新商品開発〜エイチメソッド〜 レシピ作りと原価計算

例えば飲食物の新商品開発の場合、試作品を創ったあと、そのレシピを記録して残しておく必要があります。

新商品開発は、それ自体が企業にとって貴重なノウハウ(知的財産)になるからです。

知的財産として保管することはもちろん、場合によっては商標登録などの法的保護のことも、考慮しなければなりません。

 

レシピ作りと原価計算

飲食物に限らず、成果物の設計図は必要です。飲食物の設計図はレシピと呼ばれますが、慎重に記録・保管することが必要です。

試作品を創ったら、試食に入ります。

メンバーを集めて、できればマーケティング部(販売や営業部)も含めた方がベターです。

試食してディスカッション、そして改善。改善後の再試作から試食ディスカッションと、試行錯誤していきます。

まさに根気との闘いです。途中で、諦めず根気よく、開発部のモチベーションをケアしながら進めていきます。

試食を繰り返し、完成品として出来上がったら、原価計算に入ります。

1個の商品にかかっているモトデを計算するのです。気をつけたいのは、製造原価の人件費を忘れないこと。材料費だけで原価計算すると正確なモトデはできません。

原価計算が終わったら、売価を設定します。

売価設定の方法については次回に…。

この原価計算は、とても重要なフェーズです。

原価計算せずに、なんとなく売価を設定すると、場合によっては”売れば売るほど赤字”などという事態に陥ることがあるのです。

 

投稿日: 2017年8月9日 | 9:05 pm

役職と職務基準 〜役割分担の見える化〜

創業間もない数名の会社であれば、不要なルールかもしれませんが、社員・メンバーが10人以上になると、職務基準の明確化が必要になります。

会社は、役割分担により成り立っています。以前にも書きましたが、企業経営は”航海”に似ています。

航海には、進むべき方向性を指し示す船長(経営者)が必要ですし、羅針盤(経営方針書)が必要です。

舵を取るクルー(取締役)、実際に櫂を漕ぐクルー(スタッフ)もいますよね。

であれば、それぞれの役職・役割に沿った職務基準を明確にすることが重要となってきます。

”何となく”や”曖昧”な…は、個人個人で受け取り方が違い、明らかにミッションや実務に温度差が生じます。

結果として、マネジメントサイクル(PDCA)が回らなくなり、組織的な不協和音が生じていきます。

役職・役割の明確化(言語化して、見える化する)は、組織(チーム)が大きくなるにつれ、重要になります。

では、いつのタイミングでそれを見える化したほうがいいか??

もっともいいタイミングは、幹部人財が育ったときだと考えています。

組織の階層が、徐々に作られていく過程で、都度決めていくことがベターでしょう。もちろん、途中改訂も構わないのです。

投稿日: 2017年8月8日 | 11:54 pm

町の電気屋さんのイノベーション物語−2

経営革新して、躍進しようと構想されている中小企業は、数あまただと思いますが、実行している経営者はどれほどいらっしゃるでしょうか?

経営革新をしようとする際、経営者の覚悟と理念(想い)が最重要ポイントだということは先述した通りです。

唐津市の呉服商店街のミネデンキ様。一昨日の訪問支援レポートの続きです。

カフェ風に改装した家電ショップの一角に、未利用のスペースがあり、そこを活用して新事業・新商品開発を試みるという夢のある取り組みです。

ディスカッションの結果、飲食物をテイクアウトで提供する事業が決定しました。

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写真は、試作してもらった商品のプロトタイプ。何なのかはナイショです(機会を見て報告します…笑)。

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これもそう。昔から家庭で作られていたおいしいモノ…です。

とても美味しかった。

これから、商品アイテムと商品の提供方法、見せ方などを決めていきます。

それにしても、唐津の人たちはとても気持ちがいい。打ち合わせも途中からビールとおつまみ(ご家庭料理)で話が盛り上がりました。

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次回訪問日は、9月1日(金)。それまでの宿題と準備物をお伝えし、唐津線の最終電車(9:38唐津駅発)で帰路に着いた、とても愉しい一日でした。

〜つづく〜

 

投稿日: 2017年8月6日 | 1:00 am

町の電気屋さんのイノベーション物語−1

昨日は唐津に赴きました。前にも書きましたが、唐津市の商店街は風情のある、とてもいい空気感を持っています。

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訪問企業は、呉服町商店街にある「ミネデンキ」という町の電気屋さんです。

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実はここで、とても楽しみなイノベーションが進行中なのです。今回のミッションは、その街中の電気屋さんの革新物語を支援することです。ん〜〜〜〜楽しみ!

さて、町の電気屋さん(いわゆるパパママショップ)は軒並み減少しています。激減といってもいいでしょう。

大手ディスカウント家電量販店が、店舗数を増やしたのがその主な原因です。

そんな逆風にも負けず、ミネデンキ様は地域から愛されている電気屋さんとして頑張られています。

イノベーションストーリーは、これから徐々に紹介していきます。

面白い取り組みなのが、お店の角に井戸を掘られたことです。

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お客様のキャッチになればという思いと、これから取り組もうとするイノベーションの一助になれば…社長が笑いながら話してくれました。

しっかりと、冷たい井戸水が出てきますよ。

さあ、これからどんな革新物語が書かれていくのでしょう。

コンサルタントして、中小企業診断士として本当に楽しみな小さな小さな町の電気屋さんのお話の始まりです。

〜つづく〜

 

投稿日: 2017年8月5日 | 10:24 am

完全燃焼してきます! 日本スポーツマスターズ2017

日本スポーツマスターズという大会をご存知でしょうか?年齢が35歳以上の方を対象にした、スポーツの祭典です。毎年開催されています。

今年は、兵庫県で開催されます。私事ですが、空手競技に出場を決めました。会場は、姫路市です。9月16日(金)から3日間にわたり、空手競技が開催されます。

35歳から70歳以上の空手家(男女)が集い、修練の成果を競い合うのです。

小生は、組手2部(46歳〜50歳の部)に出場します。

同世代の方々に、自分の技や精神力がどこまで通用するか…試してきたいと思います。

大会まであと1月半。この1ヶ月、体幹を鍛えきました。試合時間は2分のため、2分間動き続けるスタミナも必要です。

あと2週間は、体幹の鍛錬とスタミナづくりです。そのあと1ヶ月で技のキレを増すための仕上げに入ろうと思っています。

何のためにするの??…家内からよく問われる言葉です。

何のためだろう?自分でも分からなくなることがあります…が、いつもひとつだけ結論が出るのは、「刺激」ということでしょうか?

1度しかない人生に、刺激を与える…すると何だか若々しくいられる…ような気がするのです。

また、何で組手に出るの?とも言われます(笑)。それは、ずっと雄(オス)でいたい…という願いからでしょう。というのは、かっこよく言い過ぎで、やはり戦いの中での気合いや気迫、技のやりとりが好きだからだと思います。

どんな結果が待ち受けているにしろ、同年代の空手家の方々との”気迫のやりとり”を心から楽しんできたいと思っています。

 

投稿日: 2017年8月4日 | 6:00 am

新商品開発〜エイチメソッド〜 失敗しない商品開発

商品開発プロジェクトを進めていくとき、計画自体の頓挫やフェードアウトに陥る場合が往々にしてあります。

コンサルタントとしての経験から、失敗する商品開発プロジェクトにはある共通点があります。

今回はその共通点について、記述したいと思います。

 

失敗する新商品開発の特徴

①PL(プロジェクトリーダー)が存在しない…プロジェクトリーダーの不在は、それ自体が失敗と言えます。ディスカッションに至っても、皆が言いたいことを言うだけで、意見がまとまりません。

②理念(想い)の共有化ができていない…何のための新商品開発か?という事業理念がプロジェクトチームメンバーに共有化されていない、あるいは理念自体がない。そのため、金儲けに走りがちで、損得勘定の判断基準に陥ります。結果、計画が頓挫します。

③理念(想い)を実現する覚悟がメンバーに不足している…メンバーは、すべからくプロジェクト推進の”覚悟”が必要です。順風満帆なプロジェクト進行などありえるはずもなく、うまくいかない場合が多いのです。その難題を乗り越えるブレない覚悟がないと、計画が進行しません。

④経営者のプロジェクトチームに対する権限移譲ができていない…経営者の後ろ盾がないと、山積する課題を解決できません。新しい取り組みは、ただでさえ組織の逆風にさらされます。経営者が企業全体にアナウンスし、後ろ盾となっている趣旨を示す必要があります。

以上4点が主な要因です。

もっとも必要なのは、事業理念の確立と浸透・トップの覚悟でしょう。

 

投稿日: 2017年8月3日 | 11:01 pm

新商品開発〜エイチメソッド〜 商品開発とディスカッション

企業のブランディング向上戦略の一環として取り組むべき、新商品開発プロジェクト。

重要な戦略であるがゆえに、その価値も高く、プロジェクトチーム一丸となって取り組む必要があります。

 

新商品の企画開発から完成・市場投下まで一環してディスカッションを中心に進めていく

プロジェクトリーダー(例:社長)の鶴の一声で、進んでいたプロジェクトが頓挫してしまう。いわゆる”ちゃぶ台返し”といわれる現象を見てきました。

はっきり言えることは、メンバーのモチベーションは著しく下がり、良いことは全くない…ということです。

リーダーの仕事は、メンバーにできるだけ権限を委譲し、アウトプットを見守る…ということに限ります。

そのため、企画開発段階から市場投下までは、ボトムアップ型のディスカッション形式で会議を進めていくことが肝心です。

エイチメソッドでは、プロジェクト会議のファシリテーターとして、発言が用意な空気感の演出・創出を担います。

ファシリテーターは、メンバーの知恵(叡智)を導く役割を担います。

威圧的に発言をしたり、メンバーの発言途中で上から被せるような否定をする輩を見てきましたが、メンバーから外れる必要があります。

あくまでも前向きで、全体最適を意図したディスカッションが必要ですし、建設的な意見の創出が、会議のキモなのです。

 

投稿日: 2017年8月2日 | 8:24 pm

出版します!9.1 『事業承継を成功させるSWOT分析』

長年の目標だった本の出版が叶います。

経営コンサルタントの先輩として尊敬する、おふたりの方々との共著ですが、9月1日に本を出すことが決まりました。

タイトルは、『実践 事業承継を成功させるSWOT分析』と言います。

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こんな方々に特に読んでほしい経営の実践ノウハウ書です。

●事業承継や経営の承継に直面する経営者の方、事業承継者

●コンルティングに特化していきたい会計事務所、社労士事務所、ほか士業の方々

●スキルを伸ばしたい経営コンサルタントの方々

●融資先への経営アドバイス・助言力をつけたい金融機関担当者

●商工会議所や商工会、経済団体の経営指導員の方々 …

 

経営コンサルタントして、中小企業診断士として、自らの主張を発信する手段を持つべきだと思っています。

このブログをスタートさせたのも、今月中にホームページを公開するのも、その手段のひとつなのです。

今回の出版に終わらず、さらに挑戦していきたいと思っています。

 

投稿日: 2017年8月1日 | 11:55 pm

持つべきは…良き友人という財産

7月の終わり。小生のコンサルオフィスも、第3期の第一四半期が終わりました。

間も無く、ホームページを公開します。8月下旬を予定していますが、今日は終日、ITコンサルタントをしている友人との会議でした。

ホームページの詳細に関わるツメの作業や、本ブログの執筆に関するアドバイスを的確にもらいます。

その彼は、元同僚でとても気のいい男。佐賀県有田市に住んでいます。同じ会社に在籍しているころから、本当にやさしい人間でした。

ナイスガイというのは、彼のような男のことを言うのでしょう。

話をしていると、時間が経つのを忘れてしまうほど気が合うのです。

ホームページも、かなりのサービスをしてくれました。サイトのイメージカラーや執筆の内容、方法、検索を上げるためのアドバイスまで、詳しく分かりやすく解説してくれます。

良き友人は持つべきと、心から思う。人的ネットワークは、コンサルタントの財産です。

いや、人間としての財産だと思います。

山下くん、本当にありがとう。充実して、いい一日でした。

 

投稿日: 2017年7月31日 | 11:04 pm

新商品開発〜エイチメソッド〜 パートナーマッチング

経営コンサルタントの生命線の一つに、パートナーネットワークがあります。

すなわち、いかに多くのブレーンを持つか?そのネットワークの広さ、深さが大切です。

 

コンサルタントには、パートナー専門家が不可欠

コンサルタントは、クライアントの課題解決を担う専門家です。しかしながら、ひとりのコンサルタントが支援できる内容が限られているのも事実です。

ますます多様化する中小企業経営の環境や、独自課題に対して、コンサルティングパフォーマンスを提供するためには、各種専門家との連携によるミッションも求められます。

エイチ・コンサルティングでは、弁護士や社労士、税理士などの各種士業専門家、デザイナーやフォトグラファー、コピーライターなどのクリエイターとの連携を築いています。

より立体的な、コンサルティングサービスの提供が可能になります。

なにより、クライアントの満足度も高まりますし、効果・成果も角度が上がります。

 

パートナーとは、広く・深いリレーションを…

コンサルタントができる守備範囲は、意外と狭いです。ですので、各種パートナー専門家との連携が必要です。

関係性は、WIN-WINの構築は当たり前。その際のコンサルタントは、コーディネーターの役割、プロデューサーの役割を担います。

また、クライアントの”想い”を選択、整理、言語化(見える化)して、各種専門家に伝え、調整する役割も担います。

新商品開発の場合、商品に込められた”想い・理念・イメージ”などをヒアリングし、自らディスカッションに参加して形にしていく。

その”想い”をデザイナーやコピーライターに伝えるという重要な役割もあります。

コンサルタントは、専門家との連携において「広く・深く」リレーションを構築する必要があります。

上から目線での言動や、下請け的な扱いは絶対にタブーです。

お互いに専門スキルを駆使して、クライアントのお役に立つという理念を共有しなければなりません。

「広く・深く」とはその意味なのです。

投稿日: 2017年7月30日 | 11:24 pm