。

引き寄せの法則も、こうやって考えると、やっぱり作用するのだなと考えてしますのです。

投稿日: 2021年2月26日 | 9:51 pm

業績を目的としない中小企業経営

社会貢献だとか、お客様の幸せの支援だとか…美しい言葉をいくら並べてみても、実際のオペレーションでは違うことを戦略実行している。そんな企業が、あまりにも多いと思います。

前職は会計事務所ですが、立派な理念を掲げても「会計報告と税務調査対策」から抜け出せないそうした企業の経営目的は、実のところ「儲けること」になっている場合が多い。ゼニカネの勘定だけで、経営の意思決定をしていく会社…。そんな会社は早晩辻褄が合わなくなり、様々な歪みが生じてくることを認識すべきです。

経営の目的は、「経営理念の実現」に他なりません。また、この世の中にある、ありとあらゆる事業者の商売の目的は「関わる人の幸せの実現」です。

商売は実のところ、「お客様を幸せにすること」です。

売っているものや手段が違うだけ。行き着くところは、お客様に幸せを与え、お金をいただく…。これを商売というのです。

単年度の事業計画書は、「事業を通じて、関わる全ての人の幸せ実現」を見える化したもの。1年を通じて、理想とする会社に一歩近づくための指南書です。

各種経営戦略は、「幸せを実現するための」実行案と実行計画のことです。

したがって、その方向性は全てが「経営理念」に沿っているか…この1点を軸に構想していく必要があります。

上場企業なら「株主の配当」などが問われるでしょう。中小企業経営は違います。業績はあくまでも結果現象。

今日も佐賀市内のクライアントで終日プロジェクト会議でしたが、会議の席で改めて確認することができました。

PS. 前職は会計事務所ですが、立派な理念を掲げても「会計報告と税務調査対策」から抜け出せない…どうにかならないかと思いますね。

投稿日: 2021年2月22日 | 7:48 pm

コンサルティングが効果を発揮しない時…

五現主義(現場、現物、現実、現時、現金)を貫き、現地にて実戦的な経営コンサルティングを実施していても、一向に効果が現れない場合があります。様々な原因が考えられますが、経験上、経営革新施策(イノベーティブ・オペレーション)が決定されたのに、実行者(経営者や幹部)が履行しないということが多いです。

つまり、コンサルティングの施策実行が進まず、イノベーションを引き起こさないという点です。また、稀にですが会議で散々議論して決定された経営戦略を、ひっくり返してしまう現象。俗に「ちゃぶ台返し」というものです。

経営コンサルティングは、ただの話し合いや会議、打ち合わせだけではありません。革新施策を立案し、実行し、検証し、改善する行為なのです。

あまりにも、クライアント側が革新施策を履行されないときには、コンサルティングを即座に終了する方がベストです。何より、コストと時間と労力の無駄になります。

先日もありました。大切なクライアント様ですから、まだまだご支援したいとは思っているのですが…。

お店のVMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)を次回会議(1ヶ月後)までに実行すること、店内の4S(整理・整頓・清掃・清潔)を実施すること…などを決めたのに…。実行していない。実行させれていないコンサルタントの腕なのでしょうね(笑)。

速やかにコンサルティング支援を終了したくなりますが、町医者型・中小企業診断士としては、なかなか突き放すことができない…。とても悩ましいところです。

投稿日: 2021年2月17日 | 6:16 am

経営方針書(単年度経営計画書)の価値を考える

今日は福岡市内で、経営方針書を策定する支援をしてきます。かれこれ5年間に渡ってお手伝いしている、躍進企業です。経営方針書は、1年間に及ぶ経営戦略を見える化した重要な経営指針書です。しかし、支援している会社における経営方針書は、半期(半年)に一度策定しています。

今日日、1年間というのは経営環境がドラスティックに変化します。経営は、環境に適応する柔軟性が求められます。そこで半年に一度の戦略策定を実施しているのです。また、そのクライアント様はリーダー以上が会して(今年はコロナで分割開催)、グループワークを取り入れてお互いに刺激しあいながら、ボトムアップ型で戦略立案、策定していきます。

今日から一泊二日。明日までじっくりと取り組む、この経営方針書策定会議を、毎回楽しみにしているのです。

自分の店舗(部署)の課題に真剣に向き合い、課題を解決して、一歩成長していく…。そのための指針書です。よく聞かれるのが、目標は高ければ高い方がいいのでしょうか?という質問。

経営というのは「3歩進んで2歩下がる…やっと一歩進む」ものです。今よりも一歩進めれば上等!成長した証です。

ですので、できる範囲で、無理なき実行戦略を考案することが大切。

さらにいうと、トップダウン型の経営方針書はあまり意味がありません。リーダーが存在している企業においてはなおさら。リーダーが自主的に考え。自立(自律)して戦略考案する…これが理想です。何より、考案した戦略へのコミットメント・モチベーションが違います。

投稿日: 2021年2月16日 | 6:05 am

いい仕事をするための多彩な趣味

独立開業してつくづく良かったと思うことの一つに、自由に仕事を設計できて、スケジューリングできる点があります。サラリーマン時代の煩わしい会議や、日報執筆などのストレスからは解放され、クライアントでの仕事が終わったらさっさと帰宅して、趣味を堪能する時間に当てています。

僕のブログでも再三主張していることですが、経営コンサルタントが対峙する相手は、中小企業経営者です。経営者は、ある意味”人生の達人”だと思っています。人生の達人とは、僕の中では「仕事もプライベートも精一杯愉しんで生きている人」と位置付けています。

であるならば、対峙して提案し、サポートすることがミッションである経営コンサルタント(中小企業診断士)も”人生の達人”であるべきでしょう。サラリーマンをしていた頃、「私は有給休暇など使ったことがない。」と自慢していた上司がいましたが、はっきり言って何の自慢にもなりません。

今日日そのような輩は、「もったいない生き方だね。」と言われてしまい、何の評価を受けることもありません。

ちなみに僕は、多彩な趣味の持ち主です。今日も仕事が終わり、18時から約1時間。空手道場で汗を流しました。趣味については、具体的には割愛しますが、プロとしてオンとオフの切替えは絶対に大切です。

愉しく生きている人でないと、クライアントを愉しく元気にすることなどできません。

暗くマイナス思考でネガティブな経営コンサルタントは、絶対に仕事を確保することはないでしょう。

いい仕事をするためにいい趣味を。趣味を思い切り愉しむためにいい仕事を…そんな人生を歩みたいですよね。

投稿日: 2021年2月15日 | 11:35 pm

商品開発は実証実験と検証によって裏付けする。

先日、僕の大切な支援先(クライアント様)にて、新商品開発会議をお手伝いしてきました。新商品開発は、中小企業にとって経営のイノベーションを誘発する有効な戦略です。

今回取り組んでいるのは、これからの社運をかけた事業。ある飲料を開発しているのですが、企業秘密なのが惜しい。完成したらこのブログで、絶対に紹介します。

さて、新商品開発に関しては僕も書籍(中小企業が挑戦する新商品開発)を執筆し、電子図書として出版していますが、開発段階においての意思決定は、実証実験が不可欠です。

今回も実証実験により、商品のベースとなる原料を議論して決定しました。

商品のプロトタイプ(試作品)は、完成物にできるだけ近づける必要があります。

コンサルティングの本分は、「五感を研ぎ澄ませ、五感を使った現場密着支援」です。経営コンサルタントや、中小企業診断士の中には机上の空論で結論を導き出そうとする輩もいます。残念ですが、中小企業診断士であるならば「自らの目で見て、耳で聞いて、匂いを嗅いで、舌で味わって、手で指で触ってみて」判断し、経験による想定値を提案することが大切です。

マーケティングの理論や、経営戦略立案のためのフレームワークは各種ありますが、最も大切なのはコンサルタントの五感であること。

五感と経験から導き出される結論を、体系的に戦略構築するためにフレームワークを使用するだけです。

新商品開発を含めてコンサルティングの現場では、徹底した事実確認と、実証実験とコンサルタントの経験値から導き出した答えを、自信を持ってクライアントに提案・助言していきましょう。

投稿日: 2021年2月12日 | 10:07 pm

経営者の悩み解決に寄り添い、貢献する…

今日は、あるクライアント様に終日赴き、午前中は首脳(役員)会議、午後は幹部による経営方針会議に参画し支援してまいりました。会議後、社長から、「会社も社員も良い方向に変わりつつある。自分も、今まで悩むことが多かったが先生(小生のことです)とのご縁で、自分のミッション(社員を幸せにすること)が分かり、自信になっている。」と嬉しい言葉をいただきました。

このクライアント様には、関与して約1年になりますが、社員と組織(チーム)の主体性が明らかに変わっていっています。自ら考え、提案する組織。課題意識が高い組織に変貌しつつあるのです。

何より、経営者(社長)が「社員を幸せにすること」がミッションだと気付いてくれ、それを実践実行してくれていることが嬉しい。中小企業診断士、経営コンサルタントとしてこんなに嬉しい言葉はありません。

コンサルタントの中には、「私が関わって業績がV字回復!」とか「コンサルティングで昨対150%の売上・利益を達成!」などとホームページ上で宣う輩がいますが、なんとチープで幼稚な表現だといつも呆れます。業績の達成や回復は、間違いなく100%クライアントの功績です。

経営者からの感謝のお言葉は、ありがたく受け止めるべきですが、コンサルタントはクライアント様を「いい会社」にするために存在することを忘れてはならない。いい会社になった(あるいは近づいた)結果が業績なのですから。

志の高い経営者であればあるほど、課題意識が高く、お悩みが多い現状です。

中小企業診断士であれば、その悩みに寄り添い、不安を取り除き、自信を深めてもらうような親身のある支援を心がけたいですね。

投稿日: 2021年2月10日 | 10:41 pm

『燃える人事考課制度』のメカニズムー15

【評価基準の制定方法−3 評価文言の考察方法】

評価基準は6段階で制定する方が、人事考課制度を策定する際にはベターです。人事考課制度は、成長プロセスを明文化して、メンバー(社員・幹部)のモチベーションを上げることが目的だからです。成長プロセスは、4段階では短すぎ、8段階では長すぎます。そこで最も最適なステップ数が6段階なのです。

人事考課をする際の評価基準文言は、具体的にその”姿”がイメージできるように考察していきます。このプロセスは、とても根気とエネルギーが必要な作業となります。実際に僕は、プロジェクトチームを編成して「燃える人事考課制度」を策定する支援を展開していきますが、評価基準文言の策定考察が最も時間を費やします。

それほど時間をかけて、文言(フレーズ)を策定しなければならないほど、このタスクは大変重要です。

また、1から6に向かう段階で、その成長難易度がグラデーションになっていなければならない。そこに難しさが存在するのです。

考察策定のコツを教えましょう。

まず最高の状態(6)がどんな状態か…策定します。出現率はかなり低い。10%未満でしょう。その次に最低の状態(1)の状態を策定します。これも10%未満の出現率。それから5→2→4→3(出現率それぞれ20%)のそれぞれの状態を考察策定していきます。

評価文言は、「燃える人事考課制度」の根幹をなす考え方であり、使える人事考課制度として機能するための重要なファクターです。ぜひ時間をかけて考察策定してください。

投稿日: 2021年2月9日 | 9:25 pm